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Yahoo!ショッピングの売り上げが伸びない原因とは?
国内の3大モールの一つに数えられるYahoo!ショッピング。出店はしていても中々売上が伸びず、楽天市場やAmazonに比べると出回っている売上アップのノウハウが少ないので、どんな施策を打てばよいのかわからない店舗様が多いのではないでしょうか。
売上が伸びない原因として、Yahoo!ショッピングで適切な商品設定ができておらず、検索流入で機会損失している可能性が挙げられます。今回はその商品設定による、Yahoo!ショッピングの検索流入の機会損失を防ぎ、強化する具体的な対策をご紹介します。
Yahoo!ショッピングの検索アルゴリズムとは
Yahoo!ショッピングでキーワード検索したときに、どのような優先順位で商品が表示されているのでしょうか。
詳細なロジックは非公開ですが、下記項目が優先されているそうです。
・在庫のあるもの
・販売個数が多いもの
・販売個数が同数の場合はページビューの多いもの
つまり、販売数が少ないうちは検索結果の上位に表示させることは難しいのです。販売個数やページビューを増やすためにも、基本的な商品設定を漏らさず行い、検索流入の機会損失を防いでいきましょう。
流入強化につながる商品設定項目
商品設定のうち、特に検索流入強化につながる項目は大きく分けて2種類あります。まず、お客様がキーワード検索した際に、その検索結果に表示させるための「キーワード入力項目」。そしてカテゴリ一覧など、キーワード以外での商品検索時に表示させるための「コード設定項目」です。
それぞれ設定には下記の項目を編集します。
※括弧内はCSVファイルでのフィールド名
【キーワード入力項目】
・商品名(name)
・キャッチコピー(headline)
・商品情報(explanation)
【コード設定項目】
・製品コード(product-code)
・JANコード/ISBNコード(jan)
・ブランドコード(brand-code)
・プロダクトカテゴリーコード(product-category)
・スペック(spec1~spec10)
1.キーワード入力項目の設定方法
まずキーワード入力の前に、商品名に含まれると検索時に不利となる要素を削除しましょう。Yahoo!ショッピングの場合は商品名内の記号は明確に減点対象となります。楽天市場の商品名などを流用している場合、減点対象となる記号が含まれている可能性があるのでチェックしましょう。
下記は減点対象として明記されている記号ですが、これ以外にも入っている場合は削除した方が良いです。記号は含まれた回数分減点されてしまうため、減点の可能性は極力排除しましょう。
▼ Yahoo!ショッピングが減点対象と明記する記号
【】[]!!★☆◆《》■<>♪〇◎※◇〇□△▲▼▽
そして、商品名にキーワードを入れるには下記に注意して入れましょう。
・重要なキーワードを商品名の先頭に入れる(後ろになるほど減点されていきます)
・複合キーワードはキーワード間の距離を近くする(離れるほど減点されていきます)
※複合キーワード:2単語以上で検索されるキーワードの組み合わせ
・商品名文字数は100文字以内を目安にする(Yahoo!ショッピング全体の平均文字数以上だと減点されます)
重要なキーワードとは、その商品を捉える一番大きなキーワード、いわゆる「ビッグキーワード」と言われるものです。例えば靴であれば「スニーカー」や「ブーツ」、食品であれば「ハンバーグ」や「まぐろ」といった、商品カテゴリの最も大きな集合を指すキーワードです。
しかし、「スニーカー」などのビッグキーワードでは、検索ロジックに販売個数が含まれているため、すぐに上位表示させることは困難です。
そこで、「スニーカー」の中でも「スポーツスニーカー」のような少し絞り込んだキーワードにすることで、競合の少ない中で露出を高めることができます。
下記のように「スニーカー」では150万件以上の商品が表示されますが、

「スポーツスニーカー」では約17万件まで商品が絞り込まれます。

重要なキーワードが商品名の先頭にあるほど、そのキーワードでの検索効果が高く、また、複合キーワードの場合はそのキーワード間の距離を近くするほど効果が高まります。そのため、下記のような商品名にすることで、機会損失を防ぎつつ、競合の少ない検索結果での流入強化が期待できるのです。
「スポーツスニーカー (ブランド名) スニーカー レディース メンズ 黒」
※スポーツスニーカーを先頭にすることでスニーカーより競合の少ない検索結果での露出を高める
※「スニーカー レディース」がサジェストキーワードにあるため、距離を近くする
※そのほかサジェストキーワードにあるキーワードを追加
また、キーワードをどのように選定するかですが、「サジェストキーワード」と「アクセスキーワード」から考えていきましょう。
サジェストキーワードとは検索バーに入力した際に表示されるキーワードです。Yahoo!ショッピング内でよく検索されるキーワードのため、新たな検索流入の入り口となるキーワードを発見することができます。

アクセスキーワードとは、ストアクリエイターPro内の「検索流入」で確認できるキーワードごとのアクセス数や経由売上などのデータです。
キーワード選定の際はアクセス数や経由売上の高いキーワードを利用します。利用するキーワードは昨年同月から2か月ほどのデータと直近1か月のデータを参照するとよいでしょう。
サジェストキーワードは直近の検索数の多いキーワードが選ばれるため、未来のトレンドを先取りしづらいですが、アクセスキーワードを参考にすることで、過去の実績から近い将来にボリュームが上がるキーワードを先取りできるのです。
例えば、5月であれば、プレゼントのサジェストキーワードには「母の日」がありますが、「クリスマス」はありません。

つまりサジェストキーワードだけを見ていると、この先の季節的なキーワードを見逃す恐れがあるのです。
直近のデータから今の人気キーワードを探しつつ、昨年の同月以降のデータからはこれからの時期に検索される可能性の高いキーワードを見つけることができます。
これ以外にも、Yahoo!ショッピングのカテゴリページ内にある項目から遷移すると、キーワード検索を使用していることがあり、キーワード選定の追加候補となる要素はモール内にあるので、自社商品のジャンルに合うカテゴリはよく見てみると良いでしょう。

商品名は文字数に減点の制限があるため、入りきらなかったキーワードはキャッチーコピーや商品情報を利用しましょう。
一番大事なことが、「商品を必要としているお客様がどのようにキーワード検索するか」を考えることです。検索流入を増やすためにむやみにキーワードを入れてしまうと、仮にそこから検索流入されたとしても購入には至らず、もしかすると目的と商品が乖離していることでクレームが発生するかもしれません。きちんと商品に合ったキーワードを探し、最適な場所に正しく追加していきましょう。
2.コード設定項目の設定方法
コード設定をすることで検索結果やランキングページなど、表示させるページを増やすことができます。
▼ 設定可能なコードと表示できるページ
・プロダクトカテゴリーコード
→キーワード検索、カテゴリリスト検索、ランキング
・ブランドコード
→キーワード検索、ブランド絞り込み
・スペックコード
→キーワード検索、スペック絞り込み
・JAN/ISBNコード
→キーワード検索、製品ページ(JANまとめ、カタログまとめ)
それぞれ、キーワード検索では下記の画像のように検索結果左側(今回はPCで見る場合を想定しています)に表示される絞り込み(以下、レフトナビ)時に必要な設定となります。

つまり、商品名などにキーワードがしっかり入っていたとしても、ブランドコードが未設定であれば、レフトナビから遷移した先には表示されないのです。
これらは任意設定のため、他のモールで利用している情報を流用している場合、入力されていない可能性があります。つまり、未設定の数だけ機会損失が発生しているのです。
プロダクトカテゴリーコードはストアクリエイターProのストアエディタ画面上部にて未設定商品数が表示されています。0になるように設定を進めましょう。
また、ストアエディタ画面ではコードの一覧をダウンロードできるので、自店舗でよく使うコードをまとめておくと良いです。その際、定期的に一覧は更新されるので毎月ブラッシュアップするようにしましょう。

JAN/ISBNコードは製品比較ページに表示させることができます。 いわゆる型番商品では最安値で探すお客様も多いため、必ず設定しましょう。

設定方法は商品設定画面から行うか、CSVによる一括作業が可能です。キーワード入力と合わせて効率的に行いましょう。
まとめ:商品設定項目を見直して検索流入を強化
今回ご紹介したのは設定を見直すことで検索流入を強化する方法でした。キーワードとコードは両方の設定がされていることで相乗効果を発揮します。
すべて広告費など人件費以外を必要としない施策です。また、これらの商品設定をしっかりと行うことで広告効果も高まります。できているかの確認も含めて是非一度、商品設定をチェックしていただければ幸いです。
▼ チェック項目まとめ
【キーワード入力項目】
・商品名の先頭にビッグキーワードを追加
・その他の複合キーワードを商品名に追加
・入りきらないキーワードをキャッチコピーや商品情報に追加
【コード設定項目】
・各種コードを商品ごとに必要なものすべて入力
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