
物流DXプラットフォーム『LIFTI』を提供する株式会社Univearth(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役:谷口 臨太朗)が荷主企業の物流業務従事者200名を対象に実施した「物流における積載率に関する実態調査」の結果が公開されました。この調査は、物流コストの最適化と環境負荷低減の両面から重要性が高まっている「積載率」について、荷主企業の現状把握状況と課題認識を明らかにすることを目的としています。
調査結果によると、積載率の状況を把握している企業のうち、実に94.5%が積載率の状況を「課題」だと認識していることが判明しました。一方で、全体の36.5%の企業は自社の積載率を把握できていない実態も明らかになりました。これは物流効率化における重要な課題となっています。
この記事の目次
調査サマリー
- 荷主企業の36.5%が、チャーター便や幹線輸送の「積載率を把握していない」(「あまり把握していない」21.0%、「全く把握していない」15.5%)と回答しています。これにより、コスト管理やCO2排出量削減の基盤となる重要なデータが欠落している実態が浮き彫りになりました。
- 積載率を把握している企業(63.5%)の中でも、「定量的(正確)に把握」しているのは28.5%に留まっており、多くの企業が感覚的な管理に依存している可能性が示されています。
- 積載率を把握している企業に絞って課題認識を調査したところ、94.5%が「課題だと感じている」(「大きな課題」46.5%、「ある程度課題」48.0%)と回答しています。
- 課題を「見て見ぬふり」はできない状況であり、積載率の可視化がほぼすべての企業で問題解決の必要性に直結することが明らかになりました。
調査概要
- 調査主体: 株式会社Univearth
- 調査期間: 2025年7月1日〜7月20日
- 調査方法: インターネット調査
- 調査対象: 荷主企業の物流業務従事者
- 有効回答数: 200
調査結果詳細
3社に1社以上が積載率を未把握。データに基づいた改善が困難な実態。
「貴社では、チャーター便や幹線輸送における『積載率』を把握していますか?」という設問に対し、「あまり把握していない」「全く把握していない」を合わせた36.5%の企業が、積載率を把握できていないことが明らかになりました。積載率の低下は、燃料費や高速代など変動費の無駄遣いに直結するにもかかわらず、その現状すら可視化できていない企業が多数存在することが問題視されています。
また、把握している層の中でも「おおよそ把握している」が35.0%と最も多く、「定量的に把握している」は28.5%に留まっていることがわかりました。正確なデータに基づいたコスト削減やCO2排出量削減の取り組みが、多くの企業で実践できていない可能性があることが示唆されています。
Q. 貴社では、チャーター便や幹線輸送における「積載率」を把握していますか?(n=200、単一回答)

積載率を把握すれば、95%が課題を認識。可視化が問題解決のトリガーに。
次に、積載率を「定量的」または「おおよそ」把握していると回答した127名に対し、課題認識を調査したところ、「大きな課題だと感じている」(46.5%)と「ある程度課題だと感じている」(48.0%)を合わせ、94.5%もの企業が積載率に問題を感じていることが判明しました。「特に課題とは感じていない」と回答したのは、わずか5.5%でした。
この結果は、積載率という数値を一度可視化すれば、それが経営や環境に対する課題として明確に認識されることを強く示唆しています。つまり、数値の可視化が問題解決の第一歩となることがわかります。
Q. 積載率について、どの程度課題と感じていますか?(n=127、単一回答)

総括・考察
今回の調査は、物流業界における「積載率」という根深い課題を二つの側面から浮き彫りにしました。一つは、「見えているのに解決できない」課題です。自社の積載率の低さを認識しながらも、95%の企業が有効な対策を打てずにいるという現実があります。これは、日々の物量の変動に対して最適な車両をタイムリーに手配することの難しさや、自社だけの努力では解決できないサプライチェーン全体の構造的な問題を示しています。
もう一つは、「そもそも課題が見えていない」ブラックボックスの問題です。36.5%もの企業が、自社のトラックがどれだけの "空気" を運んでいるのか把握できていません。これでは、的確なコスト削減やCO2排出量削減の計画を立てることすら不可能な状況です。
この「不都合な真実」から目を背け続けることは、企業の収益性を悪化させるだけでなく、環境に対する社会的責任を放棄していると見なされかねない問題をはらんでいます。
株式会社Univearthが提供する物流DXプラットフォーム『LIFTI』は、この二つの課題に対する具体的な解決策を提示しています。まず、『LIFTI』は輸送データを可視化し、ブラックボックスを解消します。これまで曖昧だった積載率や実車率をデータとして正確に把握することで、課題解決の第一歩を踏み出すことができるようになります。
さらに、『LIFTI』の配車最適化機能や全国の運送会社パートナーとの連携により、「見えている課題」を解決に導くことが可能です。荷物の量や特性に応じて最適な車両をマッチングさせることで、無駄なスペースをなくし、積載率を最大化。これにより、燃料費をはじめとする輸送コストの削減と、CO2排出量の抑制を同時に実現することができるとのことです。
株式会社Univearthは、テクノロジーの力で物流の非効率を解消し、企業の利益創出とサステナビリティ経営の両立を強力に支援していくと発表しています。
出典元:株式会社Univearth プレスリリース