「多様化するバレンタインギフト」と「急成長のコネクテッドTV・OTT市場」EC関連ニュースまとめ【2023年2月】

日々の業務でニュースをキャッチアップする時間がなかなか取れない方もいらっしゃると思います。そこで、2023年2月のEC・ネット通販関連ニュースをまとめました。今回は、「多様化するバレンタインギフト」と「急成長のコネクテッドTV・OTT市場」を中心にみていきます。

また、運営堂の森野さんとニュースの詳細解説をポッドキャストにて配信しております。お時間がある方はこちらも合わせてチェックしていただければと思います。

多様化するバレンタインギフト

今年は“身に付ける雑貨”がトレンド?

オンラインギフト総研によると、バレンタインギフトとして購入されている商品カテゴリの構成割合が昨年と今年で変わったそうです。昨年47.1%だった洋スイーツに代わり、今年は雑貨が42.9%と大きく割合を伸ばしています。

雑貨の商品カテゴリをみると、「下着」が昨年に続き人気を集めています。また、今年はネクタイ・マフラー・キーケース・財布などが去年と比べて購入されているようです。現在は行動制限がなくなり、外出をしやすい状況にあることから、外出時に使えるような“身に付ける雑貨”が躍進する結果となりました。

バレンタインといえば、チョコレートを思い浮かべるかと思いますが、オンラインギフト総研のレポートから、チョコレート以外の商品もギフトとして購入されていることがわかります。バレンタインギフトの多様化は、多くの事業者にとってチャンスではないでしょうか。

森野さん
デパートに朝から並び、苦労して購入したブランドもののチョコレートを渡しても、反応がイマイチ。女性の方からそのような悩みをよく聞きます(汗)
竹内
僕もそうですが、ブランドもののチョコレートにピンと来ない男性の方が多いのかもしれませんね。
森野さん
そのような理由もあって、チョコレートではなく機能性下着などがプレゼントとして選ばれているのだと思います。
舟本
バレンタインは毎年あるため、「いつも同じようなモノをあげるのはなぁ」と考える方もいるでしょう。そういう方に、「これ面白い!」と思ってもらえるような訴求ができると良いかもしれません。

ソーシャルギフトで贈りたい人は約35%

また、34.7%の人が「バレンタイン」にソーシャルギフトで贈りたいというアンケート結果も出ています。「誕生日」に関しては、67.5%の人がソーシャルギフトで贈りたいと答えており、ニーズの高さが伺えるでしょう。このような消費者のニーズに応えるために、ソーシャルギフトの対応をされている事業者が増えています。

森野さん
住所の入力って面倒ですよね。郵便番号は必ず検索するじゃないですか(笑)
電話番号も入れないといけないですし……。
竹内
誕生日であることを当日知っても、その日にプレゼントを贈れるのもソーシャルギフトの良いところですよね。
森野さん
そりゃあ、ソーシャルギフトが流行るのもわかります。
舟本
友だちの誕生日をLINEの通知で知るのですが、そのままLINEギフトでプレゼントを贈れるので、UI・UXとして素晴らしいなと思います。

急成長のコネクテッドTV・OTT市場

2022年も「テレビメディア関連動画広告」が大きく伸長

電通が毎年発表している「日本の広告費」ですが、2022年における日本の総広告費は7兆1,021億円(前年比104.4%)で過去最高の2007年を15年ぶりに更新しました。

2007年も日本の総広告費は7兆円を超えていたのですが、2022年とではその内訳は大きく異なります。2007年はマスコミ四媒体広告費が半分以上占めており、インターネット広告費は10%もありませんでした。しかし、2022年はマスコミ四媒体広告費が全体の33.8%まで減り、インターネット広告費は43.5%まで増えています。

インターネット広告費のうち、特に伸びているのが「テレビメディア関連動画広告」で、350億円(前年比140.6%)と昨年に続き大きく伸長しています。主にテレビメディア放送事業者によるインターネット動画配信での広告費で、代表的なものとしてはTVerやABEMAが挙げられます。

コネクテッドTVがOTTと広告の鍵を握る

TVerやABEMAなどのインターネット回線を通じてコンテンツを配信するサービスは、OTT(オーバー・ザ・トップ)と呼ばれていることから、「テレビメディア関連動画広告」は「OTT広告」ともいえます。

特にTVerは、今年の1月に月間ユニークブラウザ数が2,700万を突破し、勢いがあります。また、デバイス別の再生数割合では、コネクテッドTV(インターネット回線へ接続されたテレビ端末)が3割を超えたと発表されました。

OTTの普及に向けて、TVerをはじめ、各社がコネクテッドTVやOTTデバイスとの連携に力を入れています。5Gが浸透することで今以上に動画コンテンツを快適に利用できることになるでしょう。インターネット回線の活用により、従来のテレビCMよりも広告効果の測定がしやすくなっている「テレビメディア関連動画広告費」は今後ますます伸びていくかと思われます。

森野さん
OTTはテレビと違ってチャンネル数に制限はないので、配信面はどんどん増やせます。セグメントをしっかりきった番組であれば、広告も出稿してもらいやすいでしょう。そのため、まだまだ伸びる余地はあると思います。
竹内
子育て真っ最中の私は、リアルタイムでテレビを見るのは難しいことが多く、後からTVerなどで見たりしますね。
森野さん
TVerで見返せるとなると、無理して今テレビを見る必要はなくなりますよね。
舟本
リアルタイムでテレビを見るきっかけ作りとして、ジョブチューンなどの「dボタン」の活用は上手いなと思います。

2月のおすすめ記事

お時間がありましたら、下記の記事もご覧いただければです。小売事業者さんや支援事業者さんによる、事例を踏まえた内容となっていますので、日々の業務に何かしらお役に立つかと思います。

ポッドキャストでは、配信者のお気に入りの記事について、コメントや取材の裏話をお伝えしていますので、ぜひお聞きください。

https://www.commercepick.com/archives/31176

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