日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット(所在地:東京都港区、代表取締役社長:坂田政一)は、消費財や暮らしに関するトピックスを届ける『Fromプラネット』の第246号として、テレビ・動画視聴に関する意識調査の結果を公表しました。本調査は4,000人を対象に実施されたものです。
なお、回答率は小数点第2位以下を四捨五入して小数点第1位までを表示しているため、内訳の合計と表示値が異なる場合があります。また、本調査は令和2年(2020年)国勢調査による性年代別の人口構成比に合わせてウェイトバック集計が行われています。
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無料・有料を問わずテレビの「毎日視聴」が減少傾向
近年、「テレビ離れ」という言葉が頻繁に聞かれるようになっています。情報の到達範囲や速度、影響力の大きさから「メディアの王様」と称されてきたテレビですが、インターネットやスマートフォンの普及に伴い、動画配信の多種多様なコンテンツがいつでも・どこでも視聴できる環境が整ってきました。さまざまな理由で「テレビを見なくなった」「自宅にテレビがない」という人も増えています。そこで今回、テレビや動画配信の視聴について調査が実施されました(なお、2020年12月にもVol.149で「テレビ視聴」に関する調査が実施されています)。
まず、各種サービスの視聴状況について尋ねた結果を見ていきます(図表1)。「毎日見る」の割合が65.5%と最も多かったのは、テレビの代表格である「地上波番組」でした。続いて「テレビ局以外の無料動画配信」が33.3%、「BSの無料番組」が13.4%となっています。「毎日見る」の割合を前回調査(2020年12月実施)と比較すると、「地上波番組」は前回の80.2%から14.7ポイントも急降下したほか、「BSの無料番組」も5.2ポイント減少しています。一方、テレビ局およびテレビ局以外の「無料動画配信」は各4.5ポイント・13.4ポイント増加しました。有料サービスにおいても「BS・CS・CATVの有料番組」が1.3ポイント減少する一方で、「テレビ局以外の有料動画配信」は4.6ポイント増加しており、無料・有料を問わず動画配信へのシフトが見て取れます。
性年代別に見ると、「地上波の番組」を「毎日見る」割合は60代以上で8割を超えていますが、年代が下がるにつれて低下し、20代では4割強にとどまっています。前回調査と比較すると、全年代で「毎日見る」の割合は減少しており、その減少幅は60代以上では1桁台にとどまるものの、50代以下では軒並み2桁台、30・40代では20ポイント超もの減少となりました。反対に、無料・有料の「テレビ局以外の動画配信」は30代が各19.0ポイント・7.5ポイント、20代も各7.0ポイント・9.1ポイント増加しており、若年層の「テレビ離れ」が顕著であるといえます。

20代の4分の1は休日にテレビを見ない
若年層を中心にテレビから動画配信へと重心が移りつつある中、ここからはテレビの視聴状況について詳しく見ていきます。まず、1日の視聴時間を平日と休日別に尋ねた結果です(図表2)。「1.5時間~3時間未満」が平日26.3%・休日23.9%でともに最も多い回答となりました。これを基準にすると、「1.5時間未満」は平日31.7%・休日24.8%、「3時間以上」は平日28.1%・休日37.7%と、平日の方が視聴時間が短いという結果は、多くの人が納得できるのではないでしょうか。なお、「全く視聴しない」は平日13.9%・休日13.6%と、ほぼ同じ水準でした。
視聴時間がより長い休日を年代別に見ると、「全く視聴しない」が20代で26.0%、30代も20.9%と、全体の13.6%に比べて高い水準となっているのが目立ちます。休日は外出などでテレビの前にいる時間が少ない、あるいは動画配信をまとめて視聴するなどということも要因として考えられます。各時間区分の最大値を見ると、「30分未満」が30代14.3%であったのに対し、視聴時間が長くなるほど年代が上がっていくのは納得できるところです。

テレビで視聴するのは男性がスポーツ、女性がドラマ
次に、テレビの視聴習慣がある人を対象に、好んで見る番組のジャンルについて尋ねた結果を見ていきます(図表3)。70.8%と最も多かったのが「ニュース・報道」で、2位の「ドラマ」51.7%を大きく引き離しました。朝や夜にテレビでニュースを見る習慣がある人も多いことでしょう。「バラエティ、クイズ」と「情報番組、ワイドショー」も約4割の支持を集めています。性年代別に見ると、「ニュース・報道」は年代が上がるほど高い割合となり、70代以上では男性94.9%・女性87.8%に達しています。女性が男性を約20ポイント上回る「ドラマ」は、特に女性50代以上で6~7割の支持を集める一方で、20代では44.0%にとどまるのは少し意外な気もします。男性が女性を25ポイント上回る「スポーツ」は、男性30代以上で4~5割に上りました。若年層では、男女とも「バラエティ、クイズ」が5割前後の支持を集めたほか、全体では9位の「アニメ、特撮」が男性20~50代、女性20・30代で高い水準となっています。全般的に、シニア層はニュースや情報系、若年層はエンタメ系の番組をよく見る傾向があるようです。

ドラマ好きな壮年女性は出演者を重視
次に、テレビ番組の視聴に際して重視するポイントを尋ねた結果です(図表4)。55.3%と過半数の人が「ジャンル」を挙げたのは、当然といえば当然かもしれません。これに「出演者」40.3%、「放送時間帯」38.0%、「内容の信頼性、正確性」36.3%と続きました。性年代別では、軒並み「ジャンル」が首位となる中、女性の20代は「出演者」45.0%、70代以上では「内容の信頼性、正確性」57.5%が最多となっています。後者については男性60代以上でも高い値を示しているほか、「知りたい情報が網羅されている」「放送時間帯」「速報性」「話題性」が男女ともシニア層で高い水準となっているのは、図表3でシニア世代がニュースや情報系の番組を好む傾向があるためと考えられます。また、50・60代女性で「出演者」が過半数になったのも、「ドラマ」を好むことが背景にありそうです。若年層は男女とも全般的に低い割合にとどまる項目が多く、「映像的な面白さ」「独自性」が男性20代、「番組構成」が同30代、「出演者」が女性30代で高めだった程度です。若年層は番組内容と同等かそれ以上に、映像コンテンツとしての面白さを重視しているということでしょうか。

CMの訴求効果ではテレビに軍配
民放のテレビ番組や無料動画配信と切っても切れない関係にあるCM。テレビのCM中は他の用事を済ませたり、動画配信であればスキップボタンが表示されると即座に押したりする人もいることでしょう。邪魔者扱いされがちなCMですが、新製品や企業の情報を知ることができるほか、時には流行の発信源になることもあります。そこで、CM視聴を契機に商品購入や企業・出演者の好感度向上につながった経験があるかを尋ねたところ(図表5)、テレビで35.5%、動画配信で25.3%の人が「商品を購入したり、好感度が上がったりしたことがある」と回答しました。「商品などに興味を持ったことも、商品を購入したこともない」はテレビ32.6%・動画配信41.8%と動画配信が9.2ポイント高いことから、CMの訴求効果の点ではテレビに軍配が上がりました。
性年代別に「商品を購入したり、好感度が上がったりしたことがある」の割合を見ると、全体でテレビは女性、動画配信は男性の方が高い値を示すのは興味深いところです。年代別では、男女とも全年代でテレビが動画配信を上回りました。テレビと動画配信の差は男性70代以上と女性50代以上では2桁ポイント差と、テレビの影響がより大きいようです。また、女性20代はテレビ、動画配信ともに4割超と、他の年代に比べてCM視聴が消費行動につながりやすい傾向が見られました。

テレビ離れと言われるけれど
最後に、テレビの視聴について思うことや視聴行動の変化などが自由記述で回答されました。動画配信へのシフトや、テレビ番組を視聴しなくなったといった声は老若男女を問わず多く寄せられています。一方で、情報の速報性や網羅性といったテレビの強みを感じる人も依然として多く、特に自然災害が増えている昨今、テレビの存在意義が見直される場面も多そうです。「テレビか配信か」ではなく、それぞれの長所をうまく使い分けることが重要だといえるでしょう。
テレビの強みはここ
「1日の最後は絶対ニュースを見るが、その時はネットよりもテレビで見る方が多い。ネットだと情報の中で偏りが出てしまいがちだが、テレビでは今日あったニュースをまとめて見ることができるのが良い」(男性・20代)
「テレビがないと寂しいので、いつもテレビはつけっぱなし、台所に立ちながら情報収集しています。音がないと寂しいですし、情報を得るのには手っ取り早いです」(女性・60代)
「ドラマやバラエティは家族で一緒に見て楽しむ。ニュースは自分で進んで見ることはないが、家族が見ているので一緒に見ている。ここで政治や世界情勢などを知ることができる」(女性・40代)
「ネットも見るが、テレビの方が中立を保っているような気がすることがある」(男性・70代以上)
「毎日同じ時間に同じアナウンサーやキャスターを見ると安心する。ニュースは勿論の事、生活上、参考になることが沢山あります」(女性・70代以上)
「朝、出勤前に支度をしながら時計代わりにテレビをつけている。いつも時間で決まったコーナーを放送しているから、時計を見なくても大体の時間がわかる」(女性・30代)
脱テレビ、視聴行動の変化
「9年前の引越しの時にテレビは処分して、今現在全く困ってないので、必要ないことがわかった」(男性・30代)
「TVのドラマはリアルタイムだと時間が合わないのであまり見なくなっていたが、TVerが開始されてから興味があるものは見るようになった」(男性・60代)
「昔はテレビっ子だったのに、最近はドラマもバラエティも面白いと感じることがなくなった。推しが出ている時だけちゃんと見る」(女性・20代)
「テレビは主にNetflixを見るスクリーンとして使用しています」(女性・60代)
「昔は『災害の情報=テレビ』という意識が強かったが、今はネットでリアルに情報を得られ、PCやタブレット、スマホは視聴に場所を選ばないので、利便性が高く、その結果テレビの必要性を感じなくなった」(女性・60代)
「毎日地上波テレビ番組は見てはいるが、ルーティーンで見ているだけ。知りたい情報はネット環境があれば十分で、地上波の必要性はないと感じることが増えた」(女性・40代)
テレビへの注文
「民間のテレビはうるさ過ぎるように思います。コメントも聞きたいと思わないのにワイプの中でいちいち話しているのが邪魔で、視聴者として集中できず楽しんで見る事が少なくなりました」(女性・70代以上)
「スポーツ中継(の放映権)が高騰している中、配信会社の高額資金には太刀打ちが出来ず、テレビ中継が出来ない状態になってしまっているのが残念です」(男性・50代)
災害時には頼りになるテレビ
「2年ほど前に居間のテレビが壊れたのですが、普段からあまり視聴していなかったので買い替えの必要は感じません。ただ、大きな地震などがあった時はテレビがあったらいいと少しだけ思うことはあります」(女性・50代)
「毎日ニュースや天気予報の確認にテレビは必要です。地震の際など緊急速報として番組を設け、リアルタイムな情報発信しているのでテレビの必要性は高いと感じます」(男性・50代)
「災害が発生した際、情報を得ることはSNSなどでもできますが、正確な情報を得ることはテレビの方が長けていると思うので、テレビは必要だと思います」(男性・30代)
出典元:株式会社プラネット














