株式会社NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社である株式会社DearOne(本社:東京都港区、代表取締役:河野 恭久、以下:DearOne)は、一般消費者に対して、企業やブランドアプリのインストール、アンインストールについて調査を行いました。

■調査背景
2024年2月に実施した調査から(参考URL:https://moduleapps.com/mobile-marketing/report202402/)飲食店・小売店、ブランドなどの企業アプリが使われなくなりアンインストールされることが明らかにされていましたが、なぜわざわざアプリを消すのかという点までは調査が至っていませんでした。
そこで、アプリ運用企業にとってのメリットを考え、エンタープライズ企業を中心に200以上のアプリ開発実績を持つ株式会社DearOneが改めて調査を実施しました。
■公式アプリのインストール数は10個以下が大半

まずインストール数で見てみると、多くの方は10個以下のインストールとなっています。
多くのブランドや店舗がすでにアプリを開発しているにもかかわらず、消費者のインストール数はそれほど多くないことが明らかになりました。
■アンインストール理由は使わなくなっただけでなく、アプリが増えてきたことが原因

改めてアプリのアンインストール理由を伺ったところ、やはり原因の多くは長い間利用していない、ブランドへの興味がなくなったことが大半を占めました。
一方で、アプリが増えすぎているからという理由を挙げる人も多く見られました。
使わなくなったアプリをそのままにしておくと、使いたいアプリが見つからない、ホーム画面が見づらくなる、ストレージがいっぱいになるといった不便が生じるため、アンインストールされることがわかりました。
■消費者はアプリが増えすぎないようインストールの見送りやアンインストールで調整している


「アプリを増やすタイミングで、見送りやアンインストールの経験があるかどうか」を調査したところ、70%を超える人が経験があると答えました。
アプリのインストール数が10個以下のユーザーにおいては特にこの傾向が顕著です。
この結果から、多くの人にとってアプリをインストールするタイミングが、「そのアプリが本当に必要かどうか」「不要なアプリは何か」を振り返るきっかけにもなっていることがわかりました。
使い続けてもらうためには、常に消費者にとってアプリを利用し続けるための動機を提供することが重要と言えます。
■アプリがアンインストールされないためにはオンライン、オフライン両面での施策が必要になる

最後に、消費者に対して現在使い続けているアプリについて質問を行いました。
結果として、よく店舗に行く、近くに店舗があるといったオフラインでの接点があることが、アプリを使い続ける最も多い理由であることが明らかになりました。
また、クーポン、ポイント、決済機能などの利便性、さらに店舗に行きたくなる施策が重要であるということが読み取れます。
■総括
今回の調査により、スマホというスペースが無限に見える世界でも、消費者はストレスを感じるアプリの数に限りがあることがわかりました。
何かのアプリをインストールするときには、別のアプリがアンインストールされる構造であることもわかり、公式アプリ間での競争が激しいことも示唆されています。
かつての紙のポイントカードでは、限られた財布のスペースにいかに常に持ち歩いてもらうかが課題でしたが、現在ではそのフィールドが財布からスマホに移っただけかもしれません。
しかし、紙のポイントカードの時代よりも情報量が増えたため、消費者の意思決定プロセスは複雑になっています。そのため、使い続けてもらうための施策や、オンラインとオフラインを統合したコミュニケーションなども重要になっていると言えるでしょう。
DearOneはこうした調査結果を踏まえて、飲食店・小売店などを運営する企業のアプリグロース、会員育成をさらに強力に支援します。
■調査概要
調査対象者 小売店、スーパー、アパレルショップ、ドラッグストアなど店舗を持つ企業やブランドの、企業独自の公式アプリをインストールしていると答えた20 歳以上の消費者342人
調査時期 2024年1月17日
調査方法 インターネット調査
※データは小数点第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります
調査企画・実施 株式会社DearOne