ID決済の導入による効果や注意点は?交換できるくんに聞いてみた
株式会社交換できるくん マーケティング部 部長 田中 大生さん
インタビューの概要

「交換できるくん」はガスコンロやトイレ、給湯器など一般家庭の住宅設備を商品と工事サービスのセットで安く、手軽にネットで注文できる自社ECサイトです。2020年11月から2021年2月にかけて、Amazon Pay、楽天ペイ、PayPayと新しい決済手段を拡充したことで、お客様の利便性の向上や連携元のキャンペーンにより集客効果が生まれたといいます。今回は株式会社交換できるくん(以下、交換できるくん)にてマーケティング部の部長を務めている田中大生さんに、大手ECモールの会員IDを活用できる決済手段を導入するための注意点や導入によるメリットをお伺いしました。

商品と工事をセットで提供する交換できるくん

――「交換できるくん」の特徴や強みについて教えていただけますか?

田中さん:まず、お客様が工事を伴う住宅設備を購入する際、地場の工務店など従来のリフォーム会社であれば、営業マンによる訪問営業や現場の下見が必要になります。当社では、その工程をウェブ上で完結できる仕組みを構築しているため、営業マン1日分の稼働コストや工程を減らすことで価格を抑えて、スピーディにサービスを提供できています。

「交換できるくん」のサービス概要:https://youtu.be/GMCJmA27XsU

田中さん:早さと安さをご提供するために、現在利用している住宅設備の型番の確認や採寸、写真撮影などをお客様ご自身で行っていただいています。通常であれば営業マンが対応する作業にはなりますが、初めての方でも簡単にご対応いただけるように、お使いの商品ごとに必要な採寸のポイントや写真を撮影する角度を具体的に明示しています。当社では過去数十万件の施工データやノウハウと、お客様から頂戴するお写真や採寸などの情報を活用することで、現地訪問など下見をしなくても、新しい商品への交換工事をできる仕組みを構築できているのです。

品質を高く維持するために、工事サービスも外部業者に丸投げせず、自社スタッフによる徹底した自社管理の下で行っています。マニュアルなどによって標準化を図るだけでなく、お客様アンケートの結果について適宜フィードバックを行い、サービスの改善に日々取り組んでいます。そのため、対応エリアに一部制限がありますが、高い接客・施工品質を安定して供給できている自信があります。

高額商品がゆえの決済の重要性

――お客様でも簡単に採寸・撮影を行える仕組み作り、そして、施工スタッフを外部に委託しないことで、価格面・スピード面・品質面の三方良しの状態ができているのですね。利用されているのはどのようなお客様が多いのでしょうか?

田中さん:住宅設備単体でもお買い求めいただけるものもありますが、工事サービスとセットでご購入いただくことが大半となります。一般の通販サイトと比べると商品単価の高いお買い物となるため、お客様にとってネットでの決済は慎重になる重要なポイントといえます。

今回、Amazon Payや楽天ペイのような新しい決済手段を導入するに至った理由として、ポイント付与やお客様が既に持っているアカウントで決済できる安心感を提供し、少しでもご購入のハードルを下げられればという想いがありました。

ID決済導入に向けた社内調整

――金額の高い決済をする際はネット通販に慣れている世代であっても多少緊張することがあるかと思います。それが普段から利用しているECモールのアカウントで決済できるのは嬉しいことです。新しい決済を導入するにあたって、社内をどのように調整したのかお伺いできますか?

田中さん:2020年9月からプロジェクトが始まりました。EC企業にとって、新しい決済手段を導入するには、セールス部門やシステム部門だけではなく、経理部門やサイト制作部門を含めた全社的な調整が必要になります。

当社では新しい決済手段の導入をプロジェクトと位置付け、それぞれの部門から1名メンバーを選出し、プロジェクトメンバーから各部門に情報発信をする形を取りました。各部門から選出された人員が責任を持ってプロジェクトの情報・状況を把握しているため、「お金のことは経理へ」、「システムのことはとりあえず情シスに」とはならず、部門のプロジェクトメンバーで解決できる仕組みになっています。

部門ごとの具体的な対応としては、セールスには「想定問答」を、経理には「各決済手段の入金サイクル」、制作部門には「ウェブサイトの原稿」と、すべてプロジェクトメンバー内で資料を作成しています。膨大な作業量に思えますが、導入の1ヵ月前から管理職・現場のリーダーに詳しく説明した甲斐あって、導入後は非常にスムーズに運用できています。運用が始まってから現場でトラブルが起きるたびにシステム担当が呼ばれる状況になりがちですが、お客様にとっても社内の体制にとっても良くない状態を避けることができました。

東京・大阪にショールームを設置している

ID決済導入後の注意点は?

――部門ごとのプロジェクトメンバーが細部まで各役割を全うしていることから、導入する決済手段の仕組みを1人1人が誰かに寄りかからずに把握できていることがわかります。用意周到に進められたプロジェクトのように感じますが、導入後、想定していなかったできごとは何かありましたか?

田中さん:例えば、PayPay導入後に「超PayPay祭」に参加したときのことです。PayPayの利用により、お客様が大幅なポイント還元を受けられるため、多くのお客様からお問い合わせをいただきました。「アプリをどうやってダウンロードするのかわからない」というお声や「決済が会員ランクに反映されるのは何営業日後か、今月もう少しでランクが上がりそうで」というお声など、想定を上回る幅広いご質問を受け、お客様の声を聞く現場に負担が掛かってしまったと思います。

また、Amazonギフト券や楽天ポイントを活用して、お支払代金の一部をポイントで、残りをクレジットカードでお支払いする場合の操作方法についてお問い合わせをいただくことが多かったです。各決済会社の決済画面に遷移するため、責任範囲としては当社のサポート範囲ではないかもしれませんが、お客様からの質問に対して、各決済手段にお問い合わせをするよう促すことは可能な限りしませんでした。

お問い合わせに上がった決済画面すべてのスクリーンショットを貼り付けたマニュアルを作成してスタッフ全員に配ったり、サイト内のQ&Aを拡充させたりしています。

こういったお客様からの「できない」「わからない」のご連絡があればすべてプロジェクト用の社内チャットで共有しまして、各部門に落とし込む改善の繰り返しです。ウェブサイトに説明を足したり社内マニュアルに加筆したりと、微修正に2ヵ月ほどかけたでしょうか。

ID決済の導入による効果

――集客力のあるイベントが行われることは導入企業として魅力的なことである一方、ID決済の利用にも関わらず自社ECサイト内での利用が初めてというケースもあるのですね。お答えできる範囲で、導入によってどのような効果が上げられたでしょうか?

田中さん:決済手段が増えたことで一番感じるのはポイントとキャンペーンの力です。2021年3月の「超PayPay祭」では、期間中のPayPayを使った売上高が、前月比で約10倍にまで急増しました。5月の楽天ペイキャンペーンでも楽天ペイの売上高が前月比約10倍になっています。ご購入後のお客様アンケートでも購入理由で「キャンペーンだったから」を挙げられる方が多く、高額商品のご購入を後押しする転換率向上の効果もあったのではないかと思います。

――キャンペーンが購入動機にある場合、ID決済をきっかけに新規のお客様を集客できていそうですね。最後に交換できるくんについて、田中さんから今後の展望などアピールしたいことがありましたら教えて下さい。

田中さん:新しい決済手段を導入することで、各サービスが実施しているキャンペーンページに「交換できるくん」が掲載されて、新しく認知をしていただけることも効果のひとつとして期待していました。まだまだ当社のサービスを知らないまま住宅設備を交換されるお客様が多くいらっしゃいます。1人でも多くのお客様に当社のサービスを知っていただき、安い・早い・高品質なサービスを提供できるよう、今後はこの認知度拡大を更に強化していきたいと考えております。

インタビューを通して:社内横断的に構築されるチームがお客様満足度を上げる

自社ECサイトにおいて新しい施策が走る際、システム部門やEC部門により遂行され、社内に進捗状況を共有する形は少なくありません。CSやセールスのようなお客様の声を第一に聞いている担当者が当事者として施策に関与することは、お客様に提供する価値を高めることに繋がると今回の取材を通して感じられました。

交換できるくんでは、ジョブローテーションをしやすい環境や今回のようなプロジェクトチームがしばしば作られることから、各部門で役割を持っている社員でも社内で行われている業務を横断的に熟知していることがあるようです。部門間の情報格差を減らすことで、お客様にとってどのようなアクションを取ることが最適なのか目線を合わせられるのではないでしょうか。

住宅設備をお取替えの際は、ID決済が追加されたことで益々使いやすくなった交換できるくんをご利用してみてください。

▼「交換できるくん」オフィシャルサイト
https://www.sunrefre.jp/

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