
インターネット回線に接続されたTVであるコネクテッドTVなどの動画視聴が一般化し、動画広告の効果に対する期待がさらに高まりをみせています。
Amazonが展開する「Amazon Ads」でも、2025年1月に業界初のAI技術を活用した最適化機能ブランド+をAmazon DSPで提供開始しました。この機能により、すべての広告主様がブランドの認知獲得を目的としたキャンペーンをより簡単に動画広告で実施できるようになりました。
本記事では、動画広告市場の概況、事業会社が動画広告を活用する際の課題と、その解決策としてAI活用に注目が集まっていることを解説します。また、このような潮流の中、Amazon Adsがブランドの認知から購入、ロイヤルティ化に至るまでのフルファネル戦略をいかにサポートするか、そしてその中でも提供する動画広告ソリューションが広告主様や企業の課題解決にどのように寄与するのかについてご紹介いたします。
Amazon Ads
Amazon Adsは、あらゆる規模の企業が大規模にマーケティング目標を達成できるよう、フルファネルの広告ソリューションを提供しています。これにより、広告主様はファーストパーティのインサイトを活用し、Prime VideoやTwitch、サードパーティのパブリッシャーなどのプレミアムコンテンツを通じて、関連性の高いオーディエンスにリーチできます。さらに、認知、検討、購買といったファネルの各段階においてキャンペーン戦術を結びつけ、効果を測定することが可能です。詳細については、advertising.amazon.com をご覧ください。
この記事の目次
生活者の動画視聴習慣はますます拡大
生活者の動画視聴時間は近年大幅に拡大しています。若年層を中心にテレビ放送の視聴時間が約10年間で30~40%減少する一方、動画配信サービスの利用率は、17.4%(2019年度)から52.1%(2022年度)と、コロナ禍の時期より急増しています※1。動画視聴デバイスの利用も広まり、10代や20代では1日6時間以上スマートフォンで動画を視聴する人が多く※2、朝から夜までの長時間にわたって動画を楽しむ若年層が一般的になっています※3。
※1 公正取引委員会 「コネクテッドTV及び動画配信サービス等に関する実態調査」 2024年3月
※2 モバイル社会研究所「2024年スマホ利用者動向調査」 2024年2月
※3 ひと研究所「メディアポジショニング調査」 2023年9月
注目される動画広告と課題点
制作時間やコスト、何から始めればいいのかわからない導入ハードルの高さや、「ブランド認知」獲得のための最適化の難しさ
動画視聴習慣の変化やオンラインの動画配信サービスの視聴拡大により、それに合わせたデジタル広告の検討は必須になってきており、動画広告の効果への関心も高まっています。2024年の動画広告市場規模は、昨年対比115.9%となる7,249億円と順調に成長しています。コネクテッドTVの普及とその広告活用も進んでおり、コネクテッドTV向け動画広告需要は昨年対比137.8%となる1,020億円と、昨年に引き続き動画広告市場全体の成長をけん引する、高い成長を遂げました。2028年には、動画広告市場全体のうち、コネクテッドTV向けが約20%(19.8%)を占める見込みです※4。
ワンズマインド社とFunusual社による共同調査※5によると、勤務先での動画活用状況は64.5%が「動画を活用していない」と回答、「動画を活用している」と回答した人は16.5%に留まりました。動画をマーケティングに活用している人の主な目的は「ブランド認知向上(動画広告含む)」が最も多い結果となりました。
動画広告への関心が高まる一方で、多くの企業は導入・運用する上での難しさにも直面しています。動画コンテンツの制作過程の課題として、「制作に時間がかかる」「社内に専門知識がない」「クオリティ管理が難しい」「制作費用が高い」などの理由を挙げていました。また、「配信後の効果測定が難しい(視聴データやKPI分析の方法がわからない)」と回答した人も20%以上存在しました。
さらに、視聴スタイルの多様化に応じて広告接触のタイミングも分散するため、「どこで・誰に・どうリーチするか」が広告主様にとって一層の課題となっています。特に「ブランド認知」は、従来のディスプレイ広告やテレビ広告では効果の可視化が難しく、広告投資の最適化が困難とされています。
※4 サイバーエージェント「2024年国内動画広告の市場調査」 2025年2月
※5 ワンズマインド・Funusual「動画マーケティングの活用実態と費用対効果に関する調査」 2025年3月
AIの進化で導入ハードルが下がる動画広告
近年の生成AIを含めたAI技術の登場により、動画広告の活用促進が期待されています。広告業界の中でAIは、限られた時間とコストの中でも効率的にクリエイティブを制作し、よりインパクトのあるキャンペーンを短期間で構築することを可能にするテクノロジーとして注目されています。
AIによるインサイトの解析を元にしたオーディエンス分析や、現在の広告のパフォーマンスにもとづくマーケティングキャンペーンの自動構築など、オーディエンスへのリーチとキャンペーンの最適化におけるAI活用は今後当たり前の時代になるでしょう。AIの普及によって、動画広告は多くの企業にとって手軽に始めやすく、運用もしやすい選択肢になりつつあります。
Amazonは広告プロセスのあらゆる側面をシンプルにし、より効果的な結果を提供するためにAI技術を積極的に革新しています。高度なAIをAmazon Ads全体に導入しており、広告主様がインサイトを開発し適切なオーディエンスにリーチするための支援から、説得力と応用力のあるクリエイティブの構築、キャンペーンパフォーマンスの自動最適化まで、幅広く活用されています。今年1月に発表したブランド+は最近の一例で、AIによる高度なインサイト分析によってブランドの認知獲得を目的としたキャンペーンに役立つ機能です。AI技術によって動画広告を以前よりも効果的に展開することが可能になりました。
Amazon Adsでブランド認知から購入、ロイヤルティ化まで
動画広告ソリューションで、フルファネルマーケティングをサポート

広告主様にとって重要なのは、カスタマージャーニーのどの段階でも適切なタイミングと方法でオーディエンスとつながれることです。Amazon Adsは、認知、検討、コンバージョンという一連の購入サイクルを一貫したマーケティング戦略(フルファネルマーケティング)として結びつける大規模なフルファネルの広告ソリューションを提供しています。なかでも動画広告はブランドの認知を獲得していく上位ファネルにリーチする施策として、Amazon Adsで展開する広告ソリューションのポートフォリオを拡大しています。Amazon Adsは、広告の視聴や閲覧を通して商品との出会いをシームレスで魅力的なものにすることで、お客様のエンゲージメントを高め、認知、検討からコンバージョンへと転換する支援をします。
さらにAmazon Adsが提供する広告効果を測定するツールは、各ファネルにおいて直接的な計測と最適化を可能にし、それぞれのファネルで広告がビジネス成果にもたらす影響やインサイトを提示します。広告の効果を正確に把握するために、広告主様はすべてのメディア施策において包括的な計測を必要としています。しかし、従来の計測手法ではパフォーマンスの断片的な視点しか得られないことが多くありました。例えば、ラストタッチアトリビューション※6を通じた現在の成功測定方法では、最後の広告接点のみが評価される状況です。Amazonのフルファネルの広告効果測定は、エンドツーエンドの視点で、広告がカスタマージャーニーの各段階でどのようにビジネス成果を生み出すか理解するのに役立ちます。
Amazon Adsは、大企業から中小企業まで、またAmazonのストアでの出品の有無に関わらず、あらゆる規模の広告主の皆様にご利用いただけるよう設計されています。
※6 キャンペーンでユーザーが最後に接触した広告を評価するモデル
さまざまな動画広告ソリューションを提供

Amazon Adsでは、Prime Videoやスポーツのライブ中継などのチャネルを含むストリーミングTVのほか、TwitchなどのAmazon関連サイトや大手サードパーティパブリッシャーを含むオンライン動画への広告配信など、さまざまな動画広告ソリューションを提供しています。Amazonのストア上で展開するスポンサープロダクト広告、スポンサーブランド広告といった既存の広告ソリューションを組み合わせることで、ブランドの認知から購入まで、フルファネルに包括的にリーチすることが可能です。最近では2024年末にスポンサーTV広告の提供を日本でも開始し、2025年1月には業界初のAI技術を活用した最適化機能ブランド+の提供をAmazon DSPで開始することを発表しました。これらの広告ソリューションは近年の動画視聴習慣に即した形でAIを活用し最適なオーディエンスへ配信されます。
さいごに
Amazon Adsの最大の強みは、フルファネルマーケティングを最適化し、ブランド認知施策の効果を測定、成果につなげることができる点にあります。一般的なテレビ広告やディスプレイ広告では、ブランド認知キャンペーンの効果を正確に把握することが難しい一方で、Amazon Adsであれば上位ファネルのブランド認知がどのように中・下位ファネルでのエンゲージメントや購買行動に影響を与えているかを可視化することができます。
Amazonのビッグセールであるプライムデーでは、Amazonストア内の広告枠の競争が激化し、広告配信にかかるコストが上昇する傾向があります。広告主様はAmazon Adsが提供する動画広告を活用し、あらかじめブランドの認知度を最大化させておくことがプライムデーを成功させる1つの鍵となりえます。
オンラインでの動画視聴やストリーミングサービスの利用が増えている昨今、Amazon Adsは動画広告ソリューションとAIを駆使したアドテックソリューションで、時代にかなった広告体験を提供します。
詳細については、advertising.amazon.com をご覧ください。
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