【徹底解説】ネットショップが売却しやすい理由とは!? 売却方法・相場・期間を完全公開!【高値で売却を成功させるコツ】

コマースピック読者の皆様、合同会社トリップ代表の松永です。

2015年創業当初から通販事業を始める小規模事業者の支援を行っており、現在は自社D2Cブランド 超音波電動歯ブラシの定期便Lilly(リリー)」をShopifyで運営しています。

実は、「Lilly」は、2022年4月に某社から事業を買収し運営を開始しました。弊社では、「Lilly」をはじめ、積極的に事業買収・事業譲渡(売却)に取り組んでおり、数多くのD2Cブランドを事業買収・事業譲渡(売却)する経験をしてきました。

そこで本記事では事業譲渡(売却)未経験者向けに「ネットショップを売却する方法」を徹底解説します。

皆さんの中には、
「ネットショップを運営しているけれども、忙しくなり時間が割けなくなってきた」
「ネットショップ運営をそろそろやめて、別のビジネスにチャレンジしてみたい!」

と思っている方もいるのではないでしょうか。

そんなときに、ネットショップを売却できたら、まとまったお金が手に入りますし、今までネットショップ運営に割いていた時間を別のことに使えますよね。

お金と時間が手に入るので、新しいビジネスの準備を始めたり、ちょっと息抜きに旅行をしたり、趣味を楽しむ時間も作ることもできます。

これからネットショップの売却を考えている。別のビジネスにチャレンジしてみたい。そう考えているのであれば、ネットショップの売却を始める前にこの記事を最後まで読んでみてください!

この記事の目次

ネットショップ売却とは 

ネットショップ売却とは 

ネットショップ売却とはサイト売却のうちの一つです。サイト売却というのは「個人や企業が所有するWebサイトを売買すること」という意味です。つまり、アフィリエイトサイトやAmazonの販売アカウントなども売却することが可能なのです。そのうちの一つにネットショップがあるというわけです。

また、ネットショップは通常の商品のようにただ売って終わりではありません。あなたがネットショップ売却をすれば、今度は買い手の人がそのネットショップを運営し、ビジネスを継続していくことになります。そのため、ネットショップ売却とはサイトをただ売るだけではなく“あなたのビジネスを引き継ぐ”ととらえることもできます。

つまり、ネットショップを売却するということは、あなたが作り上げてきた顧客、サイトの運営ノウハウや仕入れノウハウ、ブランドイメージなども全て買い手に譲ることにもなるのです。

そもそもネットショップは売却できるのか? 

そもそもネットショップは売却できるのか? 

基本的にはネットショップの売却は可能です。しかし、ネットショップの規約上、「譲渡できない」などの記載がある場合は売却することはできません。例えば、Yahoo!ショッピングと楽天市場は下記のように売却(譲渡)を禁止しています。

【Yahoo!ショッピング:ショッピングストア利用約款の第39条 (譲渡等の禁止)】
“出店者は、当社の書面による事前の承諾のない限り、本契約上の地位および本契約によって生じる権利義務の全部または一部を第三者に譲渡、または担保に供してはなりません”

引用元:Yahoo! JAPANYahoo! JAPAN 約款・ガイドライン

【楽天ショップ:楽天市場出店規約の第4条権利の譲渡等】
“乙は、モールに出店する権利その他本契約に基づく一切の権利を譲渡、転貸、担保差入その他形態を問わず処分することはできない”

引用元:楽天市場利用規約

売却を検討する前にまずは、自分の利用しているサービスの規約を確認してみましょう。

サイト売却の中でもネットショップは売却しやすい

サイト売却の中でもネットショップは売却しやすい

ネットショップはズバリ、売却しやすいです。それは、「買いたい」と考えている人が一定数いて、需要があるからです。なぜ需要があるのかというと、ネットショップ売却には以下のようなメリットがあるためです。

  • ネットショップを買収すれば、そこについている顧客も獲得することが可能
  • すでに完成されたネットショップを買収すれば、サイト構築に時間をかける手間も省ける
  • 自社の商品も買収したネットショップで売れば、宣伝に手間をかけずに認知度を上げられる

サイト売却の対象はいろいろあることは先にも述べましたが、その中でもネットショップはこのような理由から売却しやすいのです。

さらに、ネットショップの市場規模は右肩上がりで拡大し続けていて、今後も需要は高まっていくと考えられます。

では、どのくらいネットショップ売却の需要があるのか、サイト売買サイトを実際に見てみましょう。

直近で売買が公開された案件20件の内、どれだけネットショップが売買に出されているか確認してみたいと思います。※赤枠で囲んでいるのがネットショップです。

サイトキャッチャー:20件中14

サイトストック:20件中18

サイトマ:20件中20

以上のように、多くの案件がネットショップとなっていることがわかります。

また、成約率は35%~50%くらいとなっており、売買されている金額は20万円程度~4,500万円くらいまでと幅があります。中には希望価格2億円で出されている大型案件もあります。

どのようなネットショップが売却しやすいのか?      

どのようなネットショップが売却しやすいのか?      

どんなネットショップでも売れるのかというと、必ずしもそうとは言えません。やはり、買い手の需要がなければ売ることは難しいでしょう。

ではどのようなサイトが売れやすいのかというと、「毎月営業利益があるサイト」です。

サイトの購入者側から見れば、毎月キャッシュを生んでくれるサイトはとても魅力的です。毎月安定的にキャッシュが生まれていれば、「どのくらいの期間で購入した代金を回収できるか」という目途を立てることもできます。

他にも、

  • 収益が少なくても特定のユーザの集客に強い
  • サイトの仕組みがしっかり構築され、運営時間を割かなくても利益が出せる

といった特徴を持つサイトも売れやすいです。収益が少なくても差別化できる要素があれば売れる可能性は高まるのです。

ネットショップ売却の相場は?月間営業利益から計算

ネットショップ売却の相場は?月間営業利益から計算

ネットショップの売却額の相場は月間営業利益からある程度見積もることができます。

月間営業利益とは

月間営業利益というのは、簡単に言うと「一カ月でいくら儲けが出ているか」を表す数値です。計算式は、以下の通りです。

月間営業利益=月の売上額-月の経費

月の経費には以下のようなものがあります。

  • 仕入れ費用
  • 製造コスト
  • システム費用(ASP利用料金、サーバ使用料金、ドメイン使用料金など)
  • 売買手数料
  • 在庫管理費用
  • 出荷費用(配送料、梱包費など)
  • 決済手数料
  • 販促費(ポイント付与、クーポン発行)
  • 広告費(ウェブ広告の費用、チラシ発行費用など)
  • サイト運営費用(商品の更新、写真撮影、メール対応などにかかる労務費)

この経費を合計して、売上額から差し引くことで営業利益を求めることができます。

例えばあなたのネットショップが

  • 月の売上高:600万円
  • 月の経費:550万円

とすると、営業利益は、

600万円-550万円=50万円

となります。

売上高だけでなく、1カ月でどれだけの経費がかかっているのかもしっかりと把握して計算しましょう。

具体的な相場の計算方法は

ネットショップの売却額の相場は先ほど計算した「月間営業利益」を使って求めます。計算式は下記の通りです。

サイト売却額=月間営業利益×月数

この式の「月数」は時期や世間の状況によって変わります。例えば、2020年以降はコロナウイルスの影響でネットショップの利用者が増えたことにより、以前より相場は高くなっています。さらに今後も相場は上がっていくと予想されています。

以下それぞれの時期による相場をまとめておきます。

  1. 2020年以前 :月間営業利益平均×12~15カ月
  2. 2020年以降 :月間営業利益平均×20~36カ月
  3. 今後の予測 :月間営業利益平均×24~48カ月

あなたのサイトの売却額を試算してみよう

では実際に、具体的な数値を使って売却額を試算してみます。仮に、月間営業利益:50万円の場合で試算すると下記のようになります。

(前項の2で計算):ネットショップ売却額=50万円×20~36カ月=1,000万円~1,800万円
(前項の3で計算):ネットショップ売却額=50万円×24~48カ月=1,200万円~2,400万円

あなたも、売上高と経費を調べて実際に売却額を算出してみてください。相場をしっかりと把握しておけば、売却時に買い叩かれることや、損してしまうこともなくなります。また、相手との交渉もスムーズに進めることが可能です。

ただ、この金額はあくまで相場です。営業利益での計算以外に、サイト運営がシステム化されていたり、「運営メンバーが引き続きついてくるか」によっても金額が上下します。これは、システム化されているサイトや、運営メンバーが付いてくる場合、買い手が購入した後も店舗運営はスムーズに進むためです。

買った後の店舗運営の立ち上げにかかる手間や、オペレーション担当のメンバ―を探したり、教育する手間が省けるので、買い手はある程度値段が上がっても購入しようと考えるわけです。

高値での売却可能性を高めるコツ

高値での売却可能性を高めるコツ

あなたのネットショップを売却しやすくするためのコツを6つ紹介します。

営業利益を増やす

まずは営業利益を増やすことです。前述した通り、ネットショップの売却額は営業利益が増えれば高くなります。営業利益を上げるためには、アクセス数を増やしたり、商品ラインナップを充実させたりして売上を伸ばすことが有効です。

他にも、サイトの構成を見直してカゴ落ちを減らしたり、人件費・広告費などを抑えたりして利益率をアップさせることも効果的です。

PV数や会員数を増やす

PV数や会員数が多いサイトほど、売却しやすくなりますし、売却額も高まる可能性があります。

たとえ営業利益が少なくてもPV数や会員数が多ければ、商品のラインナップや説明の仕方、サイトの構成の見直しなどで、営業利益を伸ばせる可能性が高いからです。

PV数や会員数を増やすのに特に有効なのがSNSの利用です。SNSを利用して顧客とコミュニケーションを取りながら、ファンを増やすことで、そこからネットショップに誘導することでPV数アップを狙うことができます。

広告のように即効性がなく、手間もかかり、継続的にSNSを更新する必要がありますが、大きなコストはかかりません。 さらに、ファンになった顧客が別の顧客まで呼び込んでくれる可能性もあります。他にもブログでイチオシ商品を紹介して、ネットショップのPV増加につなげることも可能です。

ネットショップでもおすすめ商品の紹介や詳細な商品説明などの販促は可能ですが、ブログではより1つの商品を深く掘り下げて紹介することができます。 ただ、検索で上位に表示されるようになるまでには、継続的なブログ更新が必要となり、効果が出るまでは時間と手間がかかります。

それでも一度ブログを育ててしまえば、継続的に顧客を呼び込んでくれるようになるので、長期的な視点で見れば有効な方法です。

自分のネットショップの強みを明確化しアピールする

営業利益が少なくても買い手にとって魅力的なポイントがあれば、高い金額で売却することが可能です。

相手によって、何が魅力的なポイントになるかは変わります。そのため、あなたがアピールできる点は全て明確に伝えることが重要です。

例えば、

  • 「独自で培った強固な仕入れルートがある」
  • 「熱狂的な固定ファンがいて、安定収入が見込める」
  • 「ニッチ商品を取り扱っているため、競合が少ない」

など、このようなこともアピール材料になります。

あなたのネットショップの特徴を見直して、アピールポイントを探してみましょう。

サイト売買サイトで見積を取る

サイト売買サイトとは、ウェブサイトの売買の仲介をしてくれるサイトです。

有名どころで言えば、サイトマやサイトキャッチャー、サイトストックなどがあります。初めてネットショップ売却をする場合、個人で買い手を集めることはとても難しいです。買い手が中々集まらなければ、やはり、売却額も低くなりがちです。

一方、サイトマなどのサイト売買サイトを使うと、個人で売却を進めるよりも売却額は高くなります。さらに、さまざまなサイト売買サイトで見積もりを取ることで、「買い叩かれていないのかどうか」も判断することができます。

個人で買い手を探す前に、さまざまなサイト売買サイトで相見積もりをとって、あなたのネットショップがどのような評価をしてもらえるのか把握しましょう。

サイト売買サイトで自社と同ジャンル・同営業利益のショップの販売額を確認する

サイト売買サイトでは、売却案件の一覧を確認することができます。

そこで、あなたのネットショップと同程度の営業利益を出しているサイトや、同商材を扱っているサイトの売却額を確認してみましょう。

そうすることであなたのネットショップの価値をより明確に把握することができます。

売却しやすいタイミングを狙う

ネットショップは高値で売却できるタイミングや売れやすい時期があります。

①ネットショップの売上が伸びているとき
売り上げが好調だったり、伸びているネットショップはそれだけで買い手にとって魅力的です。売上が伸びているサイトは将来性があると判断されるため、高値で売れたり、すぐに買い手が見つかったりしやすいのです。

②ネットショップが売り手市場のときに売る
他にも、ネットショップの需要が高い時期に売却するのもおすすめです。先に述べたように、2020年以降はコロナウイルスの影響で相場も高くなっています。買い手市場に移ってしまう前に売却するのも一つの手です。

③季節性がある商品を扱ってるときは売却しやすい季節を選ぶ
販売している商品によっては、ネットショップを売却しやすい季節があります。例えば、お中元を販売しているならば、大きな需要が見込める7月、8月の前に売却しやすいです。あなたのネットショップの商品に季節性がある場合は、売却する季節にも注意してみましょう。

④会社の決算時期に売却する
多くの企業は3月、12月が決算時期です。この時期には税金対策としてお金を使いたい企業も出てきます。そのため、ネットショップも売却しやすくなるのです。

売却までにかかる期間

売却までにかかる期間

ネットショップを売却するまでにかかる期間は、サイトの内容や売却する時期によってさまざまです。買い手が見つかるまでに2日しかかからないこともあれば、1週間以上かかることもあります。さらに長ければ、2~3カ月かかることもあります。

無理して売却を急ぐのではなく、自分の納得できる条件なのか、よく吟味して売却するようにしましょう。

どんな人がネットショップを買収するのか

どんな人がネットショップを買収するのか

ネットショップの買収をするのは、「軌道に乗ったサイトを手っ取り早く欲しい」と考えている人です。

ネットショップは新規で立ち上げて、利益を出せるようになるまで時間がかかります。初めは集客数も伸びないので、当然、売上が伸びません。

そこで、軌道に乗ったサイトを買収できれば、お客さんが付いているので一から集客する必要がありませんし、利益を上げることもできるでしょう。

他にも、Twitterを見てみると、

  • 「副業などでネットショップを立ち上げたいが、時間がない人」
  • 「今までと別ジャンルの市場に参入したい人」
  • 「事業内容が希望と合う人」

という理由で買収を考えている人もいます。

ネットショップを売却する際の注意点

ネットショップを売却する際、売り手が気を付けるべき点があります。自分が不利にならないように、下記4つのポイントを注意してください。

自分と相性の良い買い手を選ぶ

ネットショップは売却したら終わりではなく、売却後のサポートも必要です。そのため、自分と合う相手を選ぶことが重要です。

ネットショップを購入する人の中には、パソコン初心者の人もいます。そのため実際に相手に対面で教える必要が出てくることもあります。長く付き合っていける事業のパートナーを探すつもりで相手を選ぶことをおすすめします。

契約時に自分が不利にならないようにする

契約時特に注意すべきことは「競業避止義務」についてです。

競業避止義務とは「一定の事業について競争行為を差し控える義務」です。サイト売買に関していうと例えば、「売却した後に類似サイトを作成して、買い手の競合サイトを作らない」といったような内容になります。

なぜ、競業避止義務が必要かというと、売り手に同様のサイトを運営されてしまったら、買い手は多額の費用をかけて買収した意味がなくなってしまい、不公平になるからです。

では、どのくらいの期間、競業が禁止されるのかというと、会社法では「20年間同一の事業を行ってはならない」と定められています。(会社法第21条)

ただし、売り手と買い手の合意があれば、競業避止義務の設定は自由に決めることが可能です。

そこで、契約書をしっかりとチェックし「事業を譲渡した日から○年間は、同一の事業を行ってはならない。」といったような文言がないか確認しましょう。

もし、そのまま契約してしまえば、「〇年間」は同一の事業ができなくなってしまいます。

税金の支払いが必要

サイト売却して収入を得た場合には税金がかかることも忘れてはいけません。個人がサイト売却した場合には以下の3つの税金がかかります。

①所得税
サイト自体の売却額は譲渡所得に当たります。また、扱っている商品の在庫なども売却する場合、これらは事業所得(雑所得)に該当します。譲渡所得の計算方法は、サイトの所有期間により変わります。

1)所有期間が5年以内の場合
譲渡所得=サイトの売却収入-取得費・売却手数料など-特別控除額(最大50万円)

2)所有期間が5年を超える場合
上記1)の算出価格の1/2が譲渡所得となる。

事業所得(雑所得)の計算方法は下記の通りです。

事業所得(雑所得)=在庫品売却による収入金額-在庫の仕入れ原価

上記の金額の合計に税率を掛けることで最終的な税金が決まります。所得税の税率は所得金額に比例し、下記の通りとなります。

計算例

  • サイト所有期間:5年以内
  • サイト売却額:600万円
  • 在庫売却額:50万円
  • 在庫仕入額:30万円
  • サイトシステム改良費:10万円
  • 売却手数料:70万円

①譲渡所得=600万円-(サイトシステム改良費:10万円+売却手数料:70万円)=520万円
※サイト売買の場合には特別控除額は0円

②事業所得=在庫売却額:50万円-在庫仕入額:30万円=20万円

①+②=540万円

所得税=540万円×20%-42万7,500円=65万2,500円

②個人事業税
サイト運営を副業として行っていた場合には個人事業税はかかりません。しかし、本業としてサイトを運営しており、そのサイトを売却した場合には個人事業税がかかります。

計算方法は

「サイト売却の所得金額の内、事業所得にかかわる部分-控除額290万円」×税率

です。

税率は業種に応じて3%~5%かかります。

計算例

  • 在庫売却額:500万円
  • 在庫仕入額:200万円

課税対象額=500万円-200万円-控除額:290万円=10万円

個人事業税=10万円×5%(物品販売業の税率)=5,000円

③消費税
サイトの売却する際に、以下に該当する場合は消費税が課税されます。

  • サイトを売却した前々年の課税売上高が1,000万円超の場合
  • サイトを売却した前年の1月1日から6月30日までの間で課税売上高が1,000万円超の場合

計算例

  • 前々年度の売上高:1,080万円

消費税=1,080万円×10%=108万円

売却金額を受け取ってからサイトを譲渡する

必ず売却金額を受け取ってから、サイトを譲渡しましょう。中にはサイトを渡しても売却金額を払ってくれなかったり、サイトを持ち逃げしたりする人もいます。自己防衛のためにも売却金額を受け取ってから、サイトを譲渡してください。

また、初めてサイト売却をする場合など、心配な人は、トラブルを避けるためにもサイト売買サイトを利用することをおすすめします。

サイト売買サイトには、サイトと代金の引き渡しを安全に行うためのエスクローサービスというものがあります。エスクローサービスというのは、「サイト売買サイトが一時的に買い手のお金を預かり、サイトの移管が終わった段階で預かっていたお金を売り手に引き渡す」というシステムです。

ほとんどのサイト売買サイトで無料で利用することができ、持ち逃げされる心配もないので安心して取引が可能です。(振込口座への振込手数料は売り手・買い手が負担)

ネットショップ売却のメリット

ネットショップ売却のメリット

ネットショップを売却することのメリットについて説明します。

売却することでまとまった資金が手に入る

ネットショップを売却することでまとまった資金を得ることができます。

多額の資金を得ることができれば、

  • サイトを再構築し事業拡大する
  • 別事業の立ち上げ
  • 旅行など趣味の時間に使う
  • 投資する

などなど、さまざまなことができます。

新しい仲間との出会いがある

ネットショップの買い手の中には、あなたのビジネスパートナーになり得る人に出会うこともあります。

このような人と出会えれば、さらにあなた自身のビジネスも発展させることができます。

ネットショップ運営から解放される

ネットショップを運営していれば、管理やメンテナンスなどの作業が必要です。また、SEO対策などの見直しも必要となります。

ネットショップを売却すれば、このような日々の業務から解放され、新たなことにチャレンジする時間を作ることができます。

ネットショップ売却のデメリット

ネットショップ売却のデメリット

ネットショップ売却には下記のようなデメリットもあります。

買い手によってはデューデリジェンスを要求してくる

デューデリジェンス(Due Diligence)とは、投資先の価値やリスクなどを調査することを指します。

買い手からの要求があれば、

  • 売上の証拠(売上画面のスクリーンショットや通帳のコピー)
  • 経費の支払い記録
  • 仕入先との契約書
  • 取得済みの商標権

など、さまざまなデータを準備して提出する必要があります。

買い手が未経験の場合、フォローに手間を取られる

買い手は、ネットショップ運営の経験者ばかりとは限りません。

「パソコンが苦手だけども、ネットショップに挑戦したい」といったような人も中にはいます。このようなケースでは、買い手を長期的にフォローする必要が出てきます。

買い手を選ぶ際には、「あなたがどれだけフォローに時間を割けるか」ということも考えておきましょう。

定期的な収入がなくなる(減る)

ネットショップを売却すれば、まとまった資金を手にすることができる一方、定期的な収入はなくなります。

複数のネットショップを運営していたとしても、収入は減少します。「まとまった資金を得る」ことと、引き続き「安定的な収入を得ること」どちらがあなたにとって必要か良く考えて、ネットショップ売却に踏み切ってください。

ネットショップ売却までに必要な書類

ネットショップ売却までに必要な書類

ネットショップ売却までに必要な書類があります。確認して準備しておきましょう。

初回面談までに必要な書類

  • 基本情報(店舗URLなど)
  • 月次損益計算書(PL)(直近12か月分)

売却プロセスが開始したら必要な情報

  • 損益計算書の裏付け資料:(プラットフォーム売上明細、仕入れ関係書類、通関関係の請求書、荷造運賃請求書、広告関係の資料など)
  • 商品や店舗別の売り上げリスト
  • 契約書:(仕入れ業者、業務委託者など)
  • 在庫品の情報
  • 商標情報
  • 許認可関係書類
  • クレーム関係の対応表

サイト売却の方法  

サイト売却の方法  

サイト売却の方法について以下、説明します。

個人交渉

個人交渉は自分自身で買い手を探して、交渉しサイトを売買する方法です。

知り合いやつてがある場合はお互い意思疎通がしやすいので問題ありませんが、初心者が一から買い手を探す場合は苦労することも多いです。

初心者の場合はそもそも、買い手を探すこと自体が難しく、多くの買い手を集めることができません。そのため、売却金額も低くなりがちです。

また、買い手は見ず知らずの相手なことが大半です。どのような人柄なのかもわかりませんし、聞きにくいことは言い出せないこともあるでしょう。

サイト売却に慣れていたり、買い手に知り合いがいたりする場合は、仲介手数料などが不要で話も早く進められるため、効率的ですが、サイト売却の初心者にはあまりおすすめできません。

サイト売買サイトの利用

ネットショップなどのサイトを「売りたい人」と「買いたい人」の橋渡しをするのが、サイト売買サイトです。

サイト売買サイトにあなたのサイトのURLやジャンル、公開からの年数、PV、売却希望額などを登録しておくと、それを見た買い手がオファーをくれ、交渉することが可能となるのです。さらに、サイト売買サイトからも、希望に合った買い手がいた場合には紹介してもらうことも可能です。

また、あなたと買い手の間にサイト売買サイトの運営者が仲介として入ってくれるサイトもあります。仲介として入ってくれた場合には、買い手との交渉や契約書の発行のサポートまでしてくれます。

個人で買い手を探すよりも、多くの買い手が集まるため、希望通りの売却額で売却できる可能性が高いですし、買い手に聞きにくいことまで聞いてくれるので、特にネットショップ売却の初心者にはおすすめです。

おすすめのサイト売買サイト

サイトキャッチャー

こちらはサイトキャッチャー株式会社が運営するサイト売買サイトです。

【売却手数料】

  • 直接プラン:成約金額の3%+消費税(最低成約手数料5万5,000円)
  • 仲介プラン:成約金額の部率+消費税(最低成約手数料10万円)

※仲介プランの部率は下記の通り

基本料無料
売買金額02,000万円の部分に対して10%
売買金額2,000万円超〜4,000万円の部分に対して9%
売買金額4,000万円超〜6,000万円の部分に対して8%
売買金額6,000万円超〜8,000万円の部分に対して7%
売買金額8,000万円超〜1億円の部分に対して6%
売買金額1億円超の部分に対して5%

直接プランの場合は、商談ボードを通して直接交渉します。仲介プランの場合は、サイトキャッチャーがアドバイスや契約書の書き方などサポートしてくれます。

サイトストック

こちらは株式会社サイトストックが運営するサイト売買サイトです。登録会員数は10,000件以上、成約件数は2,000件以上の実績を持つサイトです。

【売却手数料】

  • 直接交渉:売却額×3%+消費税(最低手数料5万5,000円)
  • 仲介交渉:基本料11万円+売却額×10%+消費税

あなたのサイトの登録が終われば、サイトストックに情報が掲載されます。そこで、買い手からの買収希望があれば、交渉に移ります。仲介交渉の場合はサイトストックが仲介に入り交渉します。直接交渉の場合はサイト上で直接交渉をしていきます。

ラッコM&A

画像引用元:ラッコM&A公式サイト

ラッコM&Aはラッコ株式会社が運営するサイト売買サイトで、2021年~2022年でサイト売買成約数No.1の実績を誇ります。売却手数料はなんと無料となっています。

また、有料ですがサイト移行代行サービスも行っており、料金は1サイトについて16,500円~となっています。

サイトマ

画像引用元:サイトマ公式サイト

サイトマはエベレディア株式会社が運営しています。多くのサイト売買サイトはできるだけ多くの売り手や買い手を募集しています。

しかし、サイトマは毎月の取扱件数を制限しています。そのため、丁寧なサポートをしてくれ、切実に対応をしてくれます。

【売却手数料】

  • 着手金:3万3,000円(6カ月以内に売れなかった場合は全額返金)
  • 仲介手数料:売却金額×20%+消費税(最低手数料49万5,000円)

成約率は6年連続で90%超の実績を持っており、サイトマに掲載するだけでなく、メルマガでの告知や、他サイトへの掲載や営業活動なども行ってくれます。

買い手とのやり取りも仲介に入ってくれるため、直接聞きにくいことでも気兼ねなく聞くことができます。契約書の作成代行やサイトの移転業務も実施してくれます。

UREBA

画像引用元:UREBA公式サイト

UREBAは株式会社フォーイットが運営しているサイト売買サイトです。基本は登録から交渉、売買完了まで、売り手・買い手自身で対応する必要があります。

例外として、売却金額が大きくなるサイトなどはコンサルタントが仲介を引き受けてくれます。

【売却手数料】

  • 無料(全て買い手が負担)

UREBAも買い手は手数料が無料という点が非常にお得です。

サイト売買サービスでサイトを売却する流れ

初めてネットショップ売却をする場合は、集客に苦労しますし、希望どおりの金額での売却がなかなか難しいです。さらに、「買い手の人が話しにくい人だったらどうしよう・・・」といった不安も抱えていると思います。そんな人は、やはり、サイト売買サイトを利用することをおすすめします。

以下に、サイト売買サイトを利用する際の大まかな流れを紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

掲載者情報の入力

まずは、掲載者の情報として下記の内容の入力が必要となります。

  • 名前
  • 個人事業or法人
  • 国名
  • 郵便番号・住所

本人確認

次に本人確認のため、運転免許証、マイナンバーカード、健康保険証、パスポートなどの画像を提出します。

サイトによっては、任意の場合もありますが、本人確認をする方が、買い手にとっても安心感につながります。

サイト情報入力

売却するサイトの情報として下記の内容をインプットします

  • サイト名
  • URL
  • 売却したい物の種類(ウェブサイト、アカウント等)

など

運営状況

アフィリエイトや物販など収益モデルについてや、スマートフォン対応の有無、運営開始時期などを入力していきます。

スマートフォンに対応しているかわからない場合は、自分のスマホでサイトにアクセスし、確認してみましょう

サイトの収支

次に収支に関する情報の入力です。

  • 月間売上高
  • 月のコスト(経費)

これらを入力すると営業利益も自動で計算されるようになっていることが多いです。

サイトのアクセス数

次にサイトのアクセス数として、月間PV数や月間UU数を入力していきます。

任意である場合もありますが、サイトへの流入を表す根拠となるので、入力することをおすすめします。

案件情報の入力

最後に、下記内容を入力します。

  • アピールポイント
  • 売却理由
  • 売却希望価格
  • 秘密保持契約の有無
  • 買い手へあらかじめ質問したいこと

など

以上、入力する項目は多いですが、買い手のためにも、全て入力するようにしてください。これで、審査を受けた後、晴れてあなたの案件が公開されます。後は、買い手から声がかかるのを待ちましょう。

まとめ:まずはネットショップの売却額を計算!初めて売るときはサイト売買サイトの利用も検討

以上、ネットショップ売却について説明してきました。

ネットショップは売却しやすいことや、売却額の相場の考え方、売却する際の注意点などわかっていただけたのではないでしょうか。

最後に、内容をまとめておきます。

ネットショップは売却しやすい
  • サイト売買サイトで直近の20件の案件を見ると、ほとんどがネットショップ。(20件中14~20件)
  • 成約率も35%~50%
売却額の相場
  • 2020年以前 :月間営業利益平均×12~15カ月
  • 2020年以降 :月間営業利益平均×20~36カ月
  • 今後の予測 :月間営業利益平均×24~48カ月
ネットショップ売却のメリット
  • 売却することでまとまった資金が手に入る
  • 新しい仲間との出会いがある
  • ネットショップ運営から解放される
ネットショップ売却のデメリット
  • 買い手によってはデューデリジェンスを要求してくる
  • 買い手が未経験の場合、フォローに手間を取られる
  • 定期的な収入がなくなる(減る)
ネットショップ売却方法

個人交渉

  • 知り合いやつてがある場合はお互い意思疎通がしやすいおすすめ。
  • 仲介手数料が不要。
  • 初心者の場合は多くの買い手を集めることができず、売却額が低くなりがちなのでおすすめできない。

サイト売買サイトの利用

  • 個人で買い手を探すよりも、多くの買い手が集まるため、希望通りの売却額で売却できる可能性が高い。そのため初心者におすすめ。
  • 仲介手数料、売却手数料がかかることがある。
  • 希望に合った買い手がいた場合には紹介してもらうことも可能。
  • 買い手との交渉や契約書の発行のサポートをしてくれるサイトもある。

ネットショップは売却しやすく、今後さらに売却額は上がっていくと見られています。ネットショップ売却を考えている人は、まずは、相場を計算し、メリット・デメリットを把握しましょう。また、初心者の方は個人で買い手を探すのではなく、サイト売買サイトを利用することもおすすめです。

ネットショップを売却しようか迷っている方は、ぜひ、この記事を参考に、ネットショップの売却にチャレンジしてみてください。

合わせて読みたい

コマースピックメルマガ