Stellagent、小売・EC事業者向けのLLM対策サービス「Stella LLMO」を提供開始

エージェンティックコマース基盤を開発するStellagent株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:鈴木章広氏)は、小売およびEC事業者を対象としたLLM対策サービス「Stella LLMO」を2026年7月28日より提供開始したことを発表しました。

同サービスは、消費者が生成AIに対して「おすすめは」と問いかけた際に、自社商品が推薦候補として提示される状態を実現することを目的としています。AI上での表示状況の実測を基点として、Webサイトの技術的な対応、商品データの最適化、外部情報の強化、AIチャネルへの配信、購入までの導線設計、効果測定といった7つの領域を包括的にサポートします。料金体系は、初期費用が1サイトにつき20万円(税別)の定額制、継続的な運用については月額30万円(税別)からを基準として、対応範囲を確認した後に詳細な見積りを提示する形式となっています。なお、LLMO対策、GEO対策、AIO対策、AI SEOといった呼称は、いずれもほぼ同様の施策範囲を指しています。

サービス提供開始と同時に、無料の「AI可視性診断」の受付も開始されました。申込時に入力された商品URLを基に購買シーンごとの質問群を設計し、ChatGPTやGeminiなど複数の生成AIにおいて、自社商品と競合商品の言及状況、推薦状況、引用状況を事前に実測します。30分間のオンライン面談を通じて、推薦されない原因と改善の優先順位について説明が行われ、面談後には診断レポートが送付されます。

サービス提供の背景

商品の検索方法が、従来の検索エンジンから生成AIへと移行しつつあります。この変化は利用者の利便性を向上させる一方で、検索エンジンには存在しなかった2つの構造的な課題をもたらしています。1つ目は、提示される候補が10件のリンク一覧から数点の推薦へと絞り込まれること。2つ目は、AIの回答がリンク集ではなく断定的な説明として表示され、利用者がそれを事実として受け止めることです。

同社の実測調査においても、この2つの課題が確認されています。沖縄本島の宿泊施設をAIに問い合わせた調査では、625の推薦枠に84施設が登場しましたが、上位5施設だけで全体の44.2%を占める結果となりました。検索エンジンのロングテールで発見されていた事業者が、AIの回答では候補にすら含まれない状況が生じています。また、家電量販店の返品・保証ポリシーを主要AI5種に問い合わせた調査では、100の質問パターンのうち正確に案内できたのは60件(60.0%)にとどまり、誤答が25件(25.0%)、そのうち15件は実際の損害につながる可能性がある内容でした。返品可能と判断して購入した消費者が、実際には対象外であったという事態が発生し得る状況です。

課題は、この2つを事業者が自力で修正することができない点にあります。AIの回答は事業者が直接編集することができず、誤りに気付く手段も限定されています。事業者ができることは、AIが商品を発見し、正確に理解できる形式で情報を提供することのみです。言い換えれば、情報を整備していない事業者ほど、発見されず、誤って説明されるという不利益を一方的に受けることになります。

こうした状況の中、AIが購買まで代行する仕組みが規格として立ち上がっています。

エージェンティックコマースの日米の現在地
エージェンティックコマースの日米の現在地。2025年9月のChatGPT Instant Checkout発表と2026年3月の提供終了、2026年1月のUCP発表と2月の米国稼働、4月の技術評議会拡大までの経緯と、日本では提供時期が未発表であることを示す図

2026年1月、GoogleはShopify、Walmart、Targetなどと共同でUniversal Commerce Protocol(UCP)を発表し、同年2月から米国において稼働を開始しました。Google検索とGeminiのAIモードから対象店舗の商品を直接購入することが可能になっています。同年4月にはAmazon、Meta、Microsoft、Salesforce、StripeもUCPの技術評議会に参加しています。一方、日本国内での提供時期は公表されていません。OpenAIが2025年9月に発表したChatGPTのInstant Checkoutも、日本での提供が公表されないまま2026年3月に終了しています。

同社はエージェンティックコマース基盤の開発者として、日本の事業者がこの段階に対応できるよう準備を進めてきました。ただし、購買機能が提供される前の段階で、すでに発見と情報精度の課題が発生しています。そして事業者から寄せられるのも、「どうすればAIの回答に自社の商品が表示されるのか」「商品情報をどのように整備すればAIに正確に理解されるのか」という段階の問い合わせでした。AIに発見されず、正確に理解されていない商品は、購買機能が提供されたときにその販売チャネルにも掲載されません。本サービスは、この順序に沿って提供を開始するものです。

サービス概要

項目 内容
サービス名 Stella LLMO
提供開始日 2026年7月28日
対象 小売・EC事業者、メーカー
提供内容 AI可視性の現状把握、クロール・インデックス基盤の整備、商品・ブランドデータ基盤の整備、外部情報・推薦根拠の強化、AIチャネルへの商品データ配信、AI経由の購買体験の構築、効果測定と継続改善(7領域)
実測対象AI ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexity、Microsoft Copilot ほか
初期費用 1サイトあたり20万円(税別)の固定額、期間は約4週間。AI可視性診断、AI可読性の全体監査、改善設計書の作成、計測基盤の設定を含む(実装は含まない)
継続運用 月額30万円(税別)から、6カ月から。設計書に沿った技術・構造化データの実装、商品フィードの整備と申請、外部評価の獲得支援、コンテンツ制作、毎月のAI可視性レポートを含む
エージェンティックコマース対応 ChatGPT Appsの企画・開発、ACP・MCP対応の実装、商品検索・在庫・価格API、決済・購入フローの連携は個別見積

Stella LLMOの特長

実測を起点に、ボトルネックを特定してから着手する

購買シーンごとの質問を約20本設計し、複数のAIにおいて同一条件で繰り返し実行することで、自社商品と競合商品の言及率、推薦率、引用状況、情報精度を比較します。生成AIの回答は同一の質問でも毎回変動するため、1回の結果を順位とは見なさず、繰り返し実行して分布を記録した上で基準値を設定します。劣勢となっている質問と競合、その原因を特定してから改善の順序を決定し、実測は月次で継続してモデルの更新や情報の誤りにも対応します。

商品がAIに推薦されるまでには、AIに読み取られる、商品として理解される、比較の上で選択される、そしてAIから購入できる状態になっている、という4つの関門が存在します。実測では、このどの段階で停止しているのかを切り分けます。

商品がAIに推薦されるまでの4つの関門
商品がAIに推薦されるまでの4つの関門。読まれる、理解される、選ばれる、買われるの各段階に対し、Stella LLMOがBot制御の解除、構造化データの実装、外部評価の獲得支援、商品フィード整備とACP対応の開発を行うことを示す図

記事を増やすのではなく、AIが読める状態をつくる

robots.txt、WAF、noindex、JavaScript表示などを点検し、重要な商品ページを検索・取得できる状態に整備します。その上で商品名、型番、価格、在庫、用途を統一し、商品ページ、構造化データ、商品フィードへ同一の情報を反映します。自社サイトの外部についても、プレスリリース、比較記事、動画、販売店ページにおいて商品名と主張の表記を統一し、AIが判断に使用する文脈と信頼材料を補強します。

LLMO対策として語られる施策は、コンテンツ制作と技術対応が中心になりがちです。同社は支援範囲を7領域として定義し、診断から実装、商品データの配信、購入導線、計測までを対象として、診断結果に応じて優先順位を付けて着手します。

LLMO対策の7領域
同社が定義するLLM対策の7領域。AI可視性の現状把握、クロール・インデックス基盤の整備、商品・ブランドデータ基盤の整備、外部情報・推薦根拠の強化、AIチャネルへの商品データ配信、AI経由の購買体験の構築、効果測定と継続改善の各領域と、その具体的な作業項目を示す図

見つかるところで終わらせず、購入までつなぐ

同社はエージェンティックコマース基盤の開発者として、AIが商品を検索し、在庫を確認し、購入へ進む一連の流れを扱ってきました。Stella LLMOにおいても、AIが参照するショッピング面への商品フィード接続や、商品・在庫API、カート・決済の接続まで含めて設計します。表示、引用、AI経由の流入、購入までを同一の指標系で追跡し、事業成果から次の改善対象を決定します。

なお、生成AIの回答内容そのものを操作することはできず、掲載や推薦順位を保証するものではありません。本サービスは、AIが商品を正確に理解し、比較・推薦できる条件を整備するものです。技術的な修正は数週間で反映される場合がありますが、推薦や引用の変化は情報の蓄積にも左右されるため、3から6カ月を目安としています。

今後の展開について

同社は、生成AIが商品や購入先をどのように推薦しているかの実測調査を継続し、結果を調査レポートとして公開していく予定です。あわせて、AI経由の購買が実際の取引につながる領域では、商品データの配信先や決済・注文連携の対応範囲を拡大していく考えです。

Stellagent株式会社について

Stellagent株式会社(ステラジェント)は、AIエージェント時代の購買・予約体験を支えるエージェンティックコマース基盤を開発する企業です。

  • 会社名:Stellagent株式会社
  • 代表者:代表取締役 鈴木章広氏
  • 所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-7-1 オーシャンゲートみなとみらい8F WeWork
  • 設立日:2022年2月22日

出典元:PR TIMES

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