2021年、ヨーロッパのマーケットプレイス売上高は15兆6千億円規模へ

マーケットプレイスの市場規模が拡大するヨーロッパ

ヨーロッパでは、eコマースの成長に伴いマーケットプレイスも大きく成長をしており、市場規模は推定15兆6,000億円~19兆5,000億円(1ユーロ130円で試算)といわれています。Inriver社の調査によると、イギリスとドイツでは、オンラインで商品を検索する際に約半数の人たちが検索エンジンからではなく、マーケットプレイスから検索を始めているそうです。

RetailX社の最新の調査レポートによると、ヨーロッパでは、オンラインショッピングをする人の50%が、マーケットプレイスを利用していることがわかっています。

イギリスでは64%の人がマーケットプレイスを利用しているそうです。これはRetailX社が以前に調査した57%という数字から大きく変わっています。また、オンラインショッピングの利用者の内、25%はAmazon(アマゾン)を利用しています。

ヨーロッパにおける 2021 年のeコマース総売上高は51兆4,800億円規模と推定されており、そのうちマーケットプレイスが約半分を占めています。そこから前述したように、RetailX社がマーケットプレイスの市場規模を15兆6,000億円~19兆5,000億円程度と推定したのです。

この市場規模は、昨年のRetailX社の調査レポートに掲載されていた13兆円と比較すると、大幅な伸びを示しています。

ヨーロッパ各国を代表するマーケットプレイス

ヨーロッパではマーケットプレイスの優位性が高まっていますが、国によって大きな違いがあることが調査レポートからわかります。

スペインでは、El Corte Inglés(エル・コルテ・イングレス)やPrivalia.es(プリバリア)など、小売事業者からスピンオフして独立した、混合型のマーケットプレイスが主流です。

ヨーロッパで最も実績のあるマーケットプレイスは、それぞれの地域で成長しています。オランダのBol.com(ボル)は月間7,900万人のアクセスを達成しました。ドイツのOTTO(オットー)は、2019年の純売上高と比較すると、2020年の売上高は37%と伸びています。

調査レポートによると、2021年4月の時点で、ポーランドのマーケットプレイス「Allegro(アレグロ)」はヨーロッパで3番目に大きなマーケットプレイスになったそうです。月間1億8,500万人のアクセスがあり、現在はAmazonとeBayに次ぐ規模となっています。

ロシアのマーケットプレイス「Wildberries(ワイルドベリーズ)」も成長を続けており、現在は月間約1億4,900万人の訪問者があり、ヨーロッパでの訪問者数では4位となっています。

ヨーロッパで人気のあるマーケットプレイス TOP

ヨーロッパで人気のあるマーケットプレイスの利用率、上位5サイトは以下の通りです。

順位マーケットプレイス利用率
1位Amazon(アマゾン)86%
2位eBay(イーベイ)69%
3位Etsy(エッツィ)29%
4位Asos(エイソス)28%
5位Wish(ウィッシュ)17%
ヨーロッパで人気のあるマーケットプレイス

ヨーロッパ各国におけるマーケットプレイスの利用状況

オンライン取引のトラフィックデータ全体を見てみると、ドイツとイギリスは、マーケットプレイスを利用している小売事業者の割合が非常に高いです。マーケットプレイスで販売をしたいと思っている小売事業者の割合も増加しています。

一方、チェコ・デンマーク・フィンランド・ギリシャ・ノルウェー・スウェーデン・スロベニアでは、自社サイトをはじめ、マーケットプレイス以外で販売をする小売事業者の割合が多いです。

スペイン・イタリア・ポーランド・フランス・ポルトガルでは、マーケットプレイスを利用する小売事業者の割合は半分ぐらいで、これらの国では、Amazon(アマゾン)は圧倒的な存在感を示せていません。Allegro(アレグロ)とWildberries(ワイルドベリーズ)は上記の国をターゲットにしており、近いうちにそのAmazon(アマゾン)の穴を埋める可能性があるといわれています。

日本におけるマーケットプレイスのポジション

2021年に経産省より発表されたデータによると、2020年度の楽天市場、Amazon(アマゾン)、Yahoo!ショッピングの3サイトが占める市場の比率は70%です。ヨーロッパと比べると、マーケットプレイスが占めるBtoC領域の物販系EC比率が高いことがわかります。自社ECサイトのテクノロジーが発展する前だったり、Amazon(アマゾン)が日本市場に入る前だったりと、早い段階からサービスを提供している楽天市場の存在感が大きいことがその理由として考えられるでしょう。

自社ECサイトを立ち上げるとなると、一昔前は開発にかかる高額な費用やシステムを保守運用するための知識が必要不可欠でしたが、ここ数年で月額利用料が低価格・無料のショッピングカートを提供する企業が増えています。それによって、自社ECサイトを立ち上げるハードルは下がっているため、市場を占める構成比が徐々に変わっていくのではないでしょうか。

※この記事は「Ecommerce News」に掲載されているニュースをもとに翻訳しています。日本のEC事業者の方の参考になればとのことで、Ecommerce News社にご協力いただいております。

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