新生「Yahoo!ショッピング」のご紹介と最新メーカー販促トレンド2022【セミナーレポート】
イベントの概要

2022年10月20日(木)、EC領域支援のワンストップサービスを提供する株式会社CARTA COMMUNICATIONS(CCI)が、10月12日にリニューアルした新生「Yahoo!ショッピング」に関するセミナーを開催しました。本セミナーでは、ヤフー株式会社より新生Yahoo!ショッピングに関わる二名が登壇し、リニューアルの経緯と今後の展開、出店者、特にメーカー公式店が今後どのようにYahoo!ショッピングを活用していけるのかが解説されました。本記事では、第1部の「ヤフーコマース領域の概況と新生Yahoo!ショッピングについて」を紹介します。

▼セミナーのアーカイブ動画はこちら
https://www.commercepick.com/archives/26882

【登壇者】
池田 真隆さん
ヤフー株式会社
コマースグループショッピング統括本部
セールスストラテジー本部 本部長

Yahoo!ショッピング、PayPayモール振り返り

Yahoo!ショッピングの取扱高・商品数年間注文者数の推移

池田さん(ヤフー):出店料・手数料を無料にした2013年のeコマース革命以降、Yahoo!ショッピングでは出店数が大幅に増え、8年で取扱高が約5倍になりました。商品数は約7倍に増え、品揃え国内No.1のECモールに成長しています。

また、グループシナジーを活かし、プレミアム会員やソフトバンクユーザー、PayPayユーザーに向けてお得なポイント施策などを実施したことで、Yahoo!ショッピングの顧客基盤も拡大し、5年間でお客様の数は約2倍になっています。

PayPayモールについて

池田さん:2019年、PayPayモールをリリースしました。PayPayモールは、4つのコンセプトを基に、お客様により良い購買体験を提供してきました。

PayPayモールのコンセプト

池田さん:PayPayモールは、ストア評価/商品レビューが高いなど、お客様から支持された優良店を中心とする厳選されたストアが出店するモールとして、Yahoo!ショッピングと差別化を図りました。それまでYahoo!ショッピングには出店いただいていなかったストア様にも、PayPayモールに出店いただいています。

カテゴリごとに異なるUI・UXで商品の探しやすさを強化

池田さん:PayPayモールは、Yahoo!ショッピングに比べてシンプルな見た目です。同時に、カテゴリごとに異なるUI・UXで、商品の探しやすさ・比較しやすさを強化しました。たとえば、ファッションカテゴリでは商品画像の見やすさ、家電カテゴリではスペック・価格のわかりやすさなどを意識しています。

その上で、お得にご購入いただけるよう、PayPayモール独自のキャンペーンも開催しています。また、優良企業が出店している上に、14日間まで返品可能なので、お客様により安心してご利用いただけます。

このように、お客様により良い購買体験を提供し続けることで、PayPayモールは2019年のリリースから3年間で取扱高が大きく成長し、直近ではYahoo!ショッピングとほぼ同等の取扱高となっています。

Yahoo!ショッピング・PayPayモールのこれからと今後

PayPayモール、Yahoo!ショッピングそれぞれでお客様に対し価値を生み出してきた

池田さん:PayPayモールとYahoo!ショッピングにはそれぞれの強みがあり、これまで差別化を行ってきました。PayPayモールは有名企業が中心で、Yahoo!ショッピングには規模もジャンルもさまざまなストアが出店してきました。

PayPayモールで培った品質の高い購買体験に豊富な品揃えを取り込み優良体験のカバレッジを拡大

池田さん:新生Yahoo!ショッピングは、これまでPayPayモールで培ってきた「品質の高い購買体験」にYahoo!ショッピングの「豊富な品揃え」を取り込み、新しい売り場づくりを行います。

新しい売り場の概要

本質的なサービス品質改善

池田さん:新生Yahoo!ショッピングが目指す価値は「すべてのお客様に最高の購買体験を提供する」ことです。そのために、3つのポイントを掲げています。

本質的なサービス品質改善

池田さん:新生Yahoo!ショッピングでは、これまで競合と比較して不足していた、本質的なサービス品質の改善を行うことで、シンプルで探しやすく、安全・安心で便利なお買い物体験を提供したいと考えています。

そのひとつが、サイトリニューアルによる整理されたデザインと探しやすい機能であり、もうひとつが配送の強化です。サイトリニューアルでは、従来のPayPayモールに寄せたデザインで、探しやすく・買いやすく、お得・安心をわかりやすく、迷わないシンプルなサイトを目指しました。

また、ユーザーからのニーズが高い配送品質について、「優良配送」という独自の定義を作り、優良配送の商品を売り場で優先して表示する施策を行いました。その結果、多くの出店者様に優良配送にご対応いただき、2022年9月のショッピングの優良配送比率は、昨年の2倍以上という実績になりました。

優良配送導入効果

池田さん:優良配送の導入効果をデータで見ると、導入したストアでは、商品あたりPV・購買率・売上成長率・新規翌月リピート率ともに向上しています。優良配送を利用したユーザーの満足度も高く、優良配送の比率を高めることは、ストアにとってもユーザーにとってもモールにとっても有益なことだといえます。

ストアパフォーマンスの重要性

池田さん:Yahoo!ショッピングでは、当社が指定するストアパフォーマンスに基づき、一定水準を満たした出店者様を「優良ストア」として認定しています。優良ストアにはバッジがつき、売り場においてユーザーにわかりやすく訴求できるのです。

優良店に認定されるストアパフォーマンスの総合評価が高いストアは、売上・購買率・訪問者数・リピーターの割合いずれも高い傾向にあります。Yahoo!ショッピングでストアが成長するには、優良店を目指す売り場づくりが重要といえるのです。

最高の購買体験を提供するために

池田さん:Yahoo!ショッピングでは、お客様に支持された出店者様が売れる売り場づくりを目指しています。そして、それがお客様のリピートにつながるというサイクルを回していきたいです。

集客

リニューアルした売場にグループアセットを活用して集客を最大化

池田さん:これまで、Yahoo!ショッピングとPayPayモールという2つのモールがあることで、外部からの集客が分散しているという課題がありました。新生Yahoo!ショッピングでは、これらのモールを一つに統合、さらにLINEユーザーにも訴求を行いながら、集客をより効率的に一元化していきたいと考えています。

販促

難解だったキャンペーン体系はシンプルで伝えやすい構造に

池田さん: PayPayモールとYahoo!ショッピングでは、それぞれの曜日やユーザー属性などにより還元率が異なり、キャンペーンが複雑化し、いつ買うのがお得なのかわかりにくい状況でした。モールの統合を機に、PayPayで支払うと誰でもいつでも5%還元、プレミアム会員は+2%還元というように、毎日お得に買い物ができるようキャンペーンの構造をわかりやすく変化させました。

メーカー様向けソリューション

Zホールディングスの強み

池田さん:Zホールディングスの強みは、競合他社にはない、ユニークなアセット群です。圧倒的なユーザー基盤をIDによって統合し、統合したデータを蓄積してフルファネルのマーケティング活動として活用いただける構えを作りたいと考えています。

マーケティングソリューション

池田さん:フルファネルのマーケティング活動について詳しく説明すると、まず、リーチ獲得のための広告商品、そこからお客様が興味を持った商品に対して販促をかけるソリューションを、それぞれいくつか用意しています。ご購入いただいたユーザーはデータとして蓄積され、そのユーザーに対してまたマーケティングを行いリピートにつなげる。このように、グループのさまざまなアセットを使いながらCV向上とリピート獲得を実現できます。

また今後は、PayPayをはじめ一部CCC様のデータも活用しながら、オンラインだけでなくオフラインでの購買活動もデータとして蓄積していく予定です。そこから、オフラインにつなげるマーケティングソリューションも提供していきたいと考えています。

▼セミナーのアーカイブ動画はこちら
https://www.commercepick.com/archives/26882

▼「第2部:最新メーカー販促トレンド 新生Yahoo!ショッピングでの勝ち方」はこちら
https://www.commercepick.com/archives/26641

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