集客コストが高騰するEC市場の活路はLINEにあり! LINE公式アカウントを活用したメディア運営とは
株式会社バイモソフト ECAIサポート 野田 優さん
インタビューの概要

EC市場に参入するプレイヤーが増加したことやCookieと広告表現の規制で、オンライン広告のCPA(顧客獲得単価)が高騰している話を聞きます。そのような背景で、一度商品を購入してくれたり、商品に興味を持ってくれたりしたお客様と接点を持ち続けることはとても重要です。今回は、株式会社バイモソフトでECAIサポートをしている野田優さんに、昨今のEC市場の背景からLINE公式アカウントを活用したリストマーケティングの重要性についてお話を伺いました。

集客コストが高騰した理由とは

――EC事業者様を取り巻く環境として、集客コストが高騰し、想定したCPAで新規のお客様と接点を持つことが難しいと聞くことが増えています。その要因としてはどういったことが挙げられるでしょうか?

野田さん:新型コロナウイルスの影響もあり、ここ数年で会社の規模に関わらず、ECに参入した企業数が非常に多くなりました。安価にECサイトを立ち上げられるようになったサービスの登場も、参入企業の増加を後押ししています。また、企業に限らず個人であっても仕入れや輸入、OEMなどで物販を始めやすい環境も増えています。

EC・通販市場のプレイヤーが増えたことで、面を取り合う動きが過熱したことが集客コスト高騰の理由の一つではありますが、これ以外にも様々な原因が考えられます。

例えば広告配信についてです。わかりやすく簡潔にお伝えすると、オンライン上で広告を配信する場合、ウェブブラウザに保存されている情報(Cookie)を活用して、個人に合わせた広告コンテンツを配信できます。しかし、世界的に個人情報の取り扱いについての見直しがあり、以前と比べるとCookieを保持できる日数や活用できる情報に厳しい制限がかかってしまいました。新しい技術の提供が徐々に進んではいるものの、こういった背景により広告効果が下がっています。加えて、広告表現の規制も事業者にとっては避けては通れない問題となっているのではないでしょうか。

1to1マーケティングはLINEが最適

――オンラインで国内外問わず販売できるとはいえ、実店舗以上に競合が多いECにおいて、集客の次にある商品の魅力を伝えることが適切にできなければ購入に至るのは難しいかと思います。今後、お客様と接点を持つ上で物販を行う事業者様がどういったことに取り組んで行くと良いでしょうか?

野田さん:数年前であれば、自社商品を購入いただいた方や、商品のサンプルを申し込んだ方に対して、メールや電話で商品の魅力をお伝えしていたかと思います。しかし、メールや電話では伝えられる相手や情報量が少ないため、より商品やブランドの魅力を伝える手段としてオウンドメディアやFacebook・Twitter・Instagram・YouTubeを活用して、潜在顧客にもリーチするようになります。

とはいえ、今あげたチャネルは個別でお客様と接点を持つことが難しいため、商品を購入いただくためのコミュニケーションを十分に行うことができません。そのため、メルマガ登録に誘導し、CRMを行うわけです。

最近では自社商品を購入いただいた方やオウンドメディアやYouTube、各SNSを経由して商品やブランド、発信するコンテンツに興味を持った方をLINE公式アカウントに登録いただく流れが増えています。

メールアドレスの登録よりもLINEの友だち登録の方が気軽にしてもらえるでしょう。他のSNSと違って、個別で接点を持ちやすいのもLINEならではの特徴です。LINE公式アカウントには元々の機能としてメールマガジンと同様に情報発信を行えたり、シナリオを作成してステップメールのように配信を行ったりできます。メールと比べて開封率が高く、反響が良いことも強みです。

そういった要素も相まって、LINEの台頭によってメールマーケティングの反響が減っている今、LINE公式アカウントを活用した情報発信はメールと同等かそれ以上に重要だと考えられます。

事業者様としてはメールと同等の機能を持ちながら、熱量も開封率も高いLINEを活用しない手はないでしょう。お客様にとっても、在庫情報を即座にキャッチできたり、世代によっては使い慣れないメールを使わずに問い合わせ対応を受けられたりと、双方にとってメリットがあることだと思います。

1to1マーケティングはLINEが最適

LINEをEC運営に活用する際のポイント

――購入前の潜在的なお客様から購入後のお客様までLINE公式アカウントで管理できるのは魅力的ですね。しかし、友だち数を増やすのは簡単なことではなさそうな気がしますが、どう思いますか?

野田さん:既に運用しているSNSアカウントがある程度の集客力を持っていればLINE公式アカウントに誘導する導線を作ることでコストをかけずに友だちの数を増やせるでしょう。また、友だち追加広告を運用した場合、1人あたり50~300円ほどで友だち追加をしてもらえます。定期通販のCPAと比較すると潜在層に対して接点を持つきっかけを作れるため、集客コストとしては安いかと思います。登録してもらった友だちに関してはリストとして、事業者様の資産になるため、様々な活用ができるのではないでしょうか。

例えば、ダイエットをテーマにしたアカウントであれば、定期的にダイエットに関する情報を提供しながら、ダイエットに関連する商品を販売できます。ブランド立ち上げや商品販売をする前に、どういった世界観をお客様にお届けするのか作り込むことが前提にあります。全く関係ないテーマの内容を送ってしまうと、ブロックされてしまいますよね。自分が同じことをされて嫌だと思うことは、お客様にやらないことは鉄則です。

友だち登録数を増やして、既に登録している友だちとのエンゲージメントを高めるために、ブランドの世界観に合ったテーマ性を持って運用することをおすすめします。

コンテンツの運用が成果につながるのは時間がかかるため、あくまで副次的な効果としてとどめていただければと思います。とはいえ、オウンドメディアの運用よりもLINEの方が労力もコストも少なくすみます。特に、少人数で運営されている事業者様であれば、LINEをオウンドメディアの位置づけとして活用していただくのを私はオススメします。

LINE×ECの顧客管理はどうするのか

――他のSNSの運用と同様に、日々の積み重ねが重要なことがわかりましたが、メールとは違ったプッシュ型の発信手段として取り入れない理由はないかと思います。お客様情報との連動など、ECで活用するにはどうしたら良いでしょうか。

野田さん:LINEの顧客管理については、様々な方法があると思いますが、当社が提供しているECAI(イーシーアイ)では、カート(※)とLINE公式アカウントをAPI連携できます。これによりLINE公式アカウントに登録された友だちと購入いただいたお客様情報の連携を可能にしています。また、購入前の方であっても友だち登録の経路に合わせたタグ付けやタグに合わせたステップ配信などナーチャリングにも活用いただけます。

(※)対応カート:リピスト・プレックス、ecforce、サブスクストア、楽楽リピート、リピートPLUS、Shopify(22年3月以降対応予定)

スタートプランは月額980円から始められるので、事業者様にとってコストの心配なく機能をお使いいただけます。また、LINE公式アカウントを活用したいけど、どのような設計にすればいいかわからない事業者様のために、施策や全体設計を構築するコンサルティングサービスも取り扱っています。

月額980円、14日間無料のスタートプラン
月額980円、14日間無料のスタートプラン

――月額980円からカート連携をしながらLINE公式アカウントの拡張機能が使えるのは大変魅力的ですね。最後に、LINE公式アカウントの活用を検討している事業者様に向けてメッセージをいただけますか。

野田さん:広告の種類やパターンは多岐に渡り、SNSも複数のプラットフォームをまたぐ形になり、お客様の動きは多様化しています。その中で広告媒体やプラットフォームのアルゴリズムに振り回されることなく、直接的なメッセージを伝えられる手段がLINE公式アカウントだと思います。

売上につながる影響力を持つには、根気強くリストを増やす動きが大切にはなりますが、これから先、新規の集客が難しくなることを考えると、お客様と密接に関わりを持てる場を作ることが欠かせません。そのために、当社ではEC×LINE公式アカウントを効果的に活用するためのご支援をさせていただきますので、気になっている方はぜひお気軽にお問い合わせください。

インタビューを通して:継続による積み重ねが何よりも重要

最近では個人や法人の垣根を超えて、価値あるコンテンツを届けられる人のところに、人が集まっている様子が見受けられます。始めたばかりは誰からも見向きをされないこともありますが、徐々に人が集まる環境を作るには一貫した軸でお客様のニーズに応えるコンテンツを継続的に出し続けることでしょう。

広告運用においても、広告経由のアクセスが増えたとして一貫した軸がないとすぐに離脱してしまいます。LINEであれば企画を考える中で、お客様との対話をしやすく、アンケートの集計機能もあるため、運用者が当事者意識を持つことも大切ですが、方向性がわからなくなったときに直接問い合わせをすることもできるとお話を伺って思いました。

まだLINE公式アカウントの運用を始めていない方は期間縛りがなく、月額980円から利用できるECAIの導入を検討してはいかがでしょうか。

▼ ECAIスタートプランの詳細はこちら
https://lp2.ecai.jp/

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