
佐々木 宏志
株式会社Cellest
代表取締役CEO
1992年大阪府生まれ。小学生の頃から起業を志す。同志社大学在学中の2017年にライブコマースの可能性に着目し事業をスタート。2019年に株式会社Cellestを設立。運営するライブコマースチャンネル「ぞうねこちゃんねる」では月間売上2億円を突破し、日本トップクラスのライブコマース企業へと成長させた。ライブコマース専門事務所「トキバナ」の設立、ライブコマース専用ECモールアプリ「WABE」の開発・運営など事業を拡大。2026年1月、扶桑社より初の著書『月2億円稼ぐライブコマースの秘密 ~ライブ配信で売れる人、売れない人~』を刊行。
株式会社Cellest
https://cellest.co.jp/
この記事の目次
売れない理由はどこにある?
ECサイトやSNSでのデジタルマーケティングが飽和しつつある現在、次世代型の「買い物」としてライブコマースが急速に注目を集めています。特にTikTok Shopの登場により、国内のライブコマース市場は一気に本格化し、多くの企業やブランドが参入を始めました。
しかし、いざライブコマースを始めてみたものの、「商品説明に力を入れているのに、なぜか売れない」「フォロワーは増えているのに、購入にはつながらない」と頭を抱える方は少なくありません。こうした壁にぶつかったとき、「もっと丁寧に説明しなければ」「もっと商品の魅力を、高画質で伝えなければ」と、説明の質や映像の改善に注力する方も多いのではないでしょうか?
しかし実は、売れない問題の本質はそこにはありません。売上を作れない最大の理由は、「商品の良さをどう伝えるか」ではなく、「視聴者とどのような関係性を築けているか」にあるのです。ライブコマースの本質は、高度な購買心理の設計にあります。
買う「アクセル」と買わない「ブレーキ」
人は「商品のスペック」が羅列されているだけでは行動を起こしません。購買行動の裏には、大きく分けて2種類の心理が働いています。
「素敵」「便利そう」「欲しいかも」と心が動かされる感情が、買う「アクセル」です。一方で、「画像だけでは色が実物でどう見えるかわからない」「自分の体型やサイズに合うか心配」「本当に今の自分に必要か」といった疑問や不安が、買わない「ブレーキ」として強力に働きます。
従来のECサイトでは難しかった、この「ブレーキの解除」を、リアルタイムな対話でその場で行えること。これこそがライブコマースの強みであることは間違いありません。 しかし、「視聴者の質問に答えて不安を解消する」だけで、爆発的かつ継続的な売上が作れるわけではありません。競合がひしめく中で「他でもなく、あなたから買いたい」と選ばれるためには、もう一段階深い心理的アプローチが不可欠なのです。
「あなたから買いたい」と言われるサードプレイス理論
圧倒的な売上を継続して作り出すトップライブコマーサーには、ある共通点があります。それは、配信を単なる売り場ではなく、視聴者にとっての「居場所」へと昇華させていることです。
社会学者レイ・オルデンバーグが提唱した「サードプレイス(第三の場所)」という概念があります。家(ファーストプレイス)でも職場・学校(セカンドプレイス)でもない、心地よく過ごせる第三の居場所のことです。優れたライブコマース配信は、オンライン上でありながら、まさにこのサードプレイスとして機能します。
視聴者が繰り返し配信を訪れる理由は、「良い商品があるから」「安いから」だけではありません。「ここが落ち着く」「来ると元気になる」「いつもの仲間がいる」という居心地の良さがあるからです。
しかし、この「居場所感」は、ただ愛想よく雑談をしていれば自然発生するものではありません。 視聴者の承認欲求をどう満たし、配信を見ることをどう日常の習慣に組み込ませるか。そして、視聴者同士がコメント欄でつながり、強固なコミュニティとして機能するような「場」を、どう意図的に作り上げるかが肝心です。
トップコマーサーたちは、何気なく話しかけているように見えて、実は裏側でこの高度な設計を忠実に実行しているのです。この設計の有無が、素人とプロを分ける決定的な差となります。
「推し活」と購買が自然につながる仕組み
さらに、ライブコマースの購買心理を深く語るうえで欠かせないキーワードが「推し活(応援経済)」です。
現在、国内の推し活市場は約3.3兆円規模とも言われ、「応援したい相手のためにお金を使う」という行動が、ライブコマースの現場でも顕著に起きています。
「この人を応援したい」「一緒に番組を盛り上げたい」という感情が生まれたとき、ライブコマースは単なる買い物から「参加型のエンターテインメント」へと進化し、驚異的なリピート率を叩き出します。実際にこれらの仕組みを丁寧に設計し積み上げた結果、弊社が運営する「ぞうねこちゃんねる」では、月商2億円を突破し、リピート率は80%以上という驚異的な水準を維持しています。
ただし、ここで多くの企業が陥る罠があります。「ファンを作ること」と「売上を安定させること」は別物だということです。
どれだけ熱狂的なファンを抱えていても、彼らが「買いたい」と思った瞬間に迷わず決済させる「導線設計」が甘ければ、売上は逃げていきます。 また、コメント欄を単なる感想の場から「オープンな商談の場」へと変え、集団心理を操って「今買わなければ」と思わせるトークの“間(スキマ)”やテクニック。そして、視聴者を飽きさせないキャラクター設定と世界観の徹底。 これら見えない部分の「売るための戦略」が複雑に組み合わさって初めて、ファンの熱狂は数億円規模の確実な売上へと変換されるのです。
まとめ:心理的距離を縮めることが売上を生む
今回のポイントを整理します。
- 売れない理由の多くは説明の質ではなく、視聴者との関係性の設計にある
- 買わないブレーキを解除するには、リアルタイムな不安解消が効果的
- 「居場所感」を生み出すための、意図的で戦略的なコミュニティづくりが重要
- 「推し活」の構造を配信に組み込み、長期的な関係性を育むことが売上を安定させる
ライブコマースは、決して「上手に商品を説明する技術」ではありません。「視聴者との関係性を育てる技術」です。
では、自社の商材やターゲットに合わせて、具体的にどのようなコミュニティを設計すればいいのか? 視聴者を熱狂させるプロのコミュニケーションの「型」とは何なのか? コメント欄を商談に変え、売上を爆発させる具体的なテクニックとは?
これら「具体的な実践の手法」を自社に落とし込めるかどうかが、今後のライブコマース市場で生き残るための唯一の鍵となります。
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株式会社Cellest 公式HP:https://cellest.co.jp
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