
インターネットの普及により消費者が海外からの商品にアクセスしやすくなったことや、コロナ禍の影響でオンラインショッピングの利用が増えたことにより、越境EC市場の需要が高まっています。
この記事では越境ECの中でも特にASEAN地域にフォーカスして、注目される理由や活用時のポイントなどについて解説していきます。
大竹 剛
イー・ガーディアン株式会社
営業部 アシスタントマネージャ
フリーペーパーやイベント等の広告新規営業としてキャリアスタート後、不動産業界を経て2019年にイー・ガーディアン株式会社へ入社。ECやFintechをはじめとしたインターネットサービス事業者に向けて、本人確認から監視、カスタマーサポートまで広くサービスを提供し事業運営を支援。新規〜既存までの営業活動とマネジメント、自社サービスのPR、社外向けセミナーを担っている。
この記事の目次
主要国に加えASEANも需要増加中
越境EC市場の需要が急速に高まっていますが、最近は中国や米国などの主要国のほか、ASEAN諸国にも目を向ける企業が増えており、ますます世界中の消費者に商品やサービスを提供する機会が広がっています。これらの動向を踏まえると、越境ECは今後さらに重要性を増し、企業がグローバル市場で競争力を維持し成長するために重要な戦略の一つであるといえるでしょう。
なぜASEAN?
越境ECの中でもなぜ「ASEAN」が注目されているのでしょうか?以下ではASEAN諸国の越境ECを活用するメリットをご紹介します。
巨大な市場規模
ASEAN地域は約6億人という総人口を抱えており、世界有数の巨大な市場規模を誇ります。この大きな市場規模は中流階級の拡大や経済の成長によりますます発展しており、消費者の購買力も急速に向上しているのです。裕福な消費者層が増加する中、各国の消費環境や市場ニーズも多様化しており、越境ECを活用するうえで非常に魅力的な市場であるといえます。

インターネット利用率の高さ
ASEAN地域はインターネット普及率が世界的に高く、2021年11月10日に発表された米国グーグルと、シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス、米コンサル会社ベイン・アンド・カンパニーの共同調査によると、2021年の東南アジア主要6か国(※)のインターネットユーザーは、前年比10%増の4億4,000万人となる見込みで、インターネット普及率は75%に達すると発表されています。
※インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムが対象
特に若年層を中心にスマートフォンの利用が急速に進み、オンラインショッピングやデジタル決済の利用が一般化しています。このように、デジタル環境がきちんと整備されているため、消費者とのコミュニケーションやマーケティング活動をスムーズに展開することが可能となります。
物流コストと貿易障害の軽減
ASEAN地域は日本からの距離が近いことに加えて交通インフラが整備されているため、海・陸・空の複数の交通手段を活用し物流コストを低減した効率的な商品輸送が可能です。また、ASEAN地域ではさまざまなFTA(自由貿易協定)が締結され関税や貿易障害が比較的低い傾向にあるため、関税や輸入手続きの負担も軽減することができます。
越境ECの課題とその対策
国内販売とは異なり、海外ユーザー向けの販売にはさまざまな障壁が存在します。以下では、越境ECにおける課題とその解決策について紹介いたします。
「言語・文化の壁」への対応
ASEAN諸国はそれぞれに独自の文化があり言語も異なります。地域ごとの特徴を十分に理解できていないとお客様とのコミュニケーションが困難になる可能性がありますし、文化の違いにより商品やサービスに対する価値観も異なるため、適切なマーケティング戦略を用意する必要があるでしょう。現地の言語や文化に対応した翻訳サービスやマルチリンガルなサポート体制を整えることが重要です。
現地ユーザーからの信頼獲得
現地のユーザーからの信頼獲得も重要なポイントです。消費者は自国の企業やブランドに対して信頼を抱く傾向があり、海外企業や新興ブランドには慎重な姿勢を取ることがあります。そのため、現地ユーザーのニーズや要望を理解し、安心して買い物ができる環境を提供するとともに、現地で活躍しているインフルエンサーを活用するなど、受け入れてもらいやすいマーケティング活動を行うことが大切です。
まとめ
越境ECの活用は、顧客層の拡大や事業成長などさまざまなメリットが見込めますが、一方で国外市場であるがゆえの言語・文化の壁は避けて通れません。各地域の特徴を理解しユーザーに寄り添った効果的なアプローチができるよう、きちんと対策・準備をしたうえで臨むことが大切です。
イー・ガーディアングループはフィリピンやベトナムなどにも拠点を持ち、現地の宗教や文化に配慮して翻訳する「ローカライズ・カルチャライズサービス」やバイリンガル担当者による「多言語サポート」、東南アジア全域における「インフルエンサーマーケティングサポート」を提供しております。
越境ECの活用をお考えの方や、課題をお持ちの方、弊社サービスにご興味をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。
サービスお問い合わせ先:https://www.e-guardian.co.jp/inquiry/service/
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