GMOインターネットグループに所属するGMOリサーチ&AI株式会社(代表取締役社長:細川 慎一、以下GMOリサーチ&AI)は、2025年10月から施行される「ふるさと納税ポイント付与廃止」に関連する調査結果を発表しました。

本調査では、最新のAI技術である「ChatGPT-4o」を活用し、AIに質問を投げかけました。AIの予測結果と、実際に実施したアンケート調査の結果を比較することで、AIの潜在能力と実際のデータの相違点を浮き彫りにするとともに、なぜこのような結果が出たのかをAIに尋ねて予測に関する詳細な分析を行いました。

【調査サマリー】

人気の返礼品:AIは肉、米、果物などが上位に挙げると予測したものの、実際には利用者の嗜好が的確に反映されていました。

認知度:AIの予測によれば、対象者の40%が「ふるさと納税ポイント付与廃止」を認知しているとのこと。ただし、実際のデータでは認知度は67.3%に達し、顕著な乖離が見られました。

  • 継続意向:AIの予測では、ふるさと納税ポイント付与の廃止後も寄付を続けるつもりであるとしたのが50%で、実際の調査結果とほぼ合致していました。

■調査概要

  • 調査テーマ:ふるさと納税に関する自主調査

  • 調査地域:日本国内

  • 回答者数:6,000名(本調査 1,738名)

  • 調査対象:ふるさと納税を行ったことがある15~59歳の男女

  • 調査期間:2024年11月13日~2024年11月15日

  • 調査方法:オンライン調査

【調査結果】

■人気の返礼品ランキング

  • 調査での質問内容:過去に選んだことがある食品の返礼品を選んでください。

  • AIへの質問内容:返礼品で人気のカテゴリー上位5位を予測してください。人気度は、ふるさと納税の経験者が過去に選んだことのある返礼品の割合で示してください。

カテゴリーごとの人気度には若干の違いが見られるものの、順位に関してはAIの予測が的中していました。AIがどのようにその予測を行ったのかを尋ねたところ、AIは以下のように回答しました。

AIの回答:総務省やふるさと納税サイトの人気返礼品ランキングやトレンドを基に、利用者のニーズを予測しました。このため、情報が豊富なインターネット上での分析に自信を持っていたようです。

■「ふるさと納税ポイント付与廃止」の認知度

  • 調査での質問内容:2025年10月以降に、ふるさと納税に関連するポイント付与が廃止されることを知っていますか。

  • AIへの質問内容:2025年10月以降のポイント付与廃止に関する制度変更の認知度を予測してください。

実際の調査結果とAIの予測には大きな開きがありました。その理由についても尋ねたところ、AIは次のように回答しました。

AIの回答:ポイント付与廃止に関するニュースが全国的に報道されていたことを過小評価していたと考えられます。ニュースメディアやふるさと納税プラットフォームが積極的に情報を発信し、利用者の間で広まることがあったのではないでしょうか。

この結果からも、情報の拡散経路やその量が認知度の予測精度に影響を与えることが示されており、特にオフラインでの情報拡散には予測の難しさが伴うと思われます。

■「ふるさと納税ポイント付与廃止」後の継続意向

  • 調査での質問内容:2025年10月以降も、ふるさと納税を続けるつもりですか。

  • AIへの質問内容:2025年10月以降、ポイント付与が廃止された後の傾向について予測してください。

継続的な寄付意向に関する質問について、AIの予測と実際の調査結果の差は5ポイント未満で、高い予測精度が確認されました。認知度では予測が外れたものの、継続意向についてはなぜ高い精度を持っていたのでしょうか。

AIの回答:ふるさと納税利用者の基本的な動機は、返礼品や税控除に関する制度の本質的なメリットに基づいていると考えます。したがって、ポイント還元が廃止されても、制度そのものをやめる人は少ないと判断しました。

この観点から、AIがより正確な予測を行う結果につながったと考えられます。

【総論】

本調査を通じて、AIが利用者の好みを予測する精度の高さが確認される一方で、心理的要因や情報の伝達方法に関する予測の課題も浮き彫りになりました。また、ふるさと納税のポイント付与廃止が寄付者の行動に影響を及ぼすとされているものの、制度自体の魅力により継続意向が高いことも確認されました。

今後もGMOリサーチ&AIはAIと調査データの活用を進め、より高精度の分析と意思決定支援を追求していく所存です。

【GMOリサーチ&AIについて】

GMOリサーチ&AIは「想いを、世界に」という理念のもと、企業と消費者の関係を再構築し、新たなマーケティングソリューションプラットフォームを提供しています。

130以上(2024年7月時点)の国と地域でインターネットリサーチが可能なパネルネットワークとAI技術を活用し、日本国内外の企業から調査依頼を受けております。

(注)提携パネルを含む

出典元:GMOリサーチ&AI

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