BEENOS、越境ECと関税に関する意識調査を実施 74.0%が税制改正を認識、関税率15%までが許容範囲

BEENOS株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:直井聖太)が、海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」を利用する海外顧客185名を対象に「越境ECと関税に関する意識調査」を実施しました。

米国では2025年に「デミニミスルール(少額貨物の免税制度)」が廃止され、2026年には新しい関税ルールが導入されるなど、越境ECを取り巻く環境が大きく変化しています。EUにおいても免税枠の縮小が予定されており、世界的に海外消費者の利用環境は変革期を迎えています。このような背景から、関税ルールの変更が海外消費者にどのような影響を与えるのかを明らかにするため、2020年以降に税制改正が実施された国と地域を対象として意識調査が実施されました。この調査を通じて、日本の事業者が海外顧客の消費行動への理解を深める一助となることが目指されています。

調査結果のサマリー

  • 自国の税制改正について74.0%が認識しており、関税率の許容範囲は「15%まで」が83.5%を占めています
  • 税制改正後はクーポンやキャンペーンなどお得な購入に対する意識が高まっています
  • 2024年時点と比較して「月に1回以上」の利用頻度は変化がない一方、1回あたりの平均購入金額は「1万円以上」の割合が10.7ポイント上昇しています
  • 関税支払い方法では、商品到着時払いの「DDU」よりも、手間が少なく安心できる「DDP」の利用意向が高いです
  • 通関トラブルは約4割が「なし」と回答しています。経験者では「配送遅延」や「想定外の高額支払い」への不満が顕在化しています
  • アニメグッズや限定品など日本独自の商品が「関税を支払ってでも購入したい」という強い動機となっています

自国の関税や税制改正の認識状況

自国の税制改正を認識しているかという質問に対して、「認識している」と回答した割合は74.0%でした。多くの方が税制改正を認識している一方で、越境ECを利用する際に関税のかかる品目かどうかを意識している割合は44.6%となっており、消費行動と結びつけている方は半数に満たない結果となりました。

関税の許容範囲については「15%まで」とする回答が83.5%を占めています。2025年に実施された米国の相互関税が日本、EU、韓国など主要な同盟国で15%と設定されていたため、回答が集中したと考えられます。また、許容範囲が「16%以上」という、関税コストが高くなっても日本の越境ECを利用したいという意志が感じられる回答も16.5%あったことは特筆すべき点です。


クーポンやキャンペーンへの意識の高まり

税制改正によって「クーポンやキャンペーンを意識するように変化した」という割合は合算して51.4%と半数を超えており、お得に購入しようという意識が高まっている様子が見受けられます。

また、安く商品を購入するための情報収集では「1つの商品を複数のECサイトで価格比較する」という回答が79.3%と突出しています。越境ECという購入形態においても、お得な商品の比較・検討を行っていることが伺えます。

越境ECの利用状況の変化については、意識調査が相互関税の合法性をめぐる裁判が行われている時期に実施された背景もあり、「一時的に利用を控え、現在も状況を注視している」という割合が最多で48.7%となりました。

利用頻度は変わらず、購入単価が上昇

越境ECの利用頻度が「月に1回以上」の割合は45.2%でした。回答者の53.1%が米国在住者ですが、2024年11月時点で同じ質問をした際の割合である46.2%とほとんど変化がありません。

1回あたりの購入金額を同様に比較すると、2024年11月時点では60.2%だった「1万円以上」の割合は、70.9%と10.7ポイント上昇しました。前回と今回では調査対象の範囲が異なりますが、購入頻度への影響は少なく、購入単価は上昇傾向にあると言えます。これは、コレクション需要や趣味性の高まりを反映した購入が増加した、2025年の越境ECの消費キーワード「推し活コレクター消費」の傾向ともリンクしています。

DDP方式の利用意向が高い

関税の支払い方法には大きく分けてDDP(Delivered Duty Paid、商品購入時払い)と、DDU(Delivered Duty Unpaid、商品到着時払い)があります。各利用状況について質問したところ、半数を超える53.9%がDDPを利用しており、DDPとDDUを併用している割合は33.5%でした。DDUを主に利用している割合は12.6%で、海外の消費者におけるDDPの利用意向の高さがわかります。

DDPを利用する理由としては「通関の手間がない」が49.4%、「事前に関税額がわかるので安心」が46.1%となっています。DDUを利用する理由は「安くなる場合がある」が19.7%となっていますが、DDUは事前に関税や通関手数料等の支払額を確認することができません。支払額を確認できず、想定よりも高くなる可能性もあるため、到着前に関税額が確定する安心感のあるDDPが支持されています。

通関トラブルの実態

通関トラブルについて質問したところ「困ったことはない」が38.8%と最多でした。トラブル経験者では、「配送遅延」が36.1%、「商品到着時の想定外の高額支払い」が32.8%と、越境ECならではの回答が上位にきています。

また、国や商品金額によって条件が異なりますが、玩具やゲーム、書籍など一部の分野は免税対象となるケースがあります。関税支払いのなかった商品分野について質問したところ、「必ず発生した」が36.5%と最多でしたが、「ホビー・玩具分野」が32.9%、「書籍・印刷物」が21.9%で上位に入りました。これらの商品分野は現時点では税制改正の変化を受けにくいジャンルだと言えます。

日本独自の商品が購入動機に

関税やVAT(消費税)を支払ってでも購入したい商品分野は「アニメグッズ」が46.4%、「書籍」が38.7%、「音楽作品」が32.0%とコンテンツ関連が上位に並びました。

関税やVATを支払ってでも購入したい理由は「自国で購入できないから」が76.1%、「日本限定商品だから」が70.7%、「廃盤品だから」が60.3%と続きます。本来、自国で購入できれば越境ECを利用する必要性はありませんが、動画視聴サイトなどでコンテンツをきっかけにファンとなった海外の消費者は、商品が豊富な日本から越境ECで購入を行っています。

調査概要

  • 実施時期:2026年1月14日~21日
  • 回答者数:185名
  • 対象者:アンケート開始日より1年以内にBuyeeで商品を購入した顧客のうち、表示言語を「英語」に設定している方
  • 対象国:米国、EU、英国、シンガポール、ブラジル、トルコ、タイ、ベトナム(2020年以降に関税やVATの免税措置が廃止、縮小した国)
  • 調査方法:オンラインアンケート
  • 調査主体:BEENOSグループ


出典元:BEENOS株式会社

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