子育て世帯向けの育児情報メディア「babyco(ベビコ)」を運営する株式会社ニコ・ワークス(本社:東京都港区、代表取締役:佐久間雅一)が設立した一般社団法人親育子育ラボでは、約20万人のママ会員を対象として様々なリサーチ活動を実施。今回は、マーケティングリサーチ会社であるマーキットワン株式会社と共同で、「ママの買い物における意識・実態調査」を行い、産前産後ママが店舗に買い物に行く背景について調査を行いました。
今回の調査背景としまして、育児と家事・仕事も両立する子育て世帯が、コロナ禍によるライフスタイルの変化や、景気不安、ここ最近の教育費や消費財の値上げ等を原因として、消費行動が大きくシフトしているという仮説のもと、その実態を調査することにありました。その結果、ここ数年のデジタルシフトへの加速にもかかわらず、プレママ・産後ママは、依然として「リアル店舗での購入」を好む傾向にあることがわかりました。
なぜ、育児や家事、仕事との両立で大変ななか、オンラインショッピングの方が、一見は合理的な行動のように思えるのに、ママたちは店舗での購入を選択するのでしょうか。今回のアンケートではその購入の動機や、ベビー用品の商品別店舗購入割合についても調査しました。その一部をご紹介します。
買い物に行く理由の共感度上位は、「やらなきゃいけないことのついで」や「子育ての気分転換」
(資料:産前産後ママが買い物に行く理由に関する共感度のグラフより)

「買い物に行く理由に関する共感度」調査したところ、上位から
■「病院や送り迎えの帰りなど、やらなきゃいけないことのついでに買い物にいく」
■「子育ての気分転換をしたいから買い物にいく」
■「ずっと子どもの相手をしていると疲れるから買い物にいく」
という理由に多くの共感が集まりました。
「送り迎え」などの日々の生活ルーティンの中に、買い物が組み込まれているケースが多くみられました。「ついで買い」は、目的買いが多いオンラインよりも、リアルショップにこそ象徴される行動といえましょう。
また、「気分転換」「イライラ解消」など、育児や家事のストレスを抱えるママにとって、買い物は精神的解消法である側面があるということがわかります。
店舗で嬉しかったエピソード
ママたちが実際に店舗で買い物をした際に、嬉しかったエピソードの一例です。
■店員さんが気遣ってくれたこと
■第三者との交流・やさしさへの感謝
■店員さんが子供をほめてくれたこと
■こちらの質問・要望に応えてくれたこと
育児ストレスの解消や、子どもの体験機会など、商品購入以外の動機をもつママにとって、店員からの声掛けやサービスに喜びを感じるママが多い傾向にあります。但し、店員からの声掛けを、敬遠したいママタイプもいることにも注意が必要です。
赤ちゃん用品の店舗購入割合
(資料:産前産後ママ商品別店舗購入の割合のグラフより)

産前産後ママが普段購入する商品に絞った各商品の店舗割合の結果を見ると上位から
赤ちゃん用綿棒、ベビーフード、ベビー服、絵本、ベビースキンケアという順になりおしりふきやおむつ、ミルクなど嵩や重さがあるものも6割以上が店舗で購入していることから「店舗での購入」が産前産後ママにとって重要な可能性が高いことがわかりました。
ママタイプによって買い物スタイルも異なる
今回はママのタイプをクラスター分析により分類された4つのグループに分けて調査を行っており、タイプによって買い物スタイルは大きく異なる結果となりました。
一概にママといっても、「働くママ」や「専業主婦」とでは、大きく行動動機も異なります。ママを一括りにせず、ペルソナに合ったユーザー理解が重要になります。例えば、店舗側の施策を考える場合、接客や商品陳列のやり方をとっても、ママタイプに合った店舗体験を感じさせることで、リピーターに繋がり売上に貢献する可能性があると考えられます。
(資料:「買い物に行く理由から店舗施策を考えてみる」より)

今後も親育子育ラボでは、20万人のbabyco会員プラットフォームを活用し、子育て世代のライフスタイルやニーズに寄り添いながら、妊娠・出産・育児、学びについて社会課題の解決に取り組んで参ります。
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「調査概要」
【調査方法】
アンケート調査ツール(M-ONE)を利用したインターネット調査
【調査実施期間】
2022/07/06(水)~ 2022/07/12(火)
【調査対象者】
子育てママ向け情報メディア babyco(Web版)の会員(n=1,206)
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