【2024年6月版】ECサイトの表示速度ランキング上位50 - ギャプライズ独自調査

オンラインでのお買い物が当たり前になった現在、ウェブサイトの表示スピードは事業成長に大きなインパクトをもたらします。それにもかかわらず、自社サイトの表示スピードが速いかどうか把握できていない担当者は少なくありません。

本記事は、まずサイト表示スピード改善の重要性や改善の伸びしろについて解説し、ギャプライズが独自に調査したECサイト表示ランキングをご紹介します。

なお、当記事は可能な限り専門用語を使わず、できるだけ理解しやすく執筆しています。

この記事の執筆者

株式会社ギャプライズ

私たちギャプライズは、デジタルマーケティングを中心としたデジタルビジネス支援企業です。驚きと価値を感じていただけるテクノロジーソリューションを世界中から見出し日本市場に提案しています。提携パートナーも20社を超え、株式公開を行うケースや、数億ドル規模の資金調達を達成するメガ企業に成長するケースも生まれ、各分野の市場においてますますリーダーシップを発揮しています。これらのテクノロジーの導入支援、コンサルティング事業、ウェブ広告支援事業を行っています。

コーポレートサイト:https://abtest.gaprise.jp/ja/
広報担当SNS:https://twitter.com/BtoB03669721

サイトスピードの重要性

まずはじめに、なぜサイトスピードが重要であるのかについて解説します。「何となく重要なのはわかっているけど、なぜ重要なのかはわからない」という方は、まず当章をご覧ください。

ここでは、ユーザー体験やSEO、CVRに与える影響を解説していきます。

ユーザー体験やSEOに与える影響

いちユーザーとして遅いサイトにアクセスすると、大なり小なりストレスを感じ、サイトから離脱したという経験はありませんか?Googleは公式ガイドライン上で以下のように述べています。

表示の速いサイトはユーザーの満足度を高め、ウェブ全体の質を向上させます(特にインターネット接続速度が遅い場合)。

引用元:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) | Google検索セントラル

このように、表示速度はユーザー満足度の向上ないし低下に影響を与える要素なのです。

また、2018年には、同サイトにて「ページの読み込み速度をモバイル検索のランキングの要素に使用する」と公表しているため、ユーザー体験だけでなくSEOの観点からもサイトスピードの高速化が重要であると判明しています。

CVRに与える影響

次のグラフをご覧ください。Googleが公表している、ページ読み込み時間と直帰率、CVRの関係性を示したグラフです。LCPは「そのページにおける最も大きいコンテンツの読み込みにかかる時間」を示しており、LCPが小さくなればなるほどCVRが向上する(LCPが大きくなるほどCVRが低下する)ということがわかります。

引用元:Largest Contentful Paint を測定、最適化することで、直帰率とコンバージョン率を改善したルノーの事例
引用元:Largest Contentful Paint を測定、最適化することで、
直帰率とコンバージョン率を改善したルノーの事例

このデータからも、サイトスピードがいかに重要であるかが明らかです。表示速度の最適化を行うことは、ビジネスの成功に直結すると言えるでしょう。

どこまで改善すると効果的なのか

具体的にどこまでサイトスピードを速くしたらいいのか良いのでしょうか。Googleは、「優れたユーザーエクスペリエンスを提供するには、ページの読み込み開始から2.5秒以内にLCPを実現するようにする」と公表しています。

引用元:Core Web VitalsとGoogle検索の検索結果について

では、LCPを2.5秒以内まで高速化させることができれば売上の最大化に繋がるのでしょうか。改めて先述のルノー社のグラフをご覧ください。LCPが2.5秒以内となってからもCVRが上昇している様子が見て取れます。そのため、LCPを2.5秒以内に高速化させて改善終了するのではなく、そこから一層改善することが売上最大化に繋がるのです。そこで、売上最大化をゴールとした場合のLCP基準をお話します。

サイトスピードの目安

売上を最大化するための基準値とは

LCPを2.5秒以内に抑えることは前提として、ユーザーが比較検討する際に「こっちのサイト遅いな」と感じ取られないようにするには、Google基準よりスピードが速い競合他社をベンチマークし、その会社の表示スピードを基準にすることをおすすめします。ECサイトを運営されているのであれば、AmazonさんのLCP1.78秒を基準にしてみるのはいかがでしょうか。(以下ランキングより抜粋)

もし、良い基準がないという場合は、1秒という絶対的な基準を置いてみることをおすすめします。なぜ1秒なのかといいますと、仮に遅延したとしても人間の思考が中断されない限界値が1秒と言われているからです。パフォーマンス改善をやり込んでいる場合は、この1秒を目標としてみてはいかがでしょうか。

ギャプライズ調査:ECサイト表示ランキング

日本ネット経済新聞社が2024年の1月に発表した通販売上高ランキングTOP530社のうち上位100社を対象に、2024年6月のコアウェブバイタルスコアを調査し、ギャプライズでLCPのランキングを作成しました。

自社サイトのスコアを確認し、競合サイトと比較を行うことで、現在の表示速度の立ち位置を把握することができます。

なお、計測できなかったドメインは対象外として集計しています。

表示速度ランキング

当記事では、文字数の関係により上位30までを掲載することといたします。

順位会社名サイトURLLCP(sec)
1ファーマフーズhttps://shop.tamagokichi.com1.104
2エーツーhttps://www.suruga-ya.jp1.179
3ライフコーポレーションhttps://www.life-netsuper.jp1.278
4大綱https://www.wirerope.co.jp1.301
5ディーライズhttps://www.d-rise.jp1.409
6ヨドバシカメラhttps://www.yodobashi.com1.421
7サウンドハウスhttps://www.soundhouse.co.jp1.434
8ニトリhttps://www.nitori-net.jp1.451
9虎の穴https://ec.toranoana.jp1.481
10アズワンhttps://axel.as-1.co.jp1.543
11la belle viehttps://www.labellevie-shop.com1.548
12綿半パートナーズhttps://paytouch.jp1.552
13ビックカメラhttps://www.biccamera.com1.556
14リバークレインhttps://www.webike.net1.598
15ニッセンhttps://www.nissen.co.jp1.605
16歯愛メディカルhttps://www.ci-medical.com1.634
17デジアラホールディングスhttps://www.ex-shop.net1.636
18オートウェイhttps://www.autoway.jp1.64
19フォーレストhttps://www.forest.co.jp1.643
20エレコムhttps://shop.elecom.co.jp1.645
21MonotaROhttps://www.monotaro.com1.654
22ピュアクリエイトhttps://www.osharecafe.jp1.691
23DINOS CORPORATIONhttps://www.dinos.co.jp1.733
24ディーエイチシーhttps://www.dhc.co.jp1.74
25オイシックス・ラ・大地https://www.oisix.com1.777
26Amazonhttps://www.amazon.co.jp1.78
27エービーシー・マートhttps://www.abc-mart.net1.788
28ベイクルーズグループhttps://baycrews.jp1.792
29オークローンマーケティングhttps://www.shopjapan.co.jp1.815
30上新電機https://joshinweb.jp1.817

まとめ

感覚的に「何となく重要だ」と思われがちなサイトスピードですが、実際はGoogleが公言する通りユーザー体験やCVRはもちろん、SEOにも影響をもたらす要素です。

また、LCPなどのサイトスピード指標にはそれぞれ基準値が設けられていますが、売上の最大化を目的とした場合、その基準値を満たせばいいというわけではなく、そこからどれだけ高速化できるかが重要になってくるのです。

最後に

当コラムに掲載したランキングはギャプライズが毎月更新しており、ランキング資料ではTOP100位まで掲載しています。31位からの続きや、最新のランキングをご覧になりたい場合はこちらからダウンロードください。

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