
株式会社ゲート・ワン(東京都港区、代表取締役社長CEO:藏田 一郎)と株式会社データ・ワン(東京都千代田区、代表取締役社長:国立 冬樹)は、ファミリーマート店舗内(一部地域除く)のデジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」とテレビCMを組み合わせたクロスメディア効果の検証を行ったことが発表されました。
この検証では、以前の調査で実証されたインクリメンタルリーチ(新たなリーチの獲得)だけでなく、FamilyMartVisionへの接触がブランドリフトの各項目向上に寄与することが確認されています。特筆すべきは、テレビCMとFamilyMartVision両方に接触することでこの効果がさらに高まり、ブランドが伝えたいメッセージをより効果的に視聴者に届けられることが実証された点です。
この記事の目次
ブランドリフトサーベイとは
今回のブランドリフトサーベイは、データ・ワンが保有する株式会社ファミリーマートの購買データおよび株式会社NTTドコモのデータを活用した購買者データと、ビデオリサーチのテレビ視聴データを統合し、アンケート回答を集計・分析したものです。
同時に実施されたリーチ検証では、FamilyMartVisionとテレビCMそれぞれの接触実態を、アンケート回答ではなく実際の購買者・視聴者データを使って解析しています。
本検証の背景
FamilyMartVisionは日本最大級のリテールサイネージネットワークとして成長し、全国約10,400店舗のファミリーマート(2025年5月末時点)に設置されています。このネットワークは1週間で延べ6,400万人という圧倒的なリーチ力を持ち、ファミリーマートに来店する幅広い年代層や地域のお客様にアプローチが可能なメディアとなっています。
現代の広告市場では、IMC(統合型マーケティング・コミュニケーション)の重要性が高まっており、各メディアの特性を活かした役割の明確化が求められています。今回の検証は、単なるリーチ指標だけでなく、広告接触によるブランド認知や好意などのブランドリフト項目の向上効果に焦点を当て、FamilyMartVisionとテレビCMの連動効果を測定・検証することを目的としたものです。
本検証の概要
2025年5月に実施された検証では、伊藤忠商事のテレビCM放映に合わせて、同一内容の広告素材をFamilyMartVisionでも同時期に放映したとのことです。
【検証の概要】
方法:ファミペイ会員・dポイントクラブ会員とビデオリサーチのテレビ視聴データを統合検証
対象者:キャンペーン期間中に取得できる全ID(20-60代)
対象キャンペーン:伊藤忠商事 企業ブランディング広告(関東&関西エリア)
対象期間:2025年4月3日~5月31日
留意点:
テレビCM、FamilyMartVisionそれぞれの放映ボリュームや放映パターンによって、トータルリーチならびにFamilyMartVisionのインクリメンタルリーチは変動します。
本検証の結果
ブランドリフトサーベイ
各媒体接触者と非接触者の比較分析では、「テレビCM×FamilyMartVision」の両方に接触した層が、あらゆるブランドリフト項目において総じて高い結果を示しました。特に就職意向を表す「働いてみたい」という項目では、他の接触者層との差が顕著に表れています。
また注目すべき点として、「FamilyMartVisionのみ接触者」は「テレビCMのみ接触者」と同等以上の効果を発揮していることが確認されています。これにより、テレビCMとFamilyMartVisionの連動は、広告主のメッセージ浸透を大きく向上させる効果的な組み合わせであることが明らかになっています。

リーチ検証
リーチ検証の結果、テレビCM単独での接触(テレビCMのみ)が42.5%、テレビCMとFamilyMartVisionの両方に接触した層が18.7%、そしてFamilyMartVisionのみの接触が12.9%となり、インクリメンタルリーチの獲得が明確に確認されました。
この結果は、リーチ力の強いテレビCMと同時放映した場合でも、FamilyMartVisionが独自のインクリメンタルリーチを確保できることを示しています。さらに年代別のリーチ分析では、若年層でこの傾向が特に顕著であり、テレビ広告が届きにくいとされる若年層へのアプローチ手段としてFamilyMartVisionの有効性が実証されています。

検証結果から
今回の検証により、リーチ拡大という側面だけでなく、ブランドリフト効果の向上においても、テレビCMとFamilyMartVisionが相互補完的に機能し、広告主のマーケティング活動をより効果的に支援できることが実証されました。今後も各メディアの購買行動への影響やブランドリフト効果、さらにはデジタル広告など計測可能なメディアとの連携効果についても継続的な検証が進められる予定とのことです。
FamilyMartVisionとは

全国47都道府県に展開するファミリーマートには、毎日1,500万人以上のお客様が来店します。株式会社ゲート・ワンは、この貴重な顧客接点を持つファミリーマート店舗をメディアとして位置づけ、全国の店舗内に設置された大画面デジタルサイネージ「FamilyMartVision」を通じて、エンターテインメント情報やアート、ニュース、地域情報など、多様で魅力的な映像コンテンツを来店客に向けて配信しています。
さらに、エリア別や時間帯別のターゲティング配信機能、サイネージの視認率や店頭購買など広告効果の可視化、そしてデータ・ワンの購買データを活用したデジタル広告サービスとの連携により、より高度な広告サービスを構築し、広告主企業に新たな付加価値を提供していくことを目指していると発表されています。
株式会社ゲート・ワン 概要

会社名:株式会社ゲート・ワン
代表者:代表取締役社長CEO 藏田 一郎
所在地:東京都港区芝浦三丁目1番21号
資本金:990百万円(資本準備金495百万円を含む)
設立:2021年9月24日
事業内容:デジタルサイネージへのコンテンツ配信を行うメディア事業
株式会社 データ・ワン 概要

データ・ワンは「毎日のお買い物から1 to 1でフィットする広告」の提供をミッションとし、株式会社ファミリーマートの購買データおよび株式会社NTTドコモが保有する顧客情報などを活用して、メーカー企業のデジタルマーケティング活動の高効率化を支援しています。同時に、小売・EC事業者にとっても新たな収益源の獲得およびDX推進を支援するため、データアライアンスの構築を目指しています。2020年10月の設立以降、すでに大手メーカーなど250社を超える企業のマーケティング活動をサポートしているとのことです。
会社名:株式会社データ・ワン
代表者:代表取締役社長 国立 冬樹
所在地:東京都千代田区霞が関3丁目2番5号 霞が関ビルディング 5階
資本金:990百万円(資本準備金495百万円を含む)
設立:2020年10月27日
事業内容:小売事業者が保有するデータを活用したデジタル広告配信事業ならびに広告代理店事業
出典元:株式会社データ・ワン プレスリリース