アンファー株式会社 Dクリニック事業部吉田さん(写真左)佐藤さん(写真右)
アンファー株式会社 Dクリニック事業部
吉田さん(写真左)
佐藤さん(写真右)
インタビューの概要

スカルプDをはじめ、各分野の医師・専門家と共に最先端の医療技術に注目し、予防医学を取り入れたエイジングケア商品の開発に取り組んでいるアンファー株式会社(以下、「アンファー」)は、出店しているECモール内では、楽天市場における売上の比率が最も高いそうです。

楽天市場出店から16年以上の実績を持ち、2020年には美容・ヘアケア・ネイルジャンルにおいてショップ・オブ・ザ・イヤーの大賞を受賞しているアンファーの店舗運営について、Dクリニック事業部より吉田さんと佐藤さんにインタビューしました。

店舗ごとでなく、ブランドごとに責任を持つ社内体制

――バラエティショップやドラッグストアのような実店舗から、自社ECサイトをはじめ、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどオンラインでは10以上の店舗が存在しています。幅広いチャネルで商品を販売しているアンファーですが、その中で楽天市場は社内においてどういった立ち位置になっているのでしょうか。

吉田さん:楽天市場は当社で運営するECモール内の店舗で売上比率が最も大きい店舗であるため、社内では楽天市場を特に重要な販売チャネルだと捉えています。新商品が出る際や売上の目標が達していない場合、まず楽天市場でどういった施策を行うべきか考えていくことが多いです。

また、当社では店舗ごとに担当を持ちつつ、並行してブランドを担当する体制になっています。今まで積み重ねてきた歴史やお取引している多くの企業様との関係性からも、商品のブランディングをとても大切にしているため、今の体制へと変わっていきました。

商品のブランディングの観点から、セット商品やまとめ買いでお得に買ってもらえるような施策はスーパーSALEやお買い物マラソンなどのイベント時にのみ行いますが、商品単体での値引きは基本的に行っておりません。

――店舗だけではなく、ブランドにも担当がついているとのことですが、その体制で複数のモールを運用する際に支障はでないのでしょうか?

吉田さん:元々店舗ごとに担当がついており、売上目標を持っていました。1年ほど前から社内の体制が変わり、並行してブランドも担当をするようになったのですが、そのブランドや商品に対する愛や理解度が高まっているように感じます。アンファーストア楽天市場店では2~3年前は男性向けブランドがメインでした。ブランドごとの担当制になったことも幸いし、今では女性向けのブランドも順調に成長しています。

佐藤さん:実際の運用についてですが、通常時は各ブランドによって施策を考えて、実行しています。スーパーSALEやお買い物マラソンのような大型イベント前のメルマガ配信や1店舗1枠しか利用できない広告枠のように、枠数が限られている場合は社内で話し合って、男性向けと女性向けの商品でバランスを考えて掲載位置の調整を行うことが多いです。イベントページやメルマガの制作について相談し合う機会が多いこともあり、日頃から社内ではコミュニケーションが活発に行われています。そのため、社内は風通しが良く、仕事がしやすい雰囲気ができています。そういった雰囲気があるので、ECモールや自社ECサイトなど、店舗ごとの成功事例や失敗事例がすぐに共有される環境ができています。

店舗ごとでなく、ブランドごとに責任を持つ社内体制

汎用性が高く効果的な3つの施策とは?

レビューツールの導入で、効率的にレビュー記入率アップ

――ブランドごとの担当制にはメリットが多そうですね。今取り組んでいる施策の中で効果的だった事例について教えていただけますか?

佐藤さん:レビューの記入依頼を自動化したことで記入数が上がり、社内の対応工数も抑えられるようになりました。レビュー数やレビュー評点、どういったレビュー内容になっているかは商品を購入頂く上で重要な判断材料になると思います。そのため、お客様にレビューの記入を効率的に依頼する方法を模索していました。

そこで、商品を購入頂いたお客様にレビューの記入依頼を自動でメールするツールを見つけ、導入以降、レビューの記入率が上がりました。注文後にレビュー記入の依頼メールを送ったり、レビュー投稿後のクーポン付与連絡まで自動で行ったりと、日常的な運用の効率化から、商品ごとにクーポンの割引額を設定し、レビュー件数や評点を伸ばしたい商品のみを促進することもできます。

例えば、ある商品のレビュー投稿後に配布するクーポンの割引額を期間限定で上げて、専用バナーを作成しました。そのバナーを商品ページやトップページなど、お客様に見て頂けるところに露出したところ、購入数に対してのレビュー記入率が2倍以上に向上しました。

レビューキャンペーンのバナー
レビューキャンペーンのバナー

イベント前の事前告知を徹底

吉田さん:他に大切な施策として、イベントの前の事前告知は売上への影響がとても大きいです。楽天市場からお客様向けに、大型イベントの数日前から開催の事前告知を行っていますが、この情報解禁のタイミングで、メルマガやLINEの配信、キャンペーンページの公開など、すべてのお客様に対してお得な情報を届けられるように、あらゆる場所にキャンペーンの告知を行っています。

メルマガは配信の枠がすぐに埋まってしまうので、キャンペーンページの制作と合わせて早くから準備しています。お客様にとって一番嬉しいと思って頂ける情報を最初に見てもらうために、キャンペーンページを制作する際は、お得な情報をできるだけファーストビューに入れることを意識しています。

キャンペーンページのファーストビュー
キャンペーンページのファーストビュー

――毎回キャンペーンページを作り込んで事前告知を徹底するには、楽天ECコンサルタント(以下、「ECC」)からスケジュールを共有してもらうなど、日々の情報共有が大切かと思います。ECCとの日常的にどういったコミュニケーションを取っていますか?

吉田さん:担当のECCさんとはほぼ毎日連絡を取り合っています。元々お取引先とあまり電話でやり取りをしたことがなかったのですが、今の担当の方は電話で連絡を頂けるので、私からも気兼ねなく電話で連絡を取るようにしています。(担当のECCは)お忙しい方なので、売上が大きく伸びたタイミングなど、私から連絡を取ってお時間を頂いています。

ECCさんがいないとできないことや知れないことがあるので、自分から積極的に連絡をして関係性を築くことが大事だと思います。

楽天市場の様々な広告の活用方法

――楽天市場で売上を伸ばしている店舗の特徴として、ECCと良好な関係を築いている印象が強いです。ECCといえば店舗運営におけるフォロー以外にも広告についてお話をすることがあると思いますが、その点についてはいかがでしょうか?

吉田さん;RPP広告(検索連動型広告)は非常に効果的です。自社の商標は除外していますが、目標のROASに合った運用ができています。RPP広告以外に、バナー広告やニュース広告を利用することもありますが、利用する広告によって目標のROASや掲載の目的を明確にしています。

例えば、バナー広告であれば購入に直結させる目的というよりは、まず商品を見てもらい、印象に残ってもらうことを目的にしています。そのため、掲載するバナーやキャンペーンは、テレビCMなど外部に配信している広告のクリエイティブと統一感が出るよう心掛けています。

先程のレビュー施策に繋がりますが、商品ページを露出するときはレビュー投稿までの一連の流れを考えています。情報をしっかりとお伝えするためにも、商品ページ内に入れられるimgタグは限界まで使っています。

「商品を知ってもらうことに貪欲なんです」とお話する吉田さん
「商品を知ってもらうことに貪欲なんです」とお話する吉田さん

広告や商品ページなど、クリエイティブを制作するにあたって注意していることもあります。弊社では医薬品や医薬部外品を取り扱っていることから、薬機法の観点で問題がないか必ず専門部署の確認を通した上で世に出すようにしています。この点は、広告入稿の納期が短くとも、今まで積み上げてきたブランドイメージを損なわないために必要なことです。

細かな分析・フォローの上で行われるリピーター施策

――細かいところまで意識を巡らせて広告を活かしている印象を受けました。リピーター向けにはどういった施策を行うことがありますか?

佐藤さん:弊社の商品は繰り返し使って頂く商品が多いため、購入後のお客様のフォローは大切です。今は同梱物で情報をお届けしていますが、今後はLINEなどのコミュニケーションツールを積極的に活用し、双方向のやり取りを強めていきたいです。

楽天市場内でできるリピーター向けの施策としては、メルマガの配信にこだわって取り組んでいます。まず、お客様の購入回数や購入頻度によってセグメントを行ったRF分析に基づいて配信リストを分けて作っていて、大型イベントの前など力を入れるタイミングは多くて1日に9パターンに分けてメールを配信します。また、モバイルメールも無視できません。しっかりと反響があるので、こちらは月12回の配信上限まで送信しています。

――1日に9パターンも分けてメルマガを送っている事例は聞いたことがなかったので驚きです。最後に、自社ならではのこだわりや他社との違いがあれば教えていただけますか。

吉田さん:弊社では発毛剤メディカルミノキ5やスカルプDシャンプーなどの商品ブランド以外にお客様の悩みに寄り添えるクリニック(AGA治療、女性専門の薄毛治療など)と連携しています。医療連携によって、商品を手に取っていただいた方の相談に専門機関として乗れることは競合企業にはない強みだと思っています。

まだまだこのような取り組みを知らない方が多いかとは思いますので、お客様が商品を購入することを入り口として、根本的な悩みを解決できれば良いと考えています。

楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーをはじめ、様々な賞を受賞
楽天ショップ・オブ・ザ・イヤーをはじめ、様々な賞を受賞

――吉田さん、佐藤さん、インタビューのお時間を頂きありがとうございました。

最後に:商品と向き合い続け、発信し続けること

今回のインタビューを通して、お二人から担当するブランド・商品を大切にする気持ちが伝わりました。店舗ごとだけではなく、ブランドも並行して担当する体制が、自社の商品をより詳しく、より深く知ることに繋がっているように感じられます。だからこそ、商品の魅力をお客様に伝えられ、各施策が良い結果を出せているのではないでしょうか。インタビュー中も、「アンファーの商品、本当に良いんです!」と私たちに言ってきたいただいたお二人の言葉がとても印象的でした。

また、イベント前の事前告知や、レビュー施策、メルマガによる集客など、どのお店でも実施できる施策ではありますが、突き詰めてこだわり抜くことは誰にでもできることではありません。芸能人を起用した華やかな宣伝が行われる一方で、日々の運営をこだわり抜くこと、そしてお客様と向き合う真摯な姿勢が宣伝効果を最大化させ、ブランドの成長に繋がっていると感じられる時間となりました。

今回記事を読んでいただいた方々は、お客様対応において細かい点まで徹底的にこだわっているアンファーストア楽天市場店で、まずは顧客体験をしてみてはいかがでしょうか。

▼アンファーストア楽天市場店

https://www.rakuten.ne.jp/gold/angfa/

合わせて読みたい

コマースピックLINE公式アカウント

コマースピックメルマガ