
高品質のプロテインやサプリメントを扱うD2Cブランド「VALX」が成長するまでに至った背景は、以前セミナーレポート『ぶっちゃけVALXなぜ上手く行ったの?362%年商成長・いま最重要D2Cブランド「VALX」流マーケティングの秘密を徹底解明!』で取り上げさせていただきました。
そのセミナーの中で、株式会社レバレッジ(以下、レバレッジ)の代表取締役である只石昌幸さんは「マーケティングを現場に一任」しているとお話しています。今回は、急速に成長を続けるレバレッジが今の強固な組織になるにあたって、どのような背景があったのか伺いました。
この記事の目次
新フレーバーの開発に社長は関わらない!?
――「本物」を追求し続ける「VALX」のプロテインが選ばれる理由の1つに味の良さに定評があるとよく伺います。期間限定のフレーバーを出すなど、お客様に飽きが来ない工夫をしているように思いますが、社内ではどのように取り組まれているのでしょうか。
只石さん:「VALX」のプロテインは、品質はもちろん美味しさにもとことんこだわっています。味もチョコレート、バナナ、カフェオレ、レモネード、ベリー、抹茶、ヨーグルト、杏仁豆腐と豊富です。加えて、季節感を意識して作っている期間限定のフレーバーも出しています。さまざまな味を楽しんでいただけるように、お得に購入いただける「まとめ買い」を提供しているのですが、それがお客様に大変喜んでいただけていますね。

只石さん:今年の10月に安納芋風味のフレーバーを出しましたが、私はどんなフレーバーをどのようにして販売するのかほとんど関わっていません。最終調整が完了し、発売日が決まっている状態で私に味見が回ってきます。そのため、そこで私が何か指摘したからといって、必ずしも味が変わるということもないです。私は一消費者としての意見を述べるだけです。
商品開発を現場に一任する理由とは?
――要となるプロテインの新フレーバーの開発に只石さんが関わっていないというのは驚きです。現場に業務を任せているのは、どのような理由からなのでしょうか。
只石さん:VALXは元々玄人向けの商品で、必須アミノ酸配合のEAA9というサプリメントの販売から始まっています。日本で初めてβ-アラニンを配合したEAA9は飲むと身体がピリつくため、慣れていない方にとっては違和感を覚えてしまうのです。
現場からはβ-アラニンを配合して販売したいという声が上がっていたので私が試してみたところ、身体のピリピリが気になってトレーニングどころではありませんでした。実際に試してみて、前向きに販売を考えられていなかった私に、現場は絶対に入れたいと強く主張したため、押しに負けて販売することにしたのです。
すると、お客様からはβ-アラニンのピリピリがとても効いていると感じてもらい、ヒット商品になりました。その出来事から商品開発において私の意見は数あるユーザーの声の1つとして留めています。

社員主導の組織に変わったレバレッジの転換点
――現場の声を形にしたことでヒット商品が誕生したのですね。現場に業務を任せるにあたって、ついつい口を挟みたくなるような瞬間はないのでしょうか?
只石さん:実は社員数がまだ10人くらいのときに、一斉に全員から辞表を出されたことがあります。その当時、私がいないと会社は回らない、社員は動かないと思っていて、すべての物事を非常に細かく管理していました。例えば営業電話は一言一句指摘し、メールなど社内から発信するものはすべてチェックするなど、知らず知らずのうちに社員にとってはそれが負担になっていたようです。
辞表を提出されたときは、ただのポーズだと思って気にも留めませんでした。しかし、その後に、ある社員から電話が来て「今の社長格好悪いです」と言われたのです。普段はそういうことを言わないような社員からの連絡に、よっぽどのことだったんだと気づくことができ、意識を変えるようになりました。管理するとなると私は圧倒的に細かく管理しますが、やらなくなったら完全にやりません。それから出社は会議のときだけになったくらいです。私は販売のプロでも開発のプロでもないので、そこは現場に任せて、自分は社員が成長できる環境を提供するために、さまざまな人に会うようにしました。そして、この切り換えをしてから、みんなの力でレバレッジを大きくしようと業績が伸びていきました。
自由と責任、挑戦できる環境があるレバレッジ
――組織として現場の声ばかり聞いていては、目線がブレてしまったり行き先を見失ったりすることもあると思います。レバレッジでは、そうならないようにどういった工夫をしているのでしょうか。
只石さん:売上が伸びることは神のみぞ知る結果だと思います。しかし、売上を伸ばすためにやるべきことは決まっているので、そのための行動指針を社として決めています。レバレッジで働くことで、何かを成し遂げたことのない人でも決められたことをコツコツやれば一定以上出世することができるのです。
会社を辞めてもご飯を食べていけることを基準に事業と向き合い、失敗があっても誰も怒ったり批判したりしない環境がレバレッジにはあります。レバレッジの卒業生がみんな成功しているのは、弊社の行動指針を再現できているからではないでしょうか。

只石さん:最近、やると決めたことをコツコツ継続して絶対にやることが私自身の天賦の才能だと気づきました。これはビジネスにおいてもプライベートにおいてもです。高校球児が甲子園で優勝するために、一流のコーチのもとで逆算して優勝できる練習をするように、決めたことをやり続けることが肝心だと思います。
私は会食の回数やゴルフの回数、自分よりすごい人と会う回数など、月に絶対にやる数を決めています。プライベートにおいては家族との食事の回数や旅行のスケジュールなど、細かいスケジュールを年次で決めているため、迷うことがありません。何事も決めたらやりきるのです。
会社の成長とともに圧倒的に成長したい人材を求む
――自由な環境である一方で一定の行動指針が敷かれているレバレッジはまさに自由と責任が混在する魅力的な職場であると感じられます。上り調子のレバレッジで課題になっていることはあるのでしょうか。
只石さん:現在はとにかく人が足りていません。会社の成長に人が追いついていないことが課題になっています。引っ越して間もないオフィスがいっぱいになってきているため、来年には福岡支社ができて2拠点になる予定です。D2C、通販のメッカである九州でマーケターの採用に力を入れたいと持っています。
過去の経験から、どんなに人がほしい状況でも慌てて採用すると良いマッチングにならないことがわかっています。そのため、性格診断や一般常識といったテストに加え、面談は4回程度行うので間口は決して広くはありません。
それでも毎年2倍から3倍の成長を続けるレバレッジで一緒に働きたい方を積極的に募集しています。強い意志を仕事と結び付けられる方が挑戦できる環境がレバレッジにはあります。仕事の中で失敗することは怖いことですが、それを乗り越えてチャレンジしようと思える方と一緒に働きたいです。
まずは日本一を目指す新たな5つの市場
――今の環境が物足りなくてさらに実力を磨きたい方にとっては積極的に挑戦し続けられる環境があるレバレッジは魅力だと感じました。最後に只石さんが今後挑戦したいことを教えていただけますか。
只石さん:日本から出て、海外進出したいと思っています。私は群馬県の甘楽川の上流にある村で育ちました。たった1つある小さなスーパーは人口の減少とともに年々売り上げを落としています。そのスーパーが売上を増やすには東京に行くしかありません。今の私にとって、日本にいることはそのスーパーと同じ状況なのです。

只石さん:以前、シンガポールに行った際に、店頭に置かれているプロテインの少なさに驚きました。ジムにも置かれていません。シンガポールではプロテインを手に入れるにはネットで購入しなければ入手しづらい環境であることを知りました。
これに私はチャンスだと思いました。10年前は日本のコンビニにプロテインは置いてありませんでした。しかし、この10年で大きく変わったのです。
靴を履かない文化を持つ方に、靴は売れないから諦めるか、それとも全員靴を履く可能性があると思って挑戦するかという例えがあります。私は後者で、プロテインは絶対に需要があると信じています。
現在取り組んでいる事業に加えて、女性向けの市場、高齢者向けの市場、子供向けの市場、富裕層向けの市場、海外市場の新たに5つの市場に挑戦していくつもりです。
既存の筋トレマッチョ向けの市場と新しい5つの市場で圧倒的に一番になれるようコツコツと積み上げていきます。一緒に働きたいと思う方はぜひレバレッジにご応募ください。
インタビューを通して:急成長組織を支える強い大黒柱の存在
非常に細かい管理をしていた過去の体制から、行動指針を決めて自由と責任を持って現場の社員が挑戦できる環境に切り換えたことがレバレッジの転機だったとお話を伺って感じました。
只石さんについては調べると過去のご自身の体験が赤裸々に綴られているので、波乱万丈なご経験を読むことができます。今回は、それから今に至るまでのお話の中で成長する組織がどのような環境に置かれているのか垣間見れた気がしました。
来年から福岡支社の誕生。新しい市場への挑戦など、成長への歩みを止めないレバレッジは採用活動を積極的に行っているようです。今の環境で実力を持て余している方は新しいチャレンジの場として応募してみてはいかがでしょうか。
▼レバレッジの採用ページはこちら
https://www.lev.co.jp/recruit/
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