
最近、いつも購入しているお菓子を手に取ったとき、「以前より小さくなっているのでは?」と感じたことがある方は多いのではないでしょうか。実はそれは気のせいではありません。実際に内容量が減少しているケースが増えているのです。この現象は「シュリンクフレーション」と正式には呼ばれており、日本国内では「ステルス値上げ」という名称で広く認識されています。
内容量を減らす「ステルス値上げ」とは
ステルス値上げは、製造メーカーが販売価格を変更せずに、商品の内容量のみを減少させる戦略を指します。背景には原材料コストや輸送費の上昇がありますが、価格据え置きだからと安心して購入したものの、以前よりも早く使い切ってしまい、損をしたような気持ちになる消費者も少なくありません。
日本の消費者は価格改定に対して特に敏感であるとされており、企業側も直接的な値上げを回避するための苦肉の策として、この手法を採用するケースが多いようです。実はこの動き、日本に限らず世界各国で観察される現象であり、インフレーション時代を象徴する事象のひとつとなっています。
このような生活に密着した値上げの影響について、消費者はどのように感じ、どのような対策を講じているのでしょうか。
株式会社ナビットは、全国の主婦を中心とした会員モニター1000名を対象として「値上げ」に関するアンケート調査を実施しました。
・調査期間:2026年6月
・調査機関:株式会社ナビット
・調査対象:20代~80代の男女
・有効回答数:1000人
・調査方法:Web
ほぼ全員が値上げを実感している現状
【調査結果】
値上げを実感したことはありますか?(対象:1,000人)

値上げを実感したことがあるかという問いに対して、最も多かった回答は「はい」で97.9%という結果になりました。ほぼすべての回答者が値上げを実感しているという調査結果となっています。多くの方々が日常生活の中で値上げの影響を感じていることが明らかとなりました。
値上げを受けて8割以上が節約行動を実施
【調査結果】
値上げが実施されたことで、節約をしたことはありますか?(対象:1,000人)

節約を実施したことがあるかという質問については、「はい」と回答した方が85.9%を占める結果となりました。非常に多くの方々が、値上げに対応して何らかの節約行動を取っていることが判明しました。
最も困る値上げ品目は「食品」が圧倒的
【調査結果】
値上げされて困るものは何ですか?(複数回答可) ※回答数 5,962

値上げされて困る品目についての質問では、最も多かったのが「食品」で938人でした。続いて「光熱費」が665人、「日用品」が567人という順になりました。生活していく上で削減することが難しい食費や、電気代などの光熱費の値上げは、家計に直接的なダメージを与えます。日々の生活インフラに関連する項目が上位を占める結果となっています。
値上げ対策の主流は「節約」と「ポイント・クーポン活用」
【調査結果】
値上げが実施された際に対策していることはありますか?(複数回答可) ※回答数 4,030

値上げへの対策方法についての質問では、最も多かった回答が「節約する」で629人でした。次点は「クーポン・ポイントを使う」で561人、さらに「使用量・頻度を減らす」が552人という結果になりました。「ポイ活」という言葉もすでに定着していますが、様々な工夫を凝らしながら家計を守っている状況がうかがえます。
消費者から寄せられた値上げに対する率直な意見
今回の調査では、「値上げについて意見があれば教えてください」という質問が自由回答形式で実施されました。いくつかの回答が紹介されています。
「不満はあるが、やむを得ない。そう考えています」
「非常に困ってます 数ヶ月で全然値段が違うものがある」
「仕方ないとは思うが、それに比例して収入がアップしたい」
「仕方がない」「やむを得ない」と原材料価格の高騰や世界情勢を考慮して理解を示す意見がある一方で、「収入も増やしてほしい」という切実な声が多数見受けられました。給与の上昇が物価上昇のスピードに追いついていない現実が、アンケート調査を通じてもリアルな声として明らかになっています。
世界基準で見る日本の物価「ビッグマック指数」
連日のようにニュースで値上げの話題が取り上げられていますが、世界の物価水準と比較した場合、日本はどの程度の位置にいるのでしょうか。ここでひとつの参考になるのが、イギリスの経済専門誌が考案した「ビッグマック指数」です。
これは、世界中どこでもほぼ同等の品質で提供されているマクドナルドのビッグマックの価格を比較することで、各国の通貨の購買力や物価レベルを測定するというユニークな指標です。
最近のデータによると、スイスやアメリカが上位に位置する中、日本は先進諸国の中でも下位グループに位置付けられています。つまり、海外の基準から見ると日本のビッグマックは「非常に安価」ということになります。
日本国内で生活していると激しい「値上げラッシュ」で厳しいと感じてしまいますが、世界的なインフレーションの動きと比較すると、実際には日本の物価上昇はまだ緩やかな方だと言えるかもしれません。とはいえ、給与がなかなか上昇しない中での相次ぐ値上げは、家計にとって厳しい状況であることに変わりはありません。
消費者ができることは、日々のちょっとした工夫や賢明な買い物術を身につけることではないでしょうか。無理のない範囲で対策を実施しながら、この値上げの波を上手に乗り切っていくことが求められています。
出典元:株式会社ナビット















