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はじめに
コマースピック読者の皆様、はじめまして。合同会社トリップの松永です。弊社では、通販事業を始める小規模事業者を支援する取り組みをはじめ、服飾雑貨の企画・製造・販売や自社メディア運用事業、インバウンド支援サービス・コンサルティング業務をおこなっております。
2019年1月には、デザイナー・クリエイターのためのオリジナルグッズ制作・販売できるサービス「LULUCREER(ルルクリ)」をリリースし、現在多くのユーザー様にご利用いただいております。
今回は、日本国内で利用者も多く、ネットショップが簡単に開設できるともいわれているネットショップ構築サービス「BASE」についてお話していきます。
現在、BASEの店舗数は、2022年1月時点で約170万店舗を突破しています。そんな、BASEでネットショップを開設したのはいいものの、「中々、売り上げが伸びなくて困っている」という方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、BASEの売り上げが伸びない理由や売り上げアップの方法、そして、売り上げアップにはInstagramとの連携が有効であることについても説明していきます。BASEの売り上げが伸びなくて悩んでいる方は、ぜひ、今回の記事の内容を実践してみてください。
なぜ、BASE で売り上げが伸びないのか

BASEで売上が伸びない理由は主に下記の2点になります。
- 転換率(CVR)が低い
- 集客数が少ない
商品が中々売れなくて困っている場合は、この2点をまずは考えることが非常に重要です。
転換率とは?転換率を上げる対策は?
転換率とは、「ユーザのアクセスに対して商品が売れた割合」のことです。CVR(コンバージョンレート)とも呼ばれ、下記の式で計算されます。
CVR[%]=注文数÷アクセス数×100
例えば、ネットショップに100人の人がアクセスして、購入した人が2人いた場合、CVRは、
CVR=2÷100×100=2%
となります。
CVRを高めることができれば、多くの人を集めなくても売り上げを伸ばすことができます。また、CVRの向上は、「売れた」という実績につながり、ネットショップを続けるモチベーションアップにもつながります。
CVRを上げるには、まずは「わかりやすいショップ」にすることが重要です。例えば、商品の購入や問い合わせまでの導線がわかりにくいと、それだけでユーザは離脱してしまいます。また、ショップを運営している人がどのような人なのかわからなければ、購入をためらうユーザもいるかもしれません。
そのため、BASE管理画面のショップの説明に自社の紹介や、商品を販売する際に心がけていることを記載するなど、工夫することも重要です。さらに、商品の画像の質も非常に大切です。
ネットショップでの商品を購入する場合、ユーザが商品の良し悪しを判断するのはほぼ、商品画像がメインとなります。BASEでは1商品につき20枚の画像を登録することができるので、可能な限り、多くの画像を使って商品の特徴を伝えるようにしましょう。
集客数とは?集客数を増やす対策は?
集客数とは、ネットショップを訪れた人の数(アクセス数)です。たくさんの人に訪れてもらえれば、それだけ商品を見てくれる人も増え、売れる確率も高くなります。ネットショップの売り上げを伸ばすためには、当然、多くの人を集めることも重要になってきます。
ただし、ただ集めたら良いわけではなく、先に説明したCVRとの両立が必要不可欠です。集客ばかりしても、結局、CVRが伸びなければ商品の売り上げが伸びず、逆に集客に要したコストや時間が無駄になってしまいます。
では、BASEで集客数を増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
例えば、WordPressを使ってブログを運営して、そこからBASEのページに誘導したり、有料広告を使うという方法があります。しかし、一番効果的でBASEと相性が良いのが、SNSを活用した集客です。BASEのオーナーを対象としたアンケートでも、95%以上のショップがSNSを活用していることが明らかになっています。
ネットショップは、特にSNSの中でもInstagramとの相性が抜群です。BASEでSNSを使って集客をするなら、Instagramを活用しましょう。
なぜネットショップの集客にInstagramが向くのか

では、なぜInstagramはネットショップの集客に向いているのでしょうか。それには、3つの理由があります。
理由1:Instagramで購買決定をするユーザが増えている
1つ目の理由は、「Instagramで購買決定をするユーザが増えている」ということです。
15~24歳を対象としたニッセイ基礎研究所の調査によると、ファッションや飲食店、観光地などの検索にInstagramが多く利用されていることがわかりました。また、購買行動を起こす前に31%の人が「Instagram内で他の投稿を検索し、口コミ等を調べる」と回答しています。
参考:「ググる」より「タグる」?-Z世代の情報処理に関する試論的考察
このように、Instagramを参考にして購買行動を起こす人が多くいることから、Instagramはネットショップの売り上げアップにつなげやすいSNSといえるでしょう。
理由2:ユーザに商品の魅力を伝えやすい
2つ目の理由は、「ユーザに商品の魅力を伝えやすい」という点です。
商品の魅力を伝えるにも、文章だけで伝えることは中々難しいです。しかし、Instagramならば、画像や動画を使って、直感的に商品の魅力を伝えることができます。そのため、わかりやすく質の良い画像を投稿できれば、集客につなげやすいです。
理由3:アプローチ方法が豊富
3つ目の理由は、「アプローチ方法が豊富」という点です。
Instagramは画像・動画などのフィード投稿以外に、リールやストーリーズなどの機能が備わっています。これらを上手く活用することでさらに、多様な方法でユーザへアプローチができます。
Instagramでの集客と相性が良い企業の特徴は?

Instagramで集客をする際に、Instagramのユーザ層や利用目的と一致していれば、さらに集客の効果を高めることができます。
以下に、Instagramと特に相性が良い企業の特徴について説明します。
ターゲットが10代~20代の女性
Instagramは男女比率で見ると、男性35.3%、女性49.4%と女性の比率が多いです。また、年代別で見ると特に10代~20代の利用が多く、総務省の調査結果によると、10代が69%、20代が68.1%となっています。
このため、10代~20代の女性をターゲットとした商品を扱っているような企業とは、特に相性が良いといえるでしょう。
写真写りが良い商品を扱っている
Instagramは画像・動画をメインに投稿するSNSです。そのため、見た目にインパクトのある投稿はユーザの目を引きやすいです。
俗にいう「映える」といわれるような投稿ができれば、多くのユーザを集客することができます。アパレルや飲食店、ホテルなど見た目などで視覚的にアピールできる商品を扱っている場合、特に効果を発揮するでしょう。
趣味的な要素が強い商品を扱っている
トレンダーズ株式会社の行った「ユーザーモチベーション調査」によると、Instagramを利用する目的として、「趣味関連の情報を知りたい」という人が40%いるという結果が出ています。
つまり、趣味と関連する商品を扱っているような企業であるならば、Instagramとの相性も良いといえます。自分の趣味をハッシュタグで検索する人もいますし、興味のあるカテゴリーの投稿がおすすめに表示されることもあります。
以上のようにInstagramは自分の興味のある投稿を発見しやすいSNSです。そのため、趣味に関する商品を扱っているだけで、ユーザの目に付きやすくなります。
Instagramで集客を成功させるには

Instagramがネットショップの集客に向いているということはわかっていただけたと思います。
しかし、ただInstagramに投稿を行っているだけでは集客を成功させることはできません。そこで、以下にInstagramで集客を成功させるために重要なことについて説明していきます。
前準備
Instagramで商品をアピールするための投稿をする前に、必ずやっておかなければならない前準備が2つあります。それは、「プロフィールの作り込み」と「ターゲットの設定」です。以下それぞれ、詳しく説明していきます。
プロフィールの作り込み
まずは、「プロフィールの作り込み」についてです。Instagramのユーザはハッシュタグ検索で気になる投稿を見つけた場合、「どんな人だろう」と気になってプロフィールを見に行きます。そこでプロフィールに興味を持ってくれたり、共感してくれるからこそフォローしてくれるのです。
逆に、プロフィールに何も書かれていないような場合、そんな人をフォローしようと思うでしょうか? どんな相手かわからなければ、大抵の人はフォローしようとは思わないでしょう。つまり、プロフィールを作り込んでおくかどうかが、フォローしてもらえるかどうかに直結するのです。
自分の投稿に興味を持ってもらえた場合にフォローにつながるように、プロフィールを作り込んで、「自分はどのような人なのか」を伝えられるように準備しておきましょう。
ターゲットの設定
「ターゲットの設定」も重要です。ターゲットがぼんやりしていては、何をすべきかも明確になりません。「誰に情報を届けるか」を考えれば、次に「どのようにアプローチしたら良いのか」ということも見えてきます。
つまり、どういった情報発信をすれば、自分の商品が届くのかということもわかってきます。ターゲット明確に設定することは、自分のこれからの行動の指針にもなります。闇雲に行動するのではなく、しっかりと自分のお客さんとなるターゲットをイメージしましょう。
集客成功には人気投稿を狙う
前準備ができたら、とうとうInstagramを使って集客をしていきます。では、集客を成功させるためにはどうしたら良いのでしょうか。その答えはズバリ、「人気投稿を狙う」ことが重要になってきます。
人気投稿に選ばれると、常にタイムラインの上位に表示され続けます。そうなれば、アクセスは増え続け、フォロワーも増やし続けることできます。逆に人気投稿を取れないといつまでたってもフォロワーが自然に増えず、中々ネットショップの売り上げを増やすことができません。
以下、人気投稿を取るための方法とテクニックについて詳しく説明します。
人気投稿に選ばれる基準はこの4つ!
そもそも、一体何をもって人気投稿に選ばれるのでしょうか。Instagram自体は公表はしていませんが、人気投稿に選ばれる基準というものが存在します。
その基準4つを紹介します。
①閲覧数(アクセス数)が多い
あなたの投稿の表示回数や見てくれた人の数が多いほど人気投稿になりやすいです。具体的には、リーチ数やインプレッション数が高いほど人気投稿に近づいていきます。
ちなみに、リーチ数というのは「投稿を見た人の数」のことで、インプレッション数というのは「投稿がユーザに表示された回数」のことです。例えば、同じユーザが投稿を10回見た場合、インプレッション数は10となりますが、リーチ数は1となります。
②エンゲージメント率が高い
エンゲージメント率とは、リーチ数に対する“いいね“の数・コメント数・保存数などになります。“いいね”やコメント数などが多いだけでなく、リーチ数に対する割合が高いことも重要です。
あくまでも参考ですが、割合としては15~30%あるとエンゲージメント率が高いと判断されるようです。逆に5%くらいしかない場合は、エンゲージメント率は低いと考えてください。
この場合には、何かユーザに“いいね”などのアクションをしてもらえる対策が必要となります。
③投稿からのフォロー数が多い
その投稿からどのくらいのフォローが発生したかも、人気投稿へ影響があります。
④プロフィールへ訪れた回数が多い
投稿の内容が良ければ、そこからあなたに興味を持ち、プロフィールへ移動することも多いはずです。このプロフィールへの移動の回数が多ければ多いほど、それは良い投稿と判断されます。
人気投稿に選ばれるためのテクニック
人気投稿に選ばれる基準はわかりましたが、これらの基準を満たし、人気投稿に選ばれるためには具体的に何をしたら良いのでしょうか?
まずは、そもそも大前提として、役に立つ投稿をしなくてはいけません。その大前提を満たして上で有効なテクニックについて3つ紹介します。
①ユーザに明確に「何をして欲しいか」伝える
投稿に「コメントお願いします」、「“いいね”をお願いします」、「気に入ったら保存してください」など、明確にユーザに「どう行動して欲しいか」を伝えることが重要です。投稿に興味があって見ていても、「どう行動して欲しいか」を促さないと、意外とユーザはコメントや“いいね”をすること自体忘れてしまっていることがあります。
YouTubeの動画でも、「チャンネル登録してください」や「コメントしてください」など、しっかりとユーザへ行動を促していますよね。
②画像の最後に行動を促す文章を入れる
数ページの画像を投稿した場合、最終ページに行動を促すテキストを入れるのも有効です。例えば、「2回タップしてね」や「フォローをお願いします」というテキスト入りの画像を入れます。
これによって、ユーザに行動を促すことができます。人気の投稿の画像がどのように行動を促しているかを合わせてチェックして、参考にしてみると良いでしょう。
③コメント欄をコミュニケーションの場に使う
例えば、
- クイズの答えをコメント欄に書いてもらう。
- 学習の結果報告をコメント欄で行う。
- アンケートをコメント欄を利用して行う。
などを実施すれば、必然的にコメントが多くなります。
コメント数が多ければ人気投稿につながっていきますので、このようにコメントを報告やコミュニケーションの場に使うのも有効です。
さらに売り上げを伸ばすのに必須のアプリ

BASEには導入可能なアプリもたくさんありますが、その中でも売り上げアップに必須といって良いアプリがあります。それが、「Instagram販売 App」です。以下、Instagram販売 Appの特徴と導入手順について説明します。
Instagram販売 Appの特徴
Instagram販売 Appを導入すると、BASEとInstagramが連携でき、Instagramの画像をタップしただけでBASEの商品ページへリンクすることができます。
通常は、Instagramの投稿で良い商品を見つけても、商品ページに行くには以下の様な手順を踏む必要があります。
- 良い商品の投稿画像を見つける
- プロフィールにページに行く(通常はここにショップのURLが記載)
- ショップページに飛ぶ
- 商品を検索する
- 投稿画像の商品を検索結果の中から探し出す
このようにとても手間がかかり、この段階で何人かのユーザが離脱してしまいます。しかし、Instagram販売 Appを導入すればこのような商品ページへアクセスするまでの離脱を防ぐことができます。
下記のサイトによるとInstagram販売機能の連携によりアクセスが平均40%アップしているとのことで、集客に非常に大きな効果を発揮します。
参考:Instagram販売連携によりショップへの流入数が40%アップ!
Instagram販売 App導入の手順
Instagram販売 Appの導入には時間を要し、特に審査に時間がかかることがあるので、早めに着手することをおすすめします。
では、導入までの具体的な手順ですが、下記のような流れになります。
- FacebookページとInstagramの連携
- Instagram販売 Appのインストール
- BASEの商品情報とFacebookの連携
- Instagramによる審査
- Instagramの投稿にBASEの商品をタグ付け
詳細な手順は下記サイトに詳しく紹介されているので参考にしてみてください。
参考:Instagramで販売を始めよう!「Instagram販売 App」の使い方を徹底解説
3の連携が完了すると、通常は4の審査が自動的に開始されます。しかし、場合によっては連携が完了しても審査が開始されないこともあるようです。その場合には、Instagramのプロフィールの設定の「ビジネス」⇒「Instagramショッピングを設定する」を選択し、そこから審査の申請をしてください。
審査が通らない時には、違反した投稿画像がないか見直したり、人物画像をなくすことも有効のようです。洋服などの投稿をしているならば、人物が着用している画像よりも商品画像のみとする方が無難でしょう。また、審査の申請のタイミングの問題もあるようです。中々審査が通らなくても、時期を開けて審査を申請したら通ったという人もいるようです。
時間を空けても、どうしても審査が通らない場合は、費用が1万円近く必要となりますが、審査の代行サービスなどもあるので、これらを利用することも可能です。利用してみたい方は、ココナラ等で検索してみてください。
6.BASEで売り上げを伸ばすにはInstagramを活用しよう!

以上、BASEの売り上げを伸ばす際には集客を増やすことが大切であること、そして、その集客にはInstagramが相性が良いことについて説明してきました。
さらに、他の人と差をつけるには、「Instagram販売 App」の導入が有効です。さいごにポイントをまとめておきます。
- 売り上げを伸ばすには、CVRと集客を考えることが重要
- 集客を増やすのにはInstagramの利用が効果的
- Instagramで集客を成功させるには前準備(プロフィールの作り込みとターゲット設定)が重要
- Instagramでは人気投稿を狙うことが集客に重要
- 人気投稿に選ばれるには以下の3つのテクニックを使うと効果的
- ユーザに明確に「何をして欲しいか」伝える
- 画像の最後に行動を促す文章を入れる
- コメント欄をコミュニケーションの場に使う
BASEの売り上げが伸びずに悩んでいる方は、ぜひ、以上の内容を実践してみてください!
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