フロンティア株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高橋 政裕)は、20代から50代までの男女1,007名を対象として、「購買におけるAIストレス症候群」についての調査を実施しました。

近年、日常的な買い物の場面において、生成AIに相談しながら商品選びを行う消費者が増加しています。その一方で、便利なはずのこうしたテクノロジーが、新しい心理的な負担を生み出している現実も見過ごせません。

同調査により、「AIストレス症候群」と呼べるような現象が広がっていることが判明しました。

同調査における「AIストレス症候群」とは、AIが提供する大量の情報や選択肢の処理に疲弊してしまい、自分の決断に対する自信や、購入後の満足感を失ってしまう心理的な負担のことを指しています。

調査の結果、AIが示す膨大なデータに疲労感を覚え、購入後にも納得感を得られていない消費者が6割を超える実態が明らかとなりました。

調査サマリー

1. AIストレス症候群の実態:3割がAI利用も6割が「タイパ疲れ」を実感

買い物での商品選択において生成AIを活用する人は3割を超えており、そのうちの約6割が膨大なデータ比較に対して「タイパ疲れ(時間的・心理的な疲労)」を感じています。

2. ストレスの正体:AIの共感に「腑に落ちない」背中を押すのは「人の太鼓判」

AIから共感を示す言葉をかけられても、約半数が「腑に落ちない」「心に響かない」といった違和感を持っています。迷った時の後押しについては「客観的な数字」よりも「人の主観的な情報」の方が支持されました。AI単独よりも、人と対話して決める方が購入の納得感を得やすい傾向があります。

3. AI時代の接客価値:半数以上が求める「人間の熱意」

約3割の消費者が店員に求めているのは「プロ目線の率直な意見」です。買ってよかったと思える店員の特徴としても「デメリットを含めた正直な説明」が上位となっており、リスクを共有できる誠実性が求められています。AIから得られる客観的なデータよりも、個人の経験に基づく主観的な情報の方が信頼される傾向が見られます。「AIが進化しても人間の熱意に心が動かされる」と答えた人は半数を超えており、決断の場面では感情に響く主観的な後押しが機能すると考えられます。

AIストレス症候群の実態:3割がAI利用も6割が「タイパ疲れ」を実感

調査結果グラフ

「買い物での商品選びにおいて、生成AI(ChatGPT、Geminiなど)をどの程度利用しているか」という質問に対し、3割以上の方が「よく利用している(12.5%)」「たまに利用している(22.2%)」と回答しました。

比較的新しいテクノロジーであるにもかかわらず、日常的な購買プロセスの新たな選択肢として、既に一定の浸透を見せ始めている状況が浮き彫りになりました。

前問で「よく利用している」「たまに利用している」と回答した方に、「買い物での商品選びにおいて、生成AI(ChatGPT、Geminiなど)による大量のデータ比較を見ることに、時間的・心理的な疲れ(タイムパフォーマンス疲れ)を感じるか」と質問したところ、約6割の方が「強く感じる(14.3%)」「やや感じる(46.0%)」と回答しました。

生成AIを商品選びに活用している層であっても、提示される情報量の多さがかえって負担になっている状況が確認できます。情報の出力そのものは容易になった一方で、最終的なデータの取捨選択や比較判断を行う人間側には、依然として大きな認知的な負荷がかかっている可能性があります。

調査結果グラフ

「買い物での商品選びにおいて、生成AI(ChatGPT、Geminiなど)を利用する際に、どのような不安・不満を感じることがあるか」と尋ねたところ、「情報の偏りや誤情報がないか(48.9%)」と回答した方が最も多く、「推薦する商品が本当に自分に合っているか(33.4%)」「感情や複雑な背景への配慮があるか(20.3%)」と続く結果となりました。

結果から、約半数の方がAIが提示する「情報の正確性」に懸念を抱いていることが示されました。事実とは異なる情報をもっともらしく提示してしまうリスクへの警戒感につながっていることが示唆されています。

また、「個人の好みに適合しているか」「複雑な背景を理解できているか」といった点にも不安の声が集まっており、表面的な条件処理には適していても、個人の細かなニュアンスや特性に寄り添った提案という点では、まだ生成AIに対する信頼が十分に得られていない状況が見て取れます。

「生成AI(ChatGPT、Geminiなど)が推薦した商品を買った際、本当にこれで良かったのかとモヤモヤしたことはあるか」と尋ねたところ、「よくある(13.1%)」「たまにある(48.4%)」と回答しました。

6割以上の方が、AIの推奨に従って商品を購入した後に、自身の選択に対して何らかの迷いや疑問を感じていることが分かります。これまでの結果と合わせて考えると、商品選びの段階だけでなく、購入後の「納得感」という側面においても、AIの提案に対して完全には委ねきれていない心理が示唆されています。

AIストレスを解消する決め手:AIの共感に「腑に落ちない」背中を押すのは「人の太鼓判」

ここからは全員に質問しています。

調査結果グラフ

「生成AI(ChatGPT、Geminiなど)から『お気持ちはよく分かります』などと共感の言葉をかけられた際、どのように感じるか」と尋ねたところ、「安心感はあるが腑に落ちない(23.5%)」と回答した方が最も多く、「白々しく心に響かない(13.1%)」「物足りなさを感じる(13.0%)」と続きました。

合計すると約半数の方が、AIからの共感表現に対して何らかの違和感や物足りなさを感じていることが明らかになりました。情報処理やデータ提示においては利便性を発揮する生成AIですが、消費者の感情に寄り添うようなコミュニケーションにおいては、まだ十分な納得感を提供できていないようです。

「買い物での商品選びで迷ったとき、背中を押してくれるのは『データの客観的な数字』と『人の主観的な太鼓判』のどちらか」と尋ねたところ、以下のような回答となりました。

調査結果グラフ

「人の主観的な太鼓判(23.2%)」

「どちらも同じくらい(30.2%)」

「データの客観的な数字(15.0%)」

「特に迷うことはない(31.6%)」

この結果から、多くの消費者がデータと人の意見の間で判断に迷っており、AI時代において情報が豊富になっても「どちらか一方」には頼りきれていない実態が確認できます。迷いが生じた際の最後の一押しとしては、データによる客観的な事実よりも、他者の実感や経験に基づく推薦の方がより重視される傾向が明らかになりました。

「買い物での商品選びにおいて、誰にも相談せず生成AI(ChatGPT、Geminiなど)だけで決めた場合と、人と会話しながら決めた場合では、どちらの方がより後悔がなく、納得感があると思うか」と尋ねたところ、以下のような回答となりました。

「人と会話しながら決めた場合(45.2%)」

「生成AIだけで決めた場合(10.9%)」

「どちらも同じくらい(43.9%)」

「人と会話しながら決める」方が納得感があるとする回答が、AI単独での決定を大きく上回りました。商品選びにおいて最終的な「後悔のなさ」や「納得感」を得るうえでは、AI単独での情報収集よりも、人との対話や相談が依然として強く支持されている傾向が確認できます。

AI時代の接客価値:半数以上が求める「人間の熱意」

調査結果グラフ

「買い物において、店員など人間と対話することにどのような価値を期待するか」と尋ねたところ、「プロ目線の率直な意見(29.2%)」と回答した方が最も多く、「疑問・不安の解消(25.6%)」「新しい視点や発見の提供(18.1%)」と続きました。

人間との対話に対して、客観的な情報の提示以上の役割を求めていることが明らかになりました。商品選びでは、「プロの視点による率直な評価」や、「個別の疑問に対する的確な対応」など、経験や専門知識に裏付けられた人ならではのサポートが期待されているようです。

「買い物において、あなたがこの人から買ってよかったと思う店員の特徴」について尋ねたところ、「専門知識があり的確なアドバイスをしてくれる(28.3%)」と回答した方が最も多く、「デメリットを含めた正直な説明をしてくれる(24.8%)」「親しみやすさと安心感がある(23.1%)」と続きました。

このことから、愛想の良さや商品の推奨だけでなく、専門知識に基づいた客観的な評価や、ネガティブな情報も含めて正直に伝えてくれる誠実さが、消費者からの信頼につながっていることが分かります。商品購入の最終的な意思決定においては、リスクを共有し合える人同士のコミュニケーションが、購買体験の納得感を高める重要な要因となっているようです。

調査結果グラフ

「生成AIがどんなに進化しても買い物において人間の熱意に心が動かされる」について尋ねたところ、半数以上の方が「とてもそう思う(12.2%)」「ややそう思う(39.8%)」と回答しました。

AIの技術がいかに高度に発展し、精緻な情報処理が可能になったとしても、人間の情熱や熱意が購買行動において特別な影響力を持ち続けることが示唆されています。買い物は単なる物資の調達ではなく、作り手や売り手の思いに共鳴する感情的な体験としての側面も備えています。効率性とは別の次元で、心が動かされる購買体験が今後さらに見直されていく可能性が高いでしょう。

総括

今回の調査から、「AIストレス症候群」というAI時代の新たな課題が浮き彫りになりました。商品選びで生成AIの利用が拡大する一方、膨大なデータ比較による「タイパ疲れ」や、購入後の納得感不足を抱える消費者が6割に達しています。

この背景には、AIが表面的な条件処理に長けている反面、個人の複雑な背景や感情といった「文脈」を汲み取りきれない点があると考えられます。消費者が最終的な決断で求めているのは、対話を通じて個人の状況や本音を理解し、その文脈に寄り添う「プロ目線の率直な意見」です。

こうした文脈を読み取った対話型の提案こそ、AI時代に人間が提供すべき重要な価値と推測されます。今後、企業はAIのデータ処理能力と、人間による文脈理解を組み合わせることで、「AIストレス症候群」を解消し、納得感のある購買体験を設計していくことが求められます。

調査概要

調査名:「購買におけるAIストレス症候群」に関する調査

調査期間:2026年6月19日(金)~2026年6月20日(土)

調査方法:PRIZMAによるインターネット調査

調査人数:1007人

調査対象:調査回答時に20~50代の男女と回答したモニター

調査元:フロンティア株式会社

モニター提供元:サクリサ

会社概要

社名:フロンティア株式会社

本社所在地:東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号 恵比寿ガーデンプレイスタワー17階

代表者:代表取締役 高橋 政裕

事業内容:ビジネスマッチングエージェント「レディクル」の運営

創業:2009年11月

出典元:フロンティア株式会社

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