ふるさと納税経費率が平均45.8%に到達、半数の自治体が2026年10月の新基準47.5%を超過―自治体DX推進協議会調査

一般社団法人自治体DX推進協議会が、「ふるさと納税 実態調査(2026年5月)」を実施し、その結果を公表しました。有効回答327自治体を対象とした本調査により、ふるさと納税における自治体の経費率が平均45.8%、中央値48.5%に達していることが判明しています。さらに、2026年10月から適用が開始される新たな経費上限である47.5%を、すでに半数の自治体が上回っているという実態が明らかになっています。

調査結果の主要ポイント

本調査から明らかになった主な結果は以下の通りです。

2025年度における経費率の合計は平均45.8%、中央値48.5%となりました。これは現行の上限である50%に迫る水準であり、中央値については2026年10月から適用される新基準47.5%を1.0ポイント上回っている状況です。

経費の詳細な内訳を見ると、返礼品調達費が27.5%、仲介サイトへの手数料が10.5%、事務費およびその他が7.3%、配送費が5.5%となっており、固定的なコストが大部分を占めています。一方で、広告・プロモーション費は平均0.9%にとどまっており、攻めの投資を行う余地は極めて限られていることが浮き彫りになっています。

経費削減への取り組みに関しては、「寄附金額の見直し・返礼割合の調整」を実施している自治体が78.0%と突出して多い結果となりました。「特に該当なし」と回答した自治体はわずか4.9%にとどまり、95%を超える自治体が何らかのコスト圧縮策に取り組んでいる実態が明らかになっています。

経費率規制の段階的強化という背景

総務省による発表では、ふるさと納税における経費上限が現行の寄附額の50%から段階的に引き下げられることが決定しています。具体的には、2026年10月に47.5%、2029年には40%へと順次引き下げられる見通しです。なお、返礼品調達費の上限30%については据え置かれるため、削減の圧力は仲介サイト手数料、広告費、事務費、委託費等の「約20%」の部分に集中することになります。適用開始まで残り3か月となった現在、経費構造の抜本的な見直しは全自治体に共通する喫緊の課題となっています。

ふるさと納税実態調査の概要

本調査の概要は以下の通りです。

調査主体は一般社団法人自治体DX推進協議会で、調査対象は全国の自治体におけるふるさと納税担当部署となっています。調査方法としては、全国の自治体のふるさと納税担当部署宛てに郵送で調査依頼を送付し、Webアンケート形式で回答を収集しています。調査期間は2026年5月から6月で、有効回答数は327自治体となっています。

集計方法については、各設問の回答結果を単純集計し、回答自治体数をもとに割合を算出しています。単一回答設問については各選択肢の回答数を有効回答数で除して算出し、複数回答設問については各選択肢を選択した自治体数を有効回答数で除して算出しています。ポータルサイト別寄附割合や経費率などの数値回答については、自治体ごとの回答値をもとに平均値を算出し、一部項目では中央値も併記されています。なお、設問や項目により無回答や非該当を除外して集計している場合があります。

調査の背景

ふるさと納税 実態調査 調査報告会

ふるさと納税制度は現在、制度開始以来の大きな転換期を迎えています。2025年10月のポータルサイト経由のポイント付与禁止の施行を皮切りに、募集適正基準(経費率)の運用、地場産品基準(特に2026年10月適用予定の第3号基準)の見直し、さらに2027年寄附分から予定されている控除上限額の見直しなど、複数の制度変更が予定されています。

これまでのポイント競争を中心とした獲得施策から、地域のストーリーや寄附者との関係性に重きを置いた運営への転換が求められています。同協議会では、こうした転換期において各自治体が直面する課題と今後の施策を可視化するため、全国の自治体ふるさと納税担当部署を対象に「ふるさと納税 実態調査(2026年5月)」を実施しています。

一般社団法人自治体DX推進協議会について

一般社団法人自治体DX推進協議会(GDX)は、自治体のデジタルトランスフォーメーションを推進し、地域社会の持続可能な発展を目指す団体です。各自治体と協働しながら、デジタル技術を活用した地域課題の解決やイノベーション創出を支援しています。

同協議会は、地方自治体と事業者の架け橋となり、デジタルトランスフォーメーションを通じて地方創生を加速するパートナーシップの場を提供しています。

出典元:PR TIMES(一般社団法人自治体DX推進協議会)

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