
株式会社Contentserv(本社:東京都港区、代表取締役社長:渡辺 信明)は、2025年1月8〜9日の期間中、オンラインショップおよび実店舗で毎月1回以上買い物を行っている20歳から60歳までの一般消費者111名を対象に、オンラインショッピングにおける商品情報の視覚的重要性に関する調査を実施しました。この調査の結果を基に、「売れるECサイトの共通点 〜視覚情報の影響力をデータで解明〜」というレポートを発表しました。
この記事の目次
■ 調査の背景と目的
急成長を続けるオンラインショッピング市場において、消費者の購入行動におけるビジュアルコンテンツの重要性が高まっています。この調査では、以下の3点に特に注目しました。
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オンラインで商品選びをする際に求める情報の種類
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購買意欲に影響を与える要因
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視覚情報が信頼性や購入意欲に及ぼす影響
特に50代〜60代の消費者が47.7%を占め、EC市場の主要な購入層である一方で、20代以下のEC利用率は5.4%に留まっています。このことから、若年層の購買行動に対するさらなる調査が必要であることが明らかになりました。
また、2025年1月に実施した「商品情報の充実が購買行動に与える影響調査」では、82.0%の消費者が「商品情報の相違が購買判断に影響を与える」と回答し、「どちらの情報が正しいかわからない」(57.1%)という回答が購入の障害となることが判明しました。この調査結果を基に、EC事業者が視覚情報を充実させ、消費者の期待に応えるための戦略的アプローチが提案されます。
■ 調査のハイライト
01|「商品の写真や動画がないために購入を断念した」とする消費者は63.1%にのぼります。
02|オンラインショッピングで最も重宝される機能は、第1位が「拡大・縮小可能なズーム機能」(36.3%)、第2位が「商品の動画再生」(20.5%)です。
03|購入の決め手となったのは、詳細で正確な「説明文や商品情報」で61.3%を占めました。
消費者が感じるストレスには、「サイズ感が不明」(58.6%)や、「拡大写真が見られない」(35.1%)というものがあります。
04|レコメンド機能については、41.5%が「購買意欲に影響する」と答えています。
【調査結果概要(一部公開)】
■ 63.1%が購入を断念した実態とは?
オンラインショップの利用において、商品の写真や動画などのビジュアルコンテンツが購買意欲に大きく影響することが明らかになりました。
「Q2. オンラインショップで商品の写真や動画がないことが原因で購入を断念したことがありますか?」という質問に対し、「かなりある」(11.7%)と「ややある」(51.4%)を合わせると、63.1%が商品ビジュアルの不足により購入をあきらめた経験があると回答しました。
さらに、「かなりある」または「ややある」と答えた消費者に「Q3. 具体的にどの商品に対して購入を断念したか教えてください?」と尋ねたところ、「衣類・ファッション小物」が57.1%で最多となり、次いで「家具・インテリア」が34.3%という出結果が得られました。
この調査結果は、オンラインショップにおける視覚コンテンツの重要性を再確認するものであり、特に衣類や家具など、視覚情報が購入判断の重要な要素となる商品には高品質な画像や動画、360度ビューが求められます。

▪️消費者が求めるのは「詳しい説明」と「鮮明な画像」
オンラインショッピングで消費者が最も重要視するのは「詳しく正確な商品情報」であるということが明らかになっています。
「Q10. オンラインショッピングで商品を購入する際に重視することを教えてください。」という質問に対して、以下の結果が得られました。
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「説明文や商品情報が詳しく正確であること」が61.3%を占めています。
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「商品写真が鮮明で細部まで確認できること」が45.0%。
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「商品の様々な角度や使用シーンが見られること」が44.1%という結果でした。
この結果から、消費者が購入時に詳細な商品情報と高品質な画像を求めていることがわかります。特にサイズや素材、使用方法を詳述し、写真や動画と組み合わせて正確な情報を提供することが購買意欲を高めるキー要素となっています。

▪️オンラインと実店舗のギャップ解消が求められる
オンラインショッピングでは、43.2%の消費者が「商品の質感が実店舗とは異なる」と感じ、35.1%が「大きさが想像と違った」と回答しています。さらに、「商品の色が実物と異なる」(33.3%)という意見もあり、視覚情報の違いが購入後のギャップにつながっていることがわかりました。
これらの課題を克服するためには、高品質な画像や動画の提供、詳細なサイズ情報、使用シーンの紹介など、実店舗とオンラインの情報を一致させることが求められます。購入後のギャップを軽減することで、返品やクレームを防ぐことが可能になります。

▪️レコメンド機能の影響 ― 購買意欲と信頼感を向上
レコメンド機能は消費者の購買行動に大きな影響を与え、41.5%が「購買意欲に影響する」と回答しています。さらに、45.1%は「自分の好みに合ったレコメンドがあると、その店舗への信頼感が増す」と述べており、適切なレコメンドが購買促進だけでなく、ブランドへの信頼度向上にも寄与することが実証されています。
パーソナライズされたレコメンドを活用することで、消費者の興味を引き出し、購買意欲を向上させるだけでなく、リピーターの獲得やブランドロイヤルティを高めることが期待されます。

まとめ: ECサイトにおけるビジュアルコンテンツの重要性
調査結果を踏まえ、企業がオンラインショッピングで提供すべき情報と体験について、以下の内容をおすすめします。
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視覚情報を強化する(高品質な画像や動画、360度ビューを活用する)。
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正確で詳細な商品情報を提供する(サイズ、素材、使用イメージを明確にする)。
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消費者の不安を解消するための機能を取り入れる(ズーム機能、FAQ、レビューなど)。
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レコメンド機能を適切に活用し、購買意欲の向上と信頼性を構築すること。
企業は、正確な商品情報と最適な購買体験を提供することによって、消費者の購買体験や商品体験を向上させ、売上の増加を実現することが求められます。
出典元:株式会社Contentserv