

執筆者:谷藤 香奈
ランクエスト Instagram運用代行部 マネージャー
ランクエストでWebライターやアカウントプランナーとして経験を積ん だ後、SNSマーケティング分野へと活動領域を広げました。
東証プライムに上場する企業から中小企業に至る幅広いクライアントのInstagram運用をサポートし、ブランディング戦略、キャンペーン施策、コンテンツ企画などにおいて実績を挙げています。
現在、SNS運用代行部の責任者として、戦略立案から分析までを一貫して指揮しており、Instagramを通じたブランド価値の向上及びビジネスの成果を最大化する支援を行っています。
この記事の目次
はじめに
Instagramの運用においては、多様な投稿形式の使い分けや、見栄えや演出への注力が多くの担当者にとって重要なテーマです。
しかし、実際の運用現場では、撮影や編集に伴う手間や専門的なスキルの不足、さらに新しいアイデアの持続的な創出が難しいという課題が生じています。
2025年1月28日、ランクエストはInstagram運用に関する独自調査を行い、150名を対象に行いました。本調査では、Instagram運用におけるクリエイティブ制作の現状と課題を分析しました。
以下の4つの項目を中心に、運用現場の状況が浮き彫りになっています。
・調査①:Instagramで主に活用している投稿形式
・調査②:投稿の作成時に気を付けているビジュアル面のポイント
・調査③:クリエイティブ制作における主な課題
・調査④:今後注力したいInstagramのクリエイティブ投稿形式
(注1)本調査は、2025年1月9日に東京都新宿区で行われたもので、PCブラウザからのGoogle検索結果を測定しています。検索キーワードは「SEO対策」です。
調査結果①:Instagramで主に活用している投稿形式は何か?
※複数選択可(注2)
最も多くの回答が得られたのは「写真(フィード投稿)」で、全体の76%を占めています。写真を中心とするInstagramではありますが、29.3%が「動画(フィード投稿)」を活用していることも明らかになりました。
また、「ストーリーズ」(20.7%)や「リール(短尺動画)」(18.7%)を活用するニーズが広がっています。
「インスタライブ」(4%)は少数派ですが、リアルタイムでコミュニケーションするユーザーが一定数いることも確認されました。
全体的に、Instagramの強みである“写真”を中心に多様な投稿形式を積極的に使用する傾向が見受けられます。
調査結果➁:投稿を作成する際、ビジュアル面で特に気を付けている点は何か?
※複数選択可(注3)

最も関心が寄せられたのは「構図や撮影角度、ライティング」という要素で、56.7%の支持を得ています。ビジュアル要素は第一印象に影響するため、写真の質にこだわる人が多いようです。
次いで「色味やフィルターの統一感」(40.7%)も重要視され、アカウント全体のイメージの一貫性を重視する傾向が見られます。
さらに「テキストやスタンプの視認性向上」(27.3%)が3位でした。サウンドやブランドロゴの活用もありましたが、比較的少数派となっています。
総じて、ビジュアルにこだわる傾向が強く、品質を重視した結果となっています。
調査結果➂:クリエイティブを制作する上での主な課題は何か?
※複数選択可(注4)

最も多いのは「撮影・編集にかかる時間と手間」で、44.7%がこの課題を挙げています。質を優先すればするほど、準備や編集が煩雑になります。
次いで「専門的なデザインや動画編集スキルの不足」および「目を引くアイデアや演出のネタ切れ」が42%で支持され、継続的なコンテンツ制作の難しさが表面化しています。
「社内や個人のリソース不足」は15.3%、一貫したブランドイメージの維持が難しいという課題は4%と、特定の状況下では重要な懸念要素となっています。
調査結果④:今後、日本で特に強化したいInstagramのクリエイティブ性の投稿形式は何か?
※複数選択可(注5)

最も多くの回答を得たのは「写真(フィード投稿)の質向上」で、全体の46%がこの項目を挙げています。続いて「動画(フィード投稿)」の制作強化(36%)や「リールなど短尺動画の活用」(31.3%)も上位に挙がり、動画へのシフトを模索する姿勢が伺えます。
「ストーリーズによる情報発信」は17.3%、「長尺動画」(6%)に関しても注目されています。
この調査は、写真のクオリティ向上と動画コンテンツの拡大を模索する中で行われました。
まとめ:写真から動画への投稿スタイルの拡大と今後の展望
調査結果から、Instagramでは従来の写真スタイルが中心でありながら、動画やリールなどの新しい形式への注力が進んでいることが確認されました。
特に、ビジュアルの質に対するこだわりや、ブランディング面での統一が重要視されています。一方で、制作にかかる手間やスキル不足、新しいアイデアの創出が主な課題として浮かび上がってきました。
今後は写真と動画のクオリティを高め、多様な機能を組み合わせることで、Instagramのクリエイティブ性をさらに強化していくでしょう。
最終的には、自身のリソースやブランド特性に基づき、どの投稿形式を選び、どうクリエイティブを磨いていくかが重要な課題となりそうです。
出典元:株式会社eclore プレスリリース