老舗セレクトショップSHIPSがCX改善プラットフォーム「Sprocket」を導入、顧客行動データ活用で購入率向上へ

CX改善プラットフォームを提供する株式会社Sprocket(本社:東京都品川区、代表取締役:深田 浩嗣)は、株式会社シップス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:原 裕章)によるCX改善プラットフォーム「Sprocket」の導入を発表したことが分かりました。シップス社は「Sprocket Personalize for Web」を活用し、ECサイトにおける顧客行動データに基づく改善施策を実施することで、サイト内の購入率向上を目指していくとのことです。

導入の背景と目的

株式会社シップスは1975年に創業し、2025年に50周年を迎える日本の老舗セレクトショップです。「Stylish Standard」をコンセプトに掲げ、国内外ブランドのセレクトとシップスオリジナル商品を展開しています。全国各地に実店舗を構えるとともに、公式オンラインショップを運営し、幅広い顧客層にアプローチしています。

近年、同社はオンラインとオフラインを融合したOMO戦略(Online Merges with Offline)を積極的に推進し、顧客体験の向上に注力してきました。自社ECサイトにおいては、集客強化施策を実施することで流入数を増加させ、着実に成長を続けてきたとのことです。

一方で、集客の拡大に伴い、ECサイト上での購入率改善が次の重点施策として位置づけられていたようです。すでにCDP(Customer Data Platform)やMA(マーケティングオートメーション)、各種分析ツールなど、複数のマーケティングツールを導入していたものの、顧客の行動データに基づく改善施策の実施や、それらの効果検証を行うための体制構築が課題となっていました。

このような背景から、シップス社は課題解決のために「Sprocket Personalize for Web」の導入を決定したとのことです。

「Sprocket Personalize for Web」の特徴

「Sprocket Personalize for Web」は、ECサイト上での顧客の行動をリアルタイムに計測し、その行動を起点として適切なメッセージを表示できるツールです。特定のページの閲覧履歴や複数ページの行き来、ユーザーのスクロール位置など、あらゆる顧客行動に応じて最適なタイミングでメッセージを届けることが可能となっています。

また、A/Bテスト機能を搭載しており、実施した施策の効果を可視化することで、スピーディーな改善サイクルの実現をサポートします。これにより、データに基づいた意思決定と継続的な改善が可能になります。

Sprocketの特徴として特筆すべきは、単なるツール提供にとどまらないアプローチです。同社は12万回以上のA/Bテストを通じて蓄積した人間心理のメカニズムに関する知見をもとに、「なぜその行動に至ったのか」という本質的な理解に基づいた施策設計をサポートしています。

短期的な成果指標の改善だけを目指すのではなく、顧客との長期的な関係性構築を重視しており、専任コンサルタントによる運用支援を通じて、企業と顧客がともに高め合う関係の実現を目指しているとのことです。

シップス担当者のコメント

株式会社シップスのDX部 デジタルマーケティング課 茅野 充宏氏は、Sprocket導入の背景について次のようにコメントしています。

「当社はコロナ禍の収束後、サイトの集客が鈍化していたため、広告・SEO・SNSなどさまざまな手法で集客強化に取り組んでまいりました。その結果、順調に集客数は増加し、売上も増加しましたが、コンバージョン率は低下傾向にあり課題となっていたため、Sprocketの導入を決定いたしました。」

「導入により、お客様の行動データに基づく改善施策の実施体制を構築し、データを活用したPDCAサイクルを効果的に回せるようになることを期待しています。将来的には、店舗とECのデータを統合的に活用し、オンラインとオフラインを融合した顧客体験の向上を実現してまいります。」

このコメントからも、シップス社がデータ活用による顧客体験向上と、オンライン・オフラインを統合したOMO戦略を重視していることがうかがえます。

CX改善プラットフォーム「Sprocket」について

Sprocketは、MA・CDP・BIなどの機能を併せ持つ、複数のプロダクトからなるCX改善プラットフォームです。顧客データから深い理解を導き出し、一人ひとりに合わせたコミュニケーションを実現することで、顧客体験(CX)の全体最適化を支援します。

同プラットフォームは、顧客接点の各フェーズにおいて、リアルタイムデータを活用したパーソナライズを可能にし、顧客の行動変容を促すことができます。また、専任のコンサルタントによる運用支援により、企業固有の課題に対応した施策の立案・実行をサポートしています。

株式会社Sprocketについて

株式会社Sprocketについて

株式会社Sprocketは、「テクノロジーで、人と企業が高め合う関係を作る」をミッションに掲げ、企業のマーケティング活動を総合的に支援しています。顧客接点の全体最適化ニーズに応えるプラットフォームの提供と、PDCAサイクルを確実に回すための伴走支援をセットで提供することで、企業固有の課題に向き合い、成果創出にコミットする姿勢が特徴です。

同社は2014年4月に設立され、東京都品川区西五反田に本社を構えています。CX改善プラットフォーム「Sprocket」の開発・運用と、コンサルティングによる成果創出コミットメントサービスの提供を主な事業内容としています。代表取締役は深田 浩嗣氏が務めています。

期待される効果と今後の展望

今回のSprocket導入により、シップス社は顧客の行動データをより効果的に活用し、ECサイト上での購入率向上が期待できます。具体的には、以下のような効果が見込まれます。

  • 顧客の行動データに基づいた最適なタイミングでのメッセージ配信
  • A/Bテストによる施策効果の可視化と改善サイクルの確立
  • 顧客一人ひとりの行動に合わせたパーソナライズされた体験の提供
  • データ活用によるPDCAサイクルの確立と運用体制の構築

また、シップス社はOMO戦略を推進しており、将来的には店舗とECのデータを統合的に活用することで、オンラインとオフラインを融合した一貫性のある顧客体験の提供を目指しています。Sprocketの導入は、そうした長期的な戦略の一環としても位置付けられています。

老舗セレクトショップとしての豊富な経験と、最新のテクノロジーを融合させることで、シップス社は変化するデジタル環境においても顧客満足度の高いショッピング体験を提供し続けることができるでしょう。顧客の行動データを活用した改善施策の実施により、ECサイトの購入率向上だけでなく、顧客との長期的な関係構築にも寄与することが期待されます。

このような取り組みは、単にECサイトの数値改善にとどまらず、ブランド価値の向上や顧客ロイヤルティの強化にもつながる可能性があります。今後のシップス社におけるSprocket活用の成果と、それによって実現される新たな顧客体験に注目が集まります。

出典元: 株式会社Sprocket プレスリリース

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