
株式会社Wallabeeは、AI検索時代のブランド露出を可視化・最適化するGEOプラットフォーム「Optyino.ai」(オプティーノエーアイ)に蓄積されたAI回答ログをもとに、生成AI回答における公式サイトの引用傾向についての分析結果を公表しました。
今回の調査では、保険相談・FP相談・金融、データ復旧、太陽光発電、自動車保険、住宅、BtoB・SaaS、GEO・LLMO・AIO対策など、業者・サービス選定系のプロンプトを対象とし、AI回答45,529件と、集計対象となった引用URL465,125件について分析が行われました。
この記事の目次
主要な調査結果のまとめ
分析を行った結果、公式サイトを1件以上引用していたAI回答は23,522件となり、公式サイト引用回答率は51.7%であることが明らかになりました。
今回の調査対象とした業者・サービス選定系のAI回答では、約半数の回答において公式サイトが引用元として含まれていたことになります。一方で、引用URL単位で確認すると、公式サイトに分類されたURLは83,584件で、全引用URLに占める構成比は18.0%という結果でした。
比較メディアに分類されたURLは202,016件となり、全引用URLに占める構成比は43.4%となりました。
AIモデル別に見ると、公式サイトを1件以上引用した回答の割合が最も高かったのはgpt-5-miniで92.0%でした。続いて、Google AI Overviewが65.9%、Gemini 2.5 Flashが58.6%、Google AI Modeが57.0%という順になりました。
今回の調査結果から、公式サイトは多くのAI回答で参照されているものの、引用元全体では比較メディアなどの外部情報源も大きな比重を占めていることが判明しました。
なお、同社の調査では、以下の2つの指標を区別して使用しています。
公式サイト引用回答率
全AI回答のうち、公式サイトのURLを1件以上含む回答の割合を示します。
公式サイト引用URL構成比
集計対象となった全引用URLのうち、公式サイトに分類されたURLが占める割合を示します。
調査実施の背景
検索行動は、従来のGoogle検索に加えて、ChatGPT、Gemini、Perplexity、Google AI Overview、Google AI Mode、Bing Copilotなどの生成AIに質問する形へと広がりを見せています。
この変化により、企業のマーケティング活動では、検索結果で上位表示されるSEOだけでなく、AI回答の中で自社ブランドや自社サイトがどのように言及・引用されているかを把握する「GEO」の重要性が高まっているとされています。
特に、保険、金融、住宅、データ復旧、太陽光発電、BtoB・SaaSなど、複数の事業者やサービスを比較して選ぶ領域では、AIがどの情報源を参照して回答を作成しているかが、企業のブランド露出や比較検討に影響する可能性があります。
そこで今回、同社はOptyino.ai上のAI回答ログを用いて、業者・サービス選定系の回答における公式サイトの引用傾向について分析を実施しました。
詳細な調査結果
AI回答45,529件のうち、公式サイトを引用した回答は23,522件、公式サイト引用回答率は51.7%
今回の分析対象となったAI回答45,529件のうち、公式サイトを1つ以上引用していた回答は23,522件でした。
公式サイト引用回答率は51.7%となり、生成AI回答の約半数で公式サイトが引用元として含まれていることが確認されました。
これは、AI回答における情報源が比較メディアやポータルサイトだけに限られず、企業やサービスの公式サイトにも広がっていることを示しています。
特に、サービスの特徴、料金、対応領域、導入事例、FAQ、企業情報など、公式サイトに掲載されている一次情報は、AIが回答を生成する際の重要な参照情報となる可能性があります。
引用URL単位で確認すると、今回の分析対象となった引用URLは465,125件でした。そのうち、公式サイトに分類された引用URLは83,584件で、全引用URLに占める公式サイト引用率は18.0%となりました。
AIモデル別では、gpt-5-miniの公式サイト引用回答率が92.0%で最多
対象ログにおいて、公式サイトを1件以上引用した回答の割合が最も高かったのは、gpt-5-miniで92.0%でした。
上位5モデルは以下の通りとなっています。
1位:gpt-5-mini(92.0%)
2位:google-ai-overview(65.9%)
3位:gemini-2.5-flash(58.6%)
4位:google-ai-mode(57.0%)
5位:gpt-5.2(52.7%)
gpt-5-miniに次いで、Google AI Overviewが65.9%、Gemini 2.5 Flashが58.6%、Google AI Modeが57.0%となりました。
モデルによって公式サイトを引用する回答の割合に差が見られたことから、GEO対策では複数のAIモデルにおける引用状況を個別に把握することが重要だと考えられます。
全引用URLでは、比較メディアが43.4%、公式サイトが18.0%
集計対象となった引用URL465,125件のうち、公式サイトに分類されたURLは83,584件で、全引用URLに占める構成比は18.0%でした。
一方、比較メディアに分類されたURLは202,016件で、構成比は43.4%となりました。比較メディアの構成比は、公式サイトの約2.4倍です。
今回対象とした保険相談、住宅、BtoB・SaaS、各種サービス選定などの領域では、ユーザーが複数の候補を比較しながら意思決定するため、比較・ランキング・おすすめ情報を扱うメディアがAI回答に参照されやすい可能性があります。
この結果から、GEO対策では自社公式サイトの整備に加えて、比較メディア上での掲載内容や、自社がどのような文脈で紹介されているかを把握することも重要だと考えられます。
公式サイトと比較メディアでは、AIモデルごとに参照傾向が大きく異なる
AIモデル別に確認すると、公式サイトと比較メディアの構成比には大きな差が見られました。
gpt-5-miniでは、引用URL全体に占める公式サイトの構成比が51.7%で、比較メディアの17.5%を大きく上回りました。
一方、Claude Sonnet 4.5では、比較メディアが60.4%、公式サイトが16.1%となりました。Google AI Modeでは比較メディアが47.8%、公式サイトが15.5%、Grok 4では比較メディアが51.8%、公式サイトが14.3%でした。
このように、対象ログにおいては「公式サイトの比重が高いモデル」と「比較メディアの比重が高いモデル」があり、AIモデルによって引用元タイプの構成が異なりました。
調査から見えたGEO対策への示唆
今回の調査では、生成AI回答の約半数で公式サイトが1件以上引用されていた一方、全引用URLに占める公式サイトの割合は18.0%でした。
この結果から、公式サイトはAI回答における重要な情報源の一つになっている可能性があります。ただし、比較メディアの引用率は43.4%と高く、AI回答は公式サイトだけでなく、比較記事、ポータルサイト、ニュース・PR、口コミなど、複数の情報源をもとに生成されている可能性があります。
そのため、GEO対策では、サービス内容、料金、対応エリア、導入事例、FAQなどの一次情報を公式サイト上で分かりやすく整理することが重要になるかもしれません。加えて、比較メディアや外部サイト上で自社がどのように紹介されているかを把握することも、有効な対策の一つになりそうです。
また、AIモデルごとに公式サイトや比較メディアの参照傾向には差が見られました。今後は、自社サイトだけでなく、外部メディアも含めた情報環境全体を確認し、AIから参照されやすい状態を整えていくことが重要になるかもしれません。
調査概要
- 調査テーマ: 生成AIは、回答時にどの程度「公式サイト」を引用しているのか
- 分析目的: GEO対策において、自社公式サイトや公式情報がAI回答にどの程度引用されているかを把握するため
- 調査期間: 2025年8月1日~2026年4月30日
- 分析対象: Optyino.aiの実行ログ
- 対象プロンプト: 業者・サービス選定系のプロンプト
- 主な対象領域: 保険相談・FP相談・金融、データ復旧、太陽光発電、自動車保険、ハウスメーカー・住宅、BtoB/SaaS、GEO/LLMO/AIO対策など
- 分析対象回答数: 45,529件
- 抽出引用URL数: 503,727件
- 集計対象引用URL数: 465,125件
- 主な分析指標: 公式サイト引用回答率、公式サイト引用率、比較メディア引用率、AIモデル別引用元タイプ構成
- 調査主体: 株式会社Wallabee
- 使用データ: Optyino.ai上のAI回答ログ
Optyino.aiについて
Optyino.aiは、AI時代のブランドを可視化する、生成AIエンジン対策(GEO/LLMO/AIO)ツールです。ChatGPTやPerplexity、Geminiなどの生成AIにおいて、自社ブランドがどのように言及・引用されているかを分析し、AI検索時代における新しいマーケティング指標を提供します。表示スコアや引用分析、ブランドシェアなどのデータを通じて、企業が「AIに選ばれるブランド」になるための改善アクションを支援します。
出典元: 株式会社Wallabee














