【EC集客担当者必見】追加獲得ROASを意識してWeb広告の利益を最大化

広告運用時の最重要指標であるROAS・CPAは全広告担当者が注視する指標です。

※本記事はECサイト事業者を読者として想定しておりますので、以降はROASに絞って解説をいたします。

ただし、「週別、日別のグロスROASを見ながら運用調整をしている」というケースが多く、この運用では事業にとって最も本質的な「利益」を最大化する運用とはなりません。「追加獲得ROAS」を意識した運用を行うことによって、初めて利益を最大化する運用が可能になります。

※便宜上、「追加獲得ROAS」という造語を使わせていただいております。

最終的なROASの決まり方

「追加獲得ROAS」の説明をする前に、まず最終的なROASの決まり方をご説明できればと思います。

例えば、椅子の通販会社のリスティング広告において、1日の広告費が50,000円、ROASが1,200%だったとします。

その日のデータは以下のようにキーワード別に分解することができます。

このように細かく分解すると、1日の合計値としてのROAS1,200%は、ROAS250%~2,000%のキーワードから構成されていることがわかります。

「次の○○円の投資効率」を判断するのが追加獲得ROAS

上記の椅子の通販の利益率が20%だとしたとき、広告費は約8.3%しか使っていないため、広告費を差し引いた後にも利益は残る計算となります。

ただし、個別のキーワードで見ていくと「ゲーミングチェア」と「椅子 ランキング」は赤字になります。

人間の手動運用でも上記のような挙動をするように、自動入札も(理想通り動いているとしたら)基本的には、ROASが良いキーワードから順番に入札をしていくため、この赤字キーワードにまで入札が広がったのは50,000円の広告費まで踏んだが故になります。

仮に37,000円の広告費におさまる入札をしていれば、以下の形で仕上がっていた可能性があります。

広告費を差し引く前の利益率が20%だとしたら、以下の通り広告費を抑えたほうが利益は増えます。

<50,000円まで使ったとき>
600,000円x20%-50,000円=利益70,000円

<37,000円で抑えたとき>
560,000円x20%-37,000円=利益75,000円

この例に置いては、13,000円を使って、増えた売上が40,000円なので、追加獲得ROASは約308%です。利益率が20%であることを考えると、少なくともROASは500%以上でなければなりません。故に「次の13,000円の投資効率は悪い(5,000円の赤字)」ということがわかります。

上記のようにグロスROASのみを見るのではなく、「追加投資○○円に対しての追加売上○○円」までを考えることが、「追加獲得ROAS」なのです。

※実際の運用では、ここまで綺麗に順を追って良いROASのキーワードから入札されていくこともなければ、CVが0のキーワードも複数出てきます。便宜上極端な例を出していることをご理解いただけますと幸いです。

簡易的に追加獲得ROASを算出してベストな日予算を算出する方法

いろいろな方法がありますが、スプレッドシートやエクセルで簡単に算出できる方法をご紹介いたします。

ステップ1:日別のデータを抽出する

なるべく期間を広げた上で、日別の運用データ(広告費 / 売上)を抽出します。

ステップ2:近似線を描き、数式を算出する

広告費をx軸、売上をy軸にプロットする散布図を作成し、近似線とその数式を算出します。この数式のxに広告費をインプットするとyとして想定売上をアウトプットしてくれます。

ステップ3:広告費ごとのシミュレーション表を作る

次に広告費ごとの売上の階段表を作り、前後の増分広告費と増分売上を算出して、割り算をすれば追加獲得ROASを出すことが可能です。

上記表の通り、広告費を投資する程、追加獲得ROASは悪化していくため、グロスのみを見るのではなく、「追加投資○○円に対しての追加売上○○円」の追加獲得ROASで見ることが「利益を最大化する」という視点では重要になります。

まとめ

更に複雑な利益最大化運用のシミュレーションの方法もありますが、マーケ担当者が手元でスプレッドシートやエクセルでできる簡単な方法の一つとして上記をご紹介させていただきました。

この記事で紹介した運用方法は全てのEC事業者にとって必要な考え方ではありません。ただし、利益最大化フェーズにいるEC事業者にとっては重要な考え方であることは間違いないでしょう。我々と同じEC事業者様に少しでも参考になれば幸いです!

この記事は中古スマホEC「にこスマ」を運営する株式会社Belongの正脇拓人(CMO)が執筆しております。Belongではマーケターに限らず、PdM、エンジニアなど、複数職種の仲間を募集しております。少しでもご興味を持っていただけた方は採用ページから是非一度ご連絡いただけますと幸いです!

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