プレティアジャパンが提唱する「エージェントコマースの循環モデル」とは?AIがEC事業に与える3つの影響領域を解説

株式会社プレティアジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:イ・ボンギョ)は、AIエージェントがEC事業に及ぼす影響を体系化した「エージェントコマースの循環モデル」を発表しました。

生成AIは単なる質問応答ツールから進化し、現在では商品の探索や比較、レコメンド、さらには購入における意思決定まで幅広く消費者をサポートするようになっています。このようにAIが消費者の購買行動に深く関わる場面が拡大しています。

2026年1月には、楽天グループが「楽天市場」アプリにエージェント型AIツール「Rakuten AI」を導入しました。また、LINEヤフーの「Yahoo!ショッピング」でも、購買プロセスの各段階でAIがサポートする機能の拡充が進んでいます。

加えて、ChatGPTやGemini、GoogleのAI Overviewといった、ECサイトの外部でもAIを介して商品やブランド情報に触れる機会が増加しています。


こうした変化を背景に、AIが与える影響はECサイト内の顧客体験(CX)、AIとの対話を通じた顧客理解、そしてECサイト外部からの集客という3つの領域に広がっています。

同社では、これら3つの領域は個別に存在するのではなく、顧客意図を理解するAIを中心として相互に連動し、1つのサイクルを形成していると捉えています。

今回発表されたリリースでは、AIエージェントの影響が広がるECの3つの領域と、それらの連動によって生まれる循環構造を「エージェントコマースの循環モデル」として提唱しています。

AIエージェントの影響が広がるECの3つの領域

ECサイトの購買体験は「検索」から「相談」へ

従来のECサイトでは、ユーザーが商品名やカテゴリ、キーワードを入力して検索結果から自分に合った商品を探すスタイルが一般的でした。

これに対してAIを活用したECでは、「秋の旅行に着ていける、歩きやすくてきれいめな靴が欲しい」や「予算1万円以内で、仕事でも休日でも使えるバッグを探している」といったように、商品名が確定していない段階から、目的や悩み、利用シーンをそのままAIに相談しながら商品を選ぶことができるようになります。

AIは対話の中からユーザーの条件や意図を把握し、膨大な商品群の中から適切な選択肢を提示します。これにより、実店舗で販売員に相談するような、納得感のある商品選びの体験を提供することが可能になります。

重要なのは、検索方法そのものの変化ではなく、ECサイトの顧客体験(CX)が向上するという点です。選びやすく納得して購入できる環境を整備することで、購買率(CVR)の向上や関連商品の提案による併せ買いなどの効果も期待できます。

そのため、ECサイト側には、ユーザーが目的や悩みからAIに相談し、商品選びを進められる仕組みを整えることが求められています。

顧客理解は「行動データ」から「インテントデータ」へ

これまでEC事業者による顧客理解では、ページ閲覧、クリック、検索キーワード、カート投入、購入といった行動データが中心となっていました。こうしたデータからは「ユーザーが何をしたのか」は把握できる一方で、「なぜその商品を探しているのか」まで捉えることは容易ではありませんでした。

一方、AIとの対話においては、ユーザーの目的や利用シーン、商品選択の基準、期待や不安といった情報が自然な言葉として表れます。

例えば、「サッカー好きの人へのプレゼント」という相談から対話を重ねることで、「初心者でも使いやすいものがいい」「雨の日でも汚れにくいものがいい」「何度洗っても使いやすいものがいい」といった条件が明確になり、顧客意図、すなわちインテントをより具体的に把握できるようになります。

このようなインテントをAIが理解することで、ユーザーの状況や意図に合った提案を行いやすくなります。ユーザーにとっては、自分のことを理解したうえでAIが相談に乗ってくれる購買体験となるのです。

またEC事業者にとっても、「どのような場面で」「何を重視して」「いつ欲しいのか」といったユーザーの意図を把握できるようになります。こうしたデータは、商品企画や特集、メールマガジン、アプリ内POPといったマーケティング施策の改善に活用可能です。

そのため、AIとの対話から得られる情報をインテントデータとして蓄積・分析する仕組みの重要性が高まっています。

プレティアジャパンでは、AIとの対話から得られるインテントデータを以下の5つの観点に分けて分析しています。

  • 目的:何を探しているのか
  • TPO:いつ、どこで、どのような場面で使いたいのか
  • KBF(Key Buying Factor):価格、機能、デザインなど、商品選びで何を重視しているのか
  • RTB(Reason to Believe):レビュー、人気、実績など、購入を後押しする根拠は何か
  • 感情:期待、不安、迷いなど、商品を探しているときにどのような感情を持っているのか

自社ブランド・商品との出会いは「Web検索」から「AI検索」へ

これまでECサイトの集客においては、GoogleなどのWeb検索で自社サイトや商品ページを見つけてもらうことが重要とされてきました。

しかし現在は、Google検索上のAI OverviewやChatGPT、Geminiなどの生成AIから商品情報を得る場面が増えています。この状況では、検索結果の上位に表示させる従来のSEOだけでは、ユーザーとの接点を十分に確保できない可能性があります。

AIの回答だけで情報収集が完結する「ゼロクリック」が増加すると、検索結果に自社サイトが表示されていても、サイトへの訪問につながらないケースが増えることが想定されます。

さらに、AIの回答の中で自社ブランドや商品が提示されなければ、ユーザーの選択肢に入る機会そのものを失う可能性があります。そのため、AIの回答の中で自社ブランドや商品が適切な選択肢として認識・提示されることが、これまで以上に重要になっています。

3つの領域は連動し、1つのサイクルを形成する

ここまで挙げられた3つの領域は、それぞれ独立したものではなく、相互に影響し合うものです。

ECサイトでAIに相談しながら商品を選ぶことで、購買体験が向上するとともに、ユーザーのインテントデータが蓄積されます。そのデータを分析することで、ユーザーがどのような目的や選択基準で商品を探しているのかを理解できるようになり、ECサイト内の体験、商品情報、コンテンツの改善に活用できます。

さらに、その情報を生成AIが理解・引用しやすい形で整備することで、AI検索上で自社ブランドや商品が発見される機会を増やすことができます。そこで新たに接点を持ったユーザーがECサイトを訪れ、再びAIと対話することで、新たなインテントデータが蓄積されていきます。

そして、その中心で3つをつなぐのが、顧客意図を理解するAIによる「エージェントコマース」です。

プレティアジャパンでは、サイト内AI接客、インテントデータ、GEO対策を個別に捉えるのではなく、この循環全体を構築することが、CX向上と新たな顧客接点の創出につながると考えているとのことです。

株式会社プレティアジャパンについて

株式会社プレティアジャパンは、「AIに相談して選ぶ時代のECをつくる」というミッションを掲げ、顧客意図を理解するAIで「エージェントコマース」の実現を目指しています。

エージェントコマースSaaS、GEO対策サービス、ショッピングプラットフォームという3つのサービスを通じて、自社ECのCX・顧客理解・集客の進化に貢献しています。

出典元:株式会社プレティアジャパン

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