
2024年4月から働き方改革関連法に基づき、「自動車運転の業務」における年間の時間外労働時間の上限が960時間となる改正が施行されました。
この法改正により輸送の担い手が不足し、「モノが運べなくなる」可能性が懸念されており、「物流の2024年問題」として注目されています。
この問題の現状を把握するため、ECサイト構築サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ」では、ECを運営するショップオーナーを対象に「配送会社の利用状況に関するアンケート」を実施しました。アンケートでは利用中の配送会社や発送時の困りごと、工夫している点などについて調査しています。
石川 あずみ
GMOペパボ株式会社
EC事業部 マーケティングチーム PR担当
大手通信会社やベンチャー企業を経て、2015年に広報担当としてGMOペパボ株式会社に入社。ハンドメイドマーケット「minne」をはじめとする各サービスの広報担当として、キー局や全国紙・地方紙など数多くのメディア掲載・出演実績を持つ。現在は、ECサイト構築サービス「カラーミーショップ」のPR担当として、自らも100名以上へのインタビュー取材を実施するほか、これまでに100件以上のオンラインセミナー・イベントのディレクションも担当している。
GMOペパボ株式会社
https://pepabo.com/
この記事の目次
利用している配送会社はどこですか?

最も多く利用されているのはヤマト運輸(43%)です。次点で日本郵政(29%)、佐川急便(16%)と続きます。全体の約半数のショップが複数の配送会社を利用しています。
複数の配送会社を利用している理由を聞いたところ、「商品や配送料金によって使い分けているため」(79%)という回答が最多で、次に「購入者に配送会社を選択してもらうため」(18%)が続きました。
「物流の2024年問題」をご存じでしたか?

アンケート結果によると、EC事業者の96%以上の方が「物流の2024年問題」を知っていると答えています。2割超の方がまだ困ったことはないものの、この結果から、EC事業者の間では「物流の2024年問題」に対する認識が高まっていることが明らかです。そこで物流問題で実際に起きた課題と対応策についても聞きました。
「物流の2024年問題」に関連して、実際に発生した課題は?

EC事業者が最も多く挙げた課題は「輸送コストの増加」であり、全体の約7割を占めています。前段でもお伝えした通り、労働基準法の改正により運転手の労働時間が制限され、需要に対して供給できる量に限りが出てしまうのです。すると、物流企業は新たな人材確保や効率化をする必要に迫られ、結果として費用が発生し、輸送コストの増加につながっています。
EC事業者はこの輸送コストの増加を価格に転嫁するか、自社で吸収するかの選択を迫られています。物流の2024年問題が顕在化するにつれて、EC事業者はさらなる対策が求められるでしょう。
配送で工夫していること過去の自分にアドバイスをするなら?
配送はEC事業における必要不可欠な生命線であり、効率化やコスト削減のためにはさまざまな工夫が必要です。経験を基に、過去の自分に配送に関してどんなアドバイスをするか聞いたところ以下のような回答をいただきました。
- 梱包資材、方法の簡素化はAmazonに習え
- よく調べて、比較検討してから決めるべき
- 個人事業でも対応してくれるか、伝票を自動で出してもらえるか確認する
(プリンターの設定などの細かいディレクションがあるか) - 梱包はしっかりと。高額商品発送時は、梱包前の状態を写真に撮って荷物に同封。また、破損などがあった場合の連絡先も記載する
- 商品に合わせた梱包資材は高くても購入すべき
- 信頼できる物流会社に管理から出荷まで委託するほうが良い
- 配送会社との運賃のすり合わせをしっかりしておく
(一部回答抜粋)
これらのアドバイスは、新たにEC事業を始める方や配送業務を見直したい方にとっても参考になると思います。
「物流の2024年問題」に関連し、実際に発生した課題への対策や梱包・出荷作業での工夫、出荷・配送に関する具体的な困りごとのエピソードなども詳しく紹介しています。
詳細は、カラーミーショップ byGMOペパボ 公式Webメディア「よむよむカラーミー」に掲載していますのでぜひお読みください。
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/100005
資料にもまとめているのでぜひ参考にしてくださいね!
https://www.commercepick.com/archives/51556
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