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お客様への到着が確認できる追跡可能なメール便
小さく安価な商品を配送する際に宅配便を利用してはコストが増えてしまい、売上を伸ばすことが難しくなってしまいます。メール便を利用すれば安価に商品を配送することが可能です。追跡機能がない場合、配送料金を抑えられるものの、お客様としては商品の発送タイミングや配送状況がわからず不安な思いになってしまうことでしょう。
本記事では追跡機能のある主要3社のメール便について比較しています。これからネット通販事業に取り組む方、今の配送方法が最適か検討している方のためになれば幸いです。
主要3社のメール便の料金比較
サービス名 | クリックポスト | クロネコゆうパケット | 飛脚メール便 |
---|---|---|---|
配送会社 | 日本郵便 | ヤマト運輸 | 佐川急便 |
料金(税込) | 198円 | 各営業所との交渉 | 168円~325円 |
サイズ | 縦:40cm以内 横:28cm以内 高さ:2cm以内 | 長辺:14cm以上 短辺:9cm以上 高さ:3cm以内 | 縦:40cm以内 横:28cm以内 高さ:2cm以内 |
サイズ備考 | ー | ※3辺合計の大きさが60cm以内、長辺は34cm以内 | ー |
重量 | 1kg以下 | 1kg以下 | 1kg以下 |
追跡機能 | あり | あり | あり |
信書の郵送 | 不可 | 不可 | 不可 |
ネット通販利用 | 可能 | 可能 | 可能 |
荷送人(法人/個人) | 法人/個人 | 法人 | 法人 |
到着までの期間 | 1~2日程度 | 3~7日程度 | 3~5日程度 |
紛失時の保証 | 運賃相当額 | 3,000円まで | 運送料金相当額 |
備考 | クレジットカード決済のみ | 一部利用できない地域あり | 重量によって金額が変わる |
日本郵便「クリックポスト」
クリックポストは個人法人に限らず、会員登録を行うことで利用できる配送方法です。配送料は全国一律で、支払いはYahoo!ウォレットまたはAmazon Payから行います。配送の際は、配送先の必要事項を専用画面に入力し、プリントアウトして商品に貼り付ける作業で完了します。
2022年7月20日から運賃の値下げが発表されました。特にサービス品質に変更はなく、198円から185円に変更になります。フリマサイトやEC事業者の利用増にともない、今後益々利用を促進することが狙いのようです。
ヤマト運輸「クロネコゆうパケット」(ネコポスは順次終了)
日本郵政グループと締結した「持続可能な物流サービスの推進に向けた基本合意」に基づき、2023年10月からネコポスが順次終了。代わりに日本郵便が取り扱う「ゆうパケット」を活用した新サービス「クロネコゆうパケット」が提供開始されました。
書籍・衣類・CDなどの小さな荷物を送ることができますが、利用にあたってはヤマト運輸との法人(掛売り)契約が必要です。また、フリマ・オークションなどの個人間取引サイトについては現在利用できませんが、今後利用できるようになる予定だそうです。なお、一部地域では利用できないため、注意が必要です。
利用不可の地域(提供時期未定):埼玉県・東京都・神奈川県・沖縄県
2024年8月から利用可能な地域:茨城県・千葉県・滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
佐川急便「飛脚メール便」
飛脚メール便は重さによって配送料金が変わります。300g以内であれば168円で、今回比較したサービス内では最安値となっています。なお、他の重さの場合、600g以内で220円、1kg以内で325円となっています。
高さは2cmまでとなっていますが、三辺の合計が70cm以内までであれば配送できるため、他社のサービスで収まらない商品で利用できるかもしれません。
どのサービスを利用するのが良いか
商品の補償と言う観点では「クロネコゆうパケット」が理想と言えるでしょう。価格については各営業所との交渉が必要になるため、事業者様によってオススメの度合いが異なります。
商品の重量を気にしたり、営業所との交渉を行ったりと、手間かけずに配送したい事業者は「クリックポスト」が良いかと思います。配送する商品が軽い場合や他のメール便では配送できないサイズの場合は「飛脚メール便」がオススメです。また、「飛脚メール便」は配送スピードも他と比べると早いのが特徴です。
三者三様魅力がありますので、自社の商品やサービスと比べてどの会社のサービスを利用するかご検討ください。
さいごに:迅速かつ安心なお客様対応を
最近では少なくなりましたが、メール便の場合、無事注文した商品が届くか不安に思うお客様が一定数います。発送までの期間を短縮したとしても、配送の期間が長くかかってしまう場合は事業者側でコントロールはできません。配送料金が安い配送方法を利用するにあたって、お客様へ対応状況を都度共有する必要があるでしょう。
対面ではないからこそ、生まれてしまう不安を解消するために、削減できるコストと行うべき顧客コミュニケーションのバランスを考えながら、日々の店舗運営をしていけるのが良いと思います。
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