グーグル、イベント「Search On 22」にてショッピング検索の新機能を発表
ニュースの概要

グーグルは2022年9月28日(水)に開催したイベント「Search On 22」にて、Google検索に関する新機能や今後の取り組みなどについて発表しました。今回は、ECに直接関係する「ショッピング検索」の新機能についてまとめました。全部で9つあります。ほとんどの機能が日本ではまだ実装されていませんが、今後を見据えて把握しておくといいでしょう。

ショッピング検索がよりビジュアル重視に

1:“shop アイテム名”でビジュアル表示

“shop”という単語の後に探しているアイテムを続けて検索すると、それに関連する商品やリサーチツール、近くの店舗の在庫がビジュアルで表示されます。

“shop アイテム名”でビジュアル表示

2:Shop the lookで理想的なコーディネートがわかる

Googleでアパレル商品を購入する際、Shop the look(ショップ・ザ・ルック)を利用すれば、理想的なコーディネートを簡単に組み立てることができます。例えば、ボンバージャケットを探しているとします。Shop the lookから、ボンバージャケットとそれに似合う商品、購入できる店舗がわかるのです。

Shop the lookで理想的なコーディネートがわかる

3:Trending nowで流行りの商品を教えてくれる

Trending now(トレンディング・ナウ)は、カテゴリー内で今流行っている商品を教えてくれます。最新のモデル、スタイル、ブランドを見つけるのに役立つでしょう。

Trending nowで流行りの商品を教えてくれる

4:数枚の画像から3D画像を作成

AIを活用して数枚の画像から3D画像を自動で作成する機能が実装されます。2D画像よりも3D画像のほうがユーザーは興味を引くことから、Googleでも検索結果に3D画像を表示させることができ、活用している企業もいます。しかし、3D画像を作成するには、多くの写真と高度な技術が求められるため、コストと時間がかかってしまうのです。この機能が実装されれば、より多くの企業が3D画像を作成できるようになるでしょう。

数枚の画像から3D画像を作成

ショッピング検索がより安心・信頼できるものに

5:Buying Guideで購入前に情報収集

Buying Guide(バイイング・ガイド)は、購入したいアイテムに関する有益な情報がまとめられています。例えば、マウンテンバイクであれば、サイズ、サスペンション、重量、素材に関する情報が表示されます。

Buying Guideで購入前に情報収集

6:Page insightsで口コミをチェック

Page insights(ページ・インサイト)で、今見ているウェブページや調べている商品について、良い点や悪い点、評価、役に立つ情報をまとめて見ることができます。また、口コミだけでなく、値下げに関する情報も教えてくれるのです。

Page insightsで口コミをチェック

よりパーソナルなショッピング体験を

7:よりパーソナライズされた検索結果を表示

これまでのお買い物傾向をもとに、よりパーソナライズされた検索結果になります。好みのカテゴリーやブランドを選択すると、そのカテゴリーとブランドがより多く表示されるのです。

たとえば、カテゴリーは「レディース」、ブランドは「Cuyana」を選択した場合、メッセンジャーバッグなどを購入する際に、「Cuyana」と類似したブランドのレディースメッセンジャーバッグが表示されます。パーソナライズされた結果を表示したくない場合や好みが変わった場合は、About this resultから設定を変えられます。

よりパーソナライズされた検索結果を表示

8:新たなフィルターで、思い通りのショッピングを

リアルタイムの検索トレンドを反映したフィルターが新たに導入されました。たとえば、「ジーンズ」と検索したときに、今人気の「ワイドレッグ」や「ブーツカット」といったフィルターが表示されるのです。このフィルター機能は日本でも実装されています。

新たなフィルターで、思い通りのショッピングを

9:Google Discoverで検索の枠を超える

Google Discover(グーグル・ディスカバー)を利用すると、購入した商品や、他の人が検索したものに基づいて、スタイルが提案されます。たとえば、ヴィンテージスタイルが好きなら、人気のヴィンテージルックのおすすめクエリが表示されるのです。気になるものをタップし、Googleレンズを利用すれば、購入先の候補がわかります。

Google Discoverで検索の枠を超える

オフラインとの差分を埋める購買体験の提供へ

消費者が実店舗で買い物をする際、商品を手に取ったり、実物を見ながら接客を受けたりすると思います。その際、販売員が商品の歴史や他の商品との組み合わせを伝えることで、顧客満足度が上がり、店舗へのファン化やリピートへとつながるのではないでしょうか。

グーグルが今回発表した新検索機能は視覚的要素、買い物の安全性、商品の提案など、実店舗で買い物をする際に消費者が当然のように享受しているものです。まだ日本で利用できる機能は少ないですが、EC事業者は商品画像や商品に関するコンテンツを1点1点充実させることが今後の動きに備えて重要なことといえるでしょう。

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