【ヨナーイ佐々木のEC奮闘記】スーパーSALEでサーチ登録を減らしたら売上も粗利も増えた話

非常に大きなトレンドである3か月に一度の楽天スーパーSALE。中でも通常価格より値引きをすることで露出が増え、売上も大きく増えるスーパーSALEサーチは、もはやセオリーともいえる売上アップの手法ではないでしょうか。

その一方で「正しく使わないと大きな機会損失」にもなりえる、いわば諸刃の剣です。今回のスーパーSALEでは、あえて「サーチ登録をしない」という選択をした結果、当店は逆に売上も粗利も増えました。

このコラムでは数回に分けて「その理由」をお話ししてまいりますので、皆さんの参考になれば幸いです。

必要な在庫を確保していますか?

今回、6月のスーパーSALEではウクライナ侵攻や上海のロックダウンの影響で、私と同様に「なかなか商品が入荷してこない」という体験をされた方も多かったのではないでしょうか。特に仕入れ型番商材の場合は、メーカー欠品が発生してしまうとその商品の市場への供給が止まります。

それにも関わらず、売れ筋商品を低価格でスーパーSALEサーチに登録してすぐに売り切れてしまい、仕入れできずに以降はずっと欠品というようなことをされていませんでしたか?

競合他店の多くが在庫切れをする中、もし自店舗で在庫切れが生じず販売を継続できていたら、より多くの売上をあげられたのではないでしょうか。

欠品を出さないのが自分たち「卸売業」の存在意義

自転車グッズのキアーロの運営母体であるテラオ株式会社は業種でいえば「卸売業」です。

私はメーカー勤務だった前職のときに「さして在庫を持たず、販売店さんから発注が上がったときにだけオーダーしてくる卸売業って何のために存在しているんだろう?」とずっと不思議に思っていました。

自社の商品を積極的に売ってもくれず、在庫も持とうとせず、今の時代であれば小口の収納代行もweb決済で代替が可能です。今回のようにメーカーの生産や入荷が滞ったり、メディアで紹介されたなどでメーカー在庫が枯渇した場合、ほぼ同時に市場からもその商品は姿を消します。

転職して考え続け悩み続けてきた「卸問屋の存在意義」として行きついた答えの一つが、「メーカーさんが切らしてしまったとしても問屋はちゃんと在庫を持っているべき」ということでした。それが今回は結果として功を奏したのです。

メーカーの在庫≒自社の在庫と思ってはいけない理由

上海のロックダウンによる納期遅れが出始めた春の段階で、私は「以降の入荷が滞る」事態を予測し、お客様に対してなるべく欠品を出さないことを命題と設定しました。6月末までの自社の販売計画に基づいた必要な数の在庫を、メーカーさんにキチンと「ウチがこんなに買ってはご迷惑ではありませんか?」と確認・了承を得たうえで先行発注したのです(それでも満数は入ってきませんでした)。

限られた大切な在庫ですので、今回はスーパーSALEサーチでの値引き販売は自重し、次回入荷のメドが立つまで大切に売ろうと準備していました。その結果、サーチ登録した他店さんは軒並み在庫切れしてしまい、当店に注文が集中する形になりました。

中には「テラオが在庫を買い占めているからこっちに在庫が回ってこない」と悪評を立てる御仁もいらっしゃいますが、それは違うと声を大にして申し上げたいです。なぜなら私たちは最初から「自社が必要な分の在庫」しか買っていないからです。

自社の在庫は少ないほうが良いと、余り在庫を持たず、メーカーさんや仕入れ先の在庫を「自社の倉庫」だと勘違いしていませんか? 在庫も持たずに安売りして欠品を出して販売機会損失を出してしまうのではなく、自社で必要な販売在庫をキチンと発注して持っていることがとても大切だと私は考えます。

例えメーカーさんに在庫確認をして「(今は)ある」と回答されたとしても、それはオーダーを出さない限りは絶対に自社の販売可能在庫にはなりません。他社が買ってしまえば、なくなってしまいます。事前に販売計画を立てて必要な在庫を発注していますか?

長々とお話ししましたが、要は「自分たちの売るものは自分たちの責任できちんと仕入れましょう」という話です。

▼自転車グッズのキアーロ
http://www.rakuten.ne.jp/gold/dandelion/

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