
ライフスタイルアクセント株式会社が運営する、メイドインジャパンの工場直結ファッションブランド「ファクトリエ」は、提携するアパレル工場および商品を購入する消費者に対して、ファクトリエがもたらした変化についてまとめた「FACTELIER Impact Report 2025」を公表しました。
このレポートでは、提携工場の経営状況や抱える課題、ファクトリエとの取り組みによる影響などが詳細に報告されています。
この記事の目次
- 1 国産アパレル比率はわずか1.4%、縫製工場の廃業が相次ぐ状況
- 2 提携する61社のアパレル工場を調査、リアルな現状を公表
- 3 提携工場の経営状況 約6割が黒字である一方、「黒字だが悪化」が23%
- 4 工場が直面している課題 減少傾向ながら材料費上昇が最大の課題、一方「人材難」は前年から大幅増加
- 5 工場の自社ブランド比率の現状 他ブランドの受託生産への依存度が高い状況が継続
- 6 ファクトリエとの取り組みが経営に与える影響 8割がプラスと回答、一方「どちらともいえない」なども2割
- 7 ファクトリエとの取り組みで良かったこと 新たな収入源となっている16.2%、人材面でもプラスの影響
- 8 2025年に工場が挑戦したこと
- 9 2025年の感想と今後の取り組み
- 10 その他、顧客へのインパクトや環境への取り組みなども公開
- 11 ファクトリエについて
国産アパレル比率はわずか1.4%、縫製工場の廃業が相次ぐ状況

日本繊維輸入組合が2025年6月13日に公表した「日本のアパレル市場と輸入品概況2025年版」によれば、日本における衣料品の国産比率はわずか1.4%にとどまっているとのことです。国内の縫製工場は中小・零細企業が中心で、経営難や深刻な人手不足により廃業が続いている状況です。
提携する61社のアパレル工場を調査、リアルな現状を公表
こうした厳しい状況の中、ファクトリエは国内のアパレル工場61社(※)と中間流通を介さずに直接提携し、国産の高品質なアパレルアイテムを製造し、顧客に提供しています。これまでに累計1,500を超えるアイテムを展開してきたということです。
本インパクトレポート2025では、ファクトリエが提携しているこれらの工場に対して調査を実施し、国内アパレル工場の実態を明らかにしています。
※2026年1月時点
調査対象について
・2025年10月に開催された同社主催のイベント「ものづくり文化祭」に参加した21社の工場にアンケート形式で回答を依頼したとのことです。
・工場の男女比率については、経営者は全員が男性で、従業員の9割を女性が占めています。
・従業員数は30~50名が6割、100名以上が2割となっています。
提携工場の経営状況 約6割が黒字である一方、「黒字だが悪化」が23%

今回実施された調査では、提携工場の約6割が黒字と回答しています。
しかしながら、そのうち「黒字であるが前年より悪化している」という工場が23%存在しており、楽観視できる状況ではないことが明らかになりました。
赤字の工場も2社あり、そのうち1社は悪化傾向が続いているとのことです。
黒字の工場が多い一方で収益の悪化が見られることから、工場の経営環境は依然として厳しく、今後の改善に向けた施策が必要であることが浮き彫りになりました。
工場が直面している課題 減少傾向ながら材料費上昇が最大の課題、一方「人材難」は前年から大幅増加

工場が抱える課題として最も多く挙げられたのは「材料価格の上昇」(19.7%)でした。
前年の28.21%からは減少したものの、依然として大きな負担となっている状況です。
一方で、「若手人材の採用」は16.7%と、前年の2.56%から大幅に増加しており、人材確保の難しさが顕在化しています。
「技能実習生制度への対応」も課題として浮上
また、新たに設けられた項目である「技能実習生制度への対応」にも一定数の回答があり、現場における制度対応の負荷がうかがえます。
全体として、コスト要因はやや落ち着きを見せたものの、人材や設備など長期的な経営に影響する課題が相対的に目立つ結果となりました。
工場の自社ブランド比率の現状 他ブランドの受託生産への依存度が高い状況が継続

今回の調査では、「自社ブランド比率が1割以下」という工場が66.7%と最も多く、続いて「2~4割」が23.8%という結果でした。
一方で、6割以上を自社ブランドでまかなえている工場はあわせて9.6%にとどまっており、多くの工場では受託生産(OEM)への依存度が高い状況が続いています。
ファクトリエでは、すべての提携工場が自社ブランド比率3割以上を実現できる状態を理想としているとのことですが、現時点ではまだ道半ばとなっています。
より安定した生産計画の策定や新規プロジェクトの開発支援などを通じて、自社ブランド比率を高められる環境づくりを引き続き推進していくとしています。
ファクトリエとの取り組みが経営に与える影響 8割がプラスと回答、一方「どちらともいえない」なども2割

ファクトリエでは、工場と直接提携しオンラインで顧客に商品を販売することで、工場は適正な利益を得られ、顧客には高品質なアイテムをお手頃価格で購入できるスキームを2012年の創業時から実践しているとのことです。
今回、この取り組みが経営に与える影響についても調査を実施しました。
その結果、提携工場の80%が「ファクトリエとの取り組みが経営にプラスに働いている」と回答し、多くの工場で一定の効果が生まれていることが判明しました。
一方で、「どちらともいえない」「取り組み前と変わらない」が合わせて20%あり、ファクトリエの取り組みがすべての工場において十分な成果につながっているわけではないことも明らかになりました。
同社ではこの結果を真摯に受け止め、より多くの工場にとって実質的な価値となるよう、商品開発や販路を改善していく方針とのことです。
ファクトリエとの取り組みで良かったこと 新たな収入源となっている16.2%、人材面でもプラスの影響

今回の調査では、「生活者視点のものづくりができるようになった」(29.7%)が最も多く、前年と同様にファクトリエとの取り組みが商品づくりの視点変化につながっていることが示されました。
また、「新たな収入源を得られるようになった」(16.2%)や、「後継者や新卒など若手が加わった」(5.4%)など、経営面や人材面での前向きな変化も見られています。
一方で、技術力向上や他工場とのつながりといった項目は前年より減少しています。良い変化が現れている部分を広げつつ、交流機会や技術共有など、より価値を届けられる取り組みの強化を行っていくとしています。
2025年に工場が挑戦したこと
2025年は、多くの工場が設備投資や若手育成、新しい商品づくりなど、前向きな挑戦に取り組んでいます。それぞれが自社の強みを活かしながら、未来に向けた一歩を着実に進めていることがうかがえました。
株式会社アタゴ 三田村 知紀氏
「縫製自動機の導入、特定技能実習生の受け入れ態勢強化」
丸和ニット株式会社 辻 雄策氏
「海外販路への挑戦や、社内での生地コンテストによる技術担当のモチベーションアップなど」
株式会社インターナショナルシューズ 上田 誠一郎氏
「若手採用・育成。設備導入。海外展示会への挑戦。組織変更」
クスカ株式会社 楠 泰彦氏
「技術の伝承とチームでのものづくり」
株式会社マーヤ 菅谷 正氏
「働き方改善。完全週休2日にむけて、年間休日を10日増やした」
渡辺パイル株式会社 渡邊 文雄氏
「ベビーシリーズ(ブランド)ローンチ。シャトル織機を使う職人の後継者育成」
2025年の感想と今後の取り組み
厳しい環境の中でも、多くの工場がしっかりと未来を見据え、次の一歩を考え続けていることが伝わってきます。日々の課題を抱えながらも、ものづくりへの誇りを胸に前向きに取り組む姿勢が、今年のコメントから強く感じられます。
小林メリヤス株式会社 木村 彰氏
「ベビーや子ども服以外のアイテム強化」
株式会社東洋繊維 水谷 陽治氏
「他では評価されなかった自分たちの作る良いものを評価してもらえたことがうれしかったです。」
ティー・エフ・シー株式会社 森 茂樹氏
「素材や品質の良い商品をもう少し安くお客様に届け、生産数を増やしたい」
HITOYOSHI株式会社 森 孝一郎氏
「持続可能なモノづくりを起点にした新しい定番商品づくり。」
丸和ニット株式会社 辻 雄策氏
「コロナ禍で、主力売上の生地の受注が激減し見通しが見えない中、ファクトリエさんから送っていただくユーザー様の声を目にして目頭が熱くなるほど勇気をもらい、ものづくりをしていて良かったと深く思いました。ファクトリエや自社のことをより知って戴くために、著名人とのコラボ企画などがあれば色々な世代により認知して戴けるかなと思います。」
マルカ株式会社 後藤 賢二氏
「年度末に前年売り上げを超えられないと思っていたが2日後ファクトリエさんの売り上げで前年売り上げを超えられた。」
ファクトリエでは、これからも工場の皆さまとともに、日本の技術と誇りを未来へつなぐ「ほんものづくり」を進めていくとしています。工場の職人たちが、力を存分に発揮できる環境をつくりながら、顧客に長く愛される一着をお届けできるよう、歩みを続けていく方針です。
その他、顧客へのインパクトや環境への取り組みなども公開
その他、本インパクトレポート2025では、ファクトリエの顧客へのインパクトや、環境への取り組み、2025年の新たな取り組みなどについてオンラインサイト(サマリ)、およびPDF(詳細)で公開されています。
ファクトリエは今後も全国の工場と手を取り合いながら、「本当にいいものを、正しい形で、次の世代へつないでいく」ことに挑み続けていくとしています。
2026年のレポートでは、さらにポジティブな報告ができるよう、引き続き、誠実に、丁寧に、歩んでいく方針です。
ファクトリエについて
ファクトリエは2012年に創業した、メイドインジャパンの工場直結ファッションブランドです。
世界ブランドを手掛けるような日本のアパレル工場と、中間流通を省き直接提携し、こだわりのつまった一流の"語れる逸品"を開発しています。高品質なアイテムを適正価格で顧客にお届けするとともに、工場には適正な利益を還元する仕組みを取り入れています。
ネット通販をベースに、銀座・熊本に試着専門店を構え日本から世界ブランドを作るべく取り組んでいます。
アパレル国産比率は1%台に激減している中、日本の工場に焦点を当てたファクトリエの独自の取り組みは、テレビ東京「カンブリア宮殿」「ガイアの夜明け」をはじめとしたあらゆるメディアにも取り上げられています。
出典元:ライフスタイルアクセント株式会社 プレスリリース












