
株式会社TOKYO GATE
株式会社TOKYOGATEは多くの過去実績を保有するECのプロフェッショナルが集うECマーケティングの専門家集団です。マーケティング戦略の立案から施策の実行、PDCAまでを総合的に支援します。
成功事例に基づいた確実性の高いコンサルティングが特徴で、提案した施策を速やかに実行できる体制を整えています。EC・D2Cに関してお悩みの方はお気軽にご連絡ください。
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この記事の目次
- 1 はじめに
- 2 調査方法
- 3 サマリー
- 4 各設問の回答と考察
- 4.1 1. オンラインショップでのリピート購入経験
- 4.2 2. オンラインショップでのリピート購入経験(男女別)
- 4.3 3. フォローアップによるリピート購入経験
- 4.4 4. フォローアップによるリピート購入経験(男女別)
- 4.5 5. リピート購入時の比較検討経験
- 4.6 6. リピート購入時の比較検討経験(男女別)
- 4.7 7. 初回購入時の満足度
- 4.8 8. 初回購入時の満足度(男女別)
- 4.9 9. リピート購入した商品ジャンル
- 4.10 10. リピート購入した商品ジャンル(女性)
- 4.11 11. リピート購入した商品ジャンル(男性)
- 4.12 12. リピート購入を決めた主な理由
- 4.13 13. リピート購入を決めた主な理由(女性)
- 4.14 14. リピート購入を決めた主な理由(男性)
- 5 おわりに
はじめに
商売における成功とは、いかにして顧客のリピート購入を高めるかと言っても過言ではなく、多くのビジネスではリピート率の高い2割の顧客が、売上の8割を作ると言われています。
また、新規顧客の獲得コストは、リピーターを獲得するコストの5倍かかるというデータもあり、リピート率を高めることが健全なECの運営に直結します。
本調査レポートは、リピート購入を決める主な理由やオンラインショップでの改善点について、ECユーザーからのアンケート結果を基に分析を行いました。
あらゆる商材に応用できる調査結果ですので、参考データとしてぜひご活用ください。皆様のEC運営の一助となれば幸いです。
調査方法
株式会社TOKYO GATEでは、2024年3月25日から2024年4月4日にかけて、オンラインショップで購入経験のある18-70歳の男女827人を対象に、オンラインショッピングにおけるリピート購入に関するアンケートを実施しました。
調査方法 Google フォームを使用したインターネット調査
調査期間 2024年3月25日から2024年4月4日
調査対象 18〜70歳以上の男女
サンプル数 827名
サマリー
- オンラインショップ利用者のうち、少なくとも1度以上同じショップでリピート購入した経験があるユーザーは全体の96.7%に上る
- オンラインショップ利用者の4人に3人が、ショップからのフォローアップがきっかけで購入した経験がある
- 同じショップでリピート購入したユーザーの3人に2人は、リピート購入時に他の選択肢を検討している
- リピート購入したショップにおける、初回購入時の満足度を調査した結果、「非常に満足」または「満足」と回答したユーザーが全体の80%を占める
- リピート購入を決めた理由を調査した結果、最も多く回答が得られた理由は男女ともに「送料が無料だから」
- 「次回購入時のクーポン」「商品の配送日数の短さ」「商品のレコメンド」などは、リピート購入の理由になりづらいと考えられる
各設問の回答と考察
1. オンラインショップでのリピート購入経験

同じオンラインショップでリピート購入した経験を調査した結果、96.7%のユーザーが、少なくとも1度以上リピート購入の経験があるという結果になりました。
リピート購入が1度もないユーザーは非常に少なく、全体のわずか3.3%に過ぎないことから、多くのユーザーに継続的に利用しているオンラインショップやサイトがあると考えられます。
加えて、「何度もある」と回答したユーザーが60%存在することから、半数を超えるユーザーに、お気に入りのショップやよく利用するサイトがあると考えられます。そのようなユーザーに購入先を切り替えてもらえるような、魅力的な商品やオファーの設計に注力する必要があるでしょう。
2. オンラインショップでのリピート購入経験(男女別)

同じオンラインショップでリピート購入した経験について男女別に集計した結果、男女間において大きな差は見られませんでしたが、「何度もある」と回答した女性は男性よりも10%ほど多い結果となりました。
全体的にリピート購入した経験は女性に多い点や、男性の5%にリピート購入の経験がないことから、女性は男性に比べ、オンラインショッピングに対する関心が高いことが示唆されます。
3. フォローアップによるリピート購入経験

メール、クーポン、特典の提供などのフォローアップがきっかけでリピート購入した経験を調査した結果、17.7%の回答者が「何度もある」と答え、51.9%が「何回かある」と回答しました。
ユーザーの4人に3人がフォローアップによる購入を経験しており、メール、クーポン、特典の提供などがリピート購入に一定の効果をもたらすことが示唆されます。「何回かある」と「一度もない」の回答者割合から、効果は限定的とも言えますが、再購入を促すフォローアップは必須とも言えるでしょう。
4. フォローアップによるリピート購入経験(男女別)

フォローアップがきっかけでリピート購入した経験について男女別に集計した結果、女性が男性に比べ、わずかにフォローアップによるリピート購入経験が多い結果となりました。
上記の集計結果は、リピート購入した経験の割合に概ね比例していますが、女性は男性に比べフォローアップへの感度が高く、特典やクーポンの利用をきっかけとしてリピート購入をしている可能性があります。
5. リピート購入時の比較検討経験

リピート購入の際に、他のショップでの購入を検討した経験について調査した結果、62.5%が「他のオンラインショップや商品も検討した」と回答し、33.5%が「比較検討せずリピート購入した」と回答しています。
この結果から、フォローアップを行いリピート購入を促進していても、 3人に2人のユーザーは、リピート購入時に他の選択肢と比較検討するとも言えます。選ばれる理由を強化するため、競合他社がどのような特典やクーポンなどのオファーを提供しているかどうかを入念に調査する必要があると考えられます。
6. リピート購入時の比較検討経験(男女別)

リピート購入の際に、他のショップでの購入を検討した経験について男女別に集計した結果、他の選択肢を比較検討した割合がわずかに女性において高いことがわかります。
男性に比べ、女性のほうが他の選択肢も吟味した上でリピートを決定する傾向が示唆されます。そのため、既存客がECサイトを訪問した際には、比較検討中のユーザーを惹きつけるための限定クーポンや特典を提供することで購入率を高められる可能性がありそうです。
7. 初回購入時の満足度

リピート購入したショップにおける、初回購入時の満足度を調査した結果、「非常に満足」または「満足」と回答したユーザーが全体の80%を占めました。「普通」または「不満」と回答したユーザーは16.2%でした。
この結果は、初回購入時の満足度の高さが、リピート購入がされる上でいかに大切かを表しています。初回購入の体験が「不満」や「普通」でリピートされるケースはごくわずかであり、リピート率に課題を持つ事業者は、初回購入の満足度について見直す必要があるかもしれません。
8. 初回購入時の満足度(男女別)

リピート購入したショップにおける、初回購入時の満足度について男女別に調査した結果、「非常に満足」と答えた女性が男性よりも10%以上多い結果となりました。
これらの結果から、女性は初回購入時の品質やサービスに対して男性に比べ敏感であることが示唆されます。一度ポジティブな感情を持つと、その商品やショップに対して強いロイヤリティを感じやすく、リピートする動機が高まると考えられます。
9. リピート購入した商品ジャンル

リピート購入した商品ジャンルを調査した結果、食品、日用品、ファッション、化粧品のジャンルが高い値を示しました。また、健康食品、本やゲームなどのジャンルにおいても比較的高いリピート率が確認できます。
リピート購入が頻繁に発生している商品の特徴としては、生活必需品である点、購入サイクルが比較的短期間である点があります。加えて、本やゲームなどは新製品が頻繁に市場に投入される影響から、リピート購入が多数発生していると考えられるでしょう。
10. リピート購入した商品ジャンル(女性)

リピート購入した商品ジャンルについて、女性のデータを集計した結果、化粧品、食品、ファッション、日用品の4ジャンルにおいて、リピート購入した割合が圧倒的に高くなっています。
この結果は、オンラインショップにおいて何度も購入する商品ジャンルを示しており、化粧品、食品、ファッション、日用品のジャンルは特にEC化が進んでいるとも言えるでしょう。
男性と差がある箇所として、お歳暮・お中元があり、男性よりも女性によって購買される傾向があることがわかります。
11. リピート購入した商品ジャンル(男性)

リピート購入した商品ジャンルについて、男性のデータを集計した結果、食品、日用品を選択したユーザーが最も多く、その下にはファッション、本やゲームが続きました。
女性に比べ、ファッションジャンルにおいてリピート購入が少ない傾向があり、女性に比べ関心が低いことが示唆されます。また、本やゲームを回答したユーザーが比較的多く、女性に比べ関心の高さが伺えます。
12. リピート購入を決めた主な理由

リピート購入を決めた理由を調査した結果、最も多く回答が得られた理由は「送料が無料だから」でした。続いて「商品の価格が他ショップよりも安いから」「割引やクーポンが送られてきたから」という理由が多数の回答を集めています。この結果から、送料や価格、割引などの直接的なメリットの提供が、リピート購入の大きな理由になっていることがわかります。
対照的に、「購入金額に応じたショップポイントが貯まるから」を選択したユーザーは比較的少なく、ショップポイントの使い道が少ないことが要因かもしれません。加えて「商品やブランドのファンだから」という理由を選択したユーザーが少数であることはファンマーケティングの難しさを表していると言えます。
「その他」には、「保証やアフターサービスの充実」「実店舗があるから」「環境へ配慮しているから」などが含まれます。
13. リピート購入を決めた主な理由(女性)

リピート購入を決めた理由について、女性のデータを集計した結果、「割引やクーポンが送られてきたから」が2番目に多く、男女間で差が出た箇所でした。
また「自分の好みに合った商品を取り扱っているから」を選択した割合は女性が男性に比べ高い結果となりました。女性を主な顧客とする商材においては、変化する顧客の好みやトレンドを迅速に把握し、反映することが特に重要です。
回答者の少ない理由として挙がった、商品の配送日数、次回購入時のクーポンや、商品のレコメンドなどは、リピート購入の理由になりづらいと考えられます。
14. リピート購入を決めた主な理由(男性)

リピート購入を決めた理由について、男性のデータを集計した結果、男性においても「送料の無料」「商品価格の安さ」がリピート購入の強力な動機であることが示されています。
女性と差が出た部分として、「購入したオンラインショップを信頼しているから」を回答したユーザーが比較的多い結果となりました。この結果から、男性に信頼されるためのデータやコピーをショップに実装することがリピート購入に大きく影響する可能性があります。
また女性と同じく、次回購入時のクーポンや、決済方法などはリピート購入に大きく影響しないと考えられます。
おわりに
ECの運営において、最も重要な要素の一つであるリピート率について調査を行いました。
初回購入の満足度を高めることが、リピート購入を促進する上で何よりも重要で、高い商品の品質や、直接的なメリットを与えることが、顧客の満足度を最大化することにつながります。
また、女性と男性では重要視するポイントが異なる場合があり、商材やターゲット顧客に合わせて、サイトや訴求を柔軟に変更することが求められます。
本レポートを貴社のECサイト運営にお役立ていただけますと幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
株式会社TOKYO GATEは多くの過去実績を保有するECのプロフェッショナルが集うECマーケティングの専門家集団です。マーケティング戦略の立案から施策の実行、PDCAまでを総合的に支援します。
成功事例に基づいた確実性の高いコンサルティングが特徴で、提案した施策を速やかに実行できる体制を整えています。EC・D2Cに関してお悩みの方はお気軽にご連絡ください。
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