
株式会社Hamaru Strategy(ハマルストラテジー、代表取締役:清水和幸、本社:東京都台東区)は、2026年3月28日(土)から4月3日(金)にかけて実施した「ランダムグッズに関する消費者意識調査2026」の最終報告を特設サイトにて公開しました。
今回の最終報告は、4月16日に公開された中間報告の内容に加えて、未発表の集計結果と自由記述欄に記載された消費者の生の声を加えてまとめられたものとなっています。
また、本調査に興味を示したランダムグッズ関連企業合計18社(権利元9社、メーカー・販売企業8社、その他1社)へのヒアリングから浮かび上がった意見も取り上げられています。
特設サイトは、今後ランダムグッズの改善を検討する方々が参考にできるよう、継続的な無償公開が予定されているとのことです。
調査レポートの主な注目ポイント
本調査レポートでは、以下の6つのポイントが特に注目すべき内容として取り上げられています。
- 消費者は単価が上がっても選んで買いたい。その具体的な金額とは?
- 1回に消費した最大金額の平均値は2万円強
- 許容度の低いランダムグッズ 共通点は「命」
- ランダムグッズは、作り手や売り手も84.3%が嫌っている
- 自由回答269万字の分析
- 個別企業向けの報告会で出た意見
留意事項について
本レポートは、特定の企業やコンテンツを糾弾するためのものではなく、消費者と、メーカー・販売企業、権利元が視座を合わせ、現状を改善するための土台として活用することを目的としているとされています。
本アンケートは無作為抽出による統計調査ではなく、X(旧Twitter)やプレスリリース、Webメディア等から自発的に本調査を発見し、回答した35,866件の声で構成されています。
自由記述欄からの引用には、複数の意見をまとめて記載しているものや、前後の文脈に合わせて表現を一部調整しているものが含まれます。また、企業名やコンテンツ名などは伏せられています。
約9割が「単価が上がっても選んで買いたい」と回答
「ランダム販売の代わり、もしくはランダム販売と同時に実施してほしい施策をすべて選んでください」という質問(複数回答可)に対して、「単価は上がるが、選んで買える」と答えた回答者が89.7%で最多となりました。
さらに、「ランダムでなく確定で買えるとしたら最大いくらまで出せますか?」という質問を、以下の条件のもと5つの価格帯で調査した結果が公開されています。
【条件】
- ランダムグッズの種類:10種類
- 自分が欲しい種類:1種類
- 商品の単価:5種(300円、500円、800円、1000円、1500円)
回答結果から近似曲線を求め、逆算した推定値となります。R²=0.966~0.995。
表の見方としては、各価格に対して、推定何%の回答者が出せる金額なのかを算出しています。価格の下には、元の単価に対して、出せる金額が何倍であるかが記されています。
1回の購入における最大金額の平均は約2万円
「これまで1回のランダムグッズ購入や配布にかけた最大金額をお答えください」という設問では、平均値が20,256円、中央値が15,000円となりました。
極端な回答による歪みを排除するため、10%トリム平均(回答数の上下10%を除いた値で平均値を算出)を採用。
グラフからは、平均値や中央値を超えて、多くの金額を支払っている回答者が多数いることも明らかになっています。
許容度が低いランダムグッズの共通点は「命」
「ランダムグッズとして販売されても許容できると感じるものを、すべてお選びください」に対する回答では、単価が高額な衣類やCDの他に、ぬいぐるみ、アクリルスタンド、フィギュア・マスコットを許容する人が特に少なく、2%未満にとどまりました。
- ぬいぐるみ:0.6%
- フィギュア・マスコット:1.8%
- アクリルスタンド:1.8%
理由としては、他のグッズよりも「命」を感じやすいことが挙げられています。特有の心理的コストが発生するため、「捨てられない」「供養が必要」という声に加え、「そもそもランダムで販売しないでほしい」という要求が多く寄せられています。
製造・販売側も84.3%がランダムグッズを嫌っている
中間報告では、ランダムグッズを約9割が「嫌い」と答えたことが話題となりました。
基本属性の設問にある「ランダムグッズの製造・販売との関わりの有無」によってそれぞれ集計した結果、ランダムグッズと関わりがある回答者でも、84.3%が嫌い(「非常に嫌い」と「嫌い」の合計)と答えたことが分かりました。
製造・販売に携わっている方からは、以下のようなコメントも寄せられています。
「在庫が不十分なランダム商品の販売に伴い、大人買い勢や転売ヤーの異様な熱意に圧されて一般層が萎縮したり在庫を枯らされて失望したような顔で手ぶらのまま帰る姿ばかり見ているため、こんなやり方が本当に正しいのかどうかは疑わしいと言わざるを得ない」
「目当てのものを引けず、何度もレジに来るお客さんを毎日見ていると悲しくなる」
買う側だけでなく、作り手・売り手すら多くが嫌っているという、特異な構図が浮かび上がっています。
総文字数約269万字の自由回答を分析
自由記述欄には総文字数約269万字の回答が寄せられ、非常に示唆に富んだ生の声が届いたとのことです。
多岐にわたる問題点への言及がありましたが、特に多かったのは以下の6点についてです。
- 選ばせてほしい
- 交換・譲渡の負担
- 製造上のミスへの対応
- 転売の助長への怒り
- 環境・資源浪費への批判
- ギャンブル性への疑問・規制
製造上のミスへの対応
製造上のミスや不良品への対応に関して、具体的なコメントが多く寄せられています。ランダムグッズであること自体が、返金・交換を断られる原因にもなっていることが分かります。
対応ありのケースでは、「買ったランダム商品が全部同じで『流石におかしくないか』と問い合わせたところ、全品交換対応となりコンプリートできた」、「当該商品がしっかりシャッフルされていなかったため購入者に個数分再送しますと販売元からメール連絡があった」といった声がありました。
一方、対応なしのケースでは、「10個購入して全10個が全く同じ絵柄だったため問い合わせたところ、『開封済みは交換返金できません』と追い返された」、「8個すべて同じキャラクターが出た。スタッフに聞いても『ランダムなのであり得る』の一点張りで、その後メーカーや消費者センターに問い合わせたが対応はなかった」といった声が寄せられています。
初期不良でも交換不可というケースでは、「製造元の中には、初期不良があっても『製造上の仕様』と称して交換・返品対応しない企業もあり、怒りを覚えます」、「初期不良、傷、汚れのある製造物が多くて欲しいものと交換してもらうことすらできないことがよくある」といった不満の声も見られました。
販売企業側の経験としては、「購入者から『購入商品のキャラがこんなに被った!』とクレームを受け、社員や該当フロアへの確認や確認電話対応などで長期間業務を阻害された経験がある」といった声も上がっています。
個別企業向け報告会で浮かび上がった意見
本調査に興味を持ったランダムグッズ関連企業計18社(権利元9社、メーカー・販売企業8社、その他1社)に対し、個別に調査結果報告会が開催されました。その中で寄せられた意見も公開されています。
メーカー・販売企業がランダムグッズを手掛ける理由
- ロイヤリティや描き下ろしイラストへの投資額を回収するためには、ランダムグッズを作らないと厳しい
- キャラクター人気の差による在庫リスクを減らせることが大きく、やめられない
- 客単価が相当上がり、選んで買える場合と比べて約5~10倍ほどの差がある(複数社へのヒアリングをまとめた結果)
- 突出して売れるため、どうしても頼ってしまう
- 権利元の意向で、メーカー視点では売れないキャラクターもラインナップに入れなければならないことがある
- 受注生産は通常生産よりもロイヤリティが高く設定されているため、受注生産は難しい
- 在庫管理や陳列の面で、店舗オペレーションが圧倒的に楽になった
メーカー・販売企業の消費者への理解
- 嫌だけど買っている人がほとんどだと思う
- お客様から「ランダムグッズをやめて」と問い合わせが来る
- ランダムグッズが炎上している認識はなかった
- 楽しんで買っているお客さんも結構いると思う。グッズ次第
- 個人的に単価1,000円はお客さんにとって厳しいと思う
メーカー・販売企業の製造上のトラブル防止について
- 別の部署が対策を講じていると思う
- 製造メーカーに任せている
- トラブルがあれば製造委託先を変える
- うちは、しっかりやっている。かなりやっている方だと思う
メーカー・販売企業の率直な声
- 自社だけ自粛する意味がない。売れるうちは売る
- 価格を2倍にした程度ではランダム販売をやめられない
- 今のやり方には限界があると思う
- ランダムグッズに代わる売上の上げ方があれば取り組む
- こちら側も大変だということを分かってほしい
- 当社は規模が大きく目立つので、他社で起こったトラブルと混同されることもある
権利元のグッズ企画を監修する立場の声
- 人気キャラだけピックアップした販売企画を許諾することはない
- キャラクターは平等にグッズ化してほしい
- 商品が出るだけでありがたい作品も多い
- ランダムグッズを規制することで、企業が撤退しても困る
- ランダムグッズでないと商売が成立しない企業も多いと理解している
- メーカーの経済活動に介入しすぎるのも良くない
- 消費者にとって厳しすぎるランダムにはストップを掛けている
- 既に、とある種類の商品には許可を出していない
- ランダムグッズが好かれていないことは認識している。ランダムグッズを監督するのが自分たちの仕事だと思う
- 実売でMG(最低使用保証料)を超えられる企業は意外と少ない
アンケート回答者への謝辞
Hamaru Strategyは、本アンケートへ回答した方々に対して謝辞を述べています。全44問という時間を要するアンケートであるにも関わらず、自由記述欄を含め、最後までしっかりと回答した方がほとんどだったとのことです。
またX等での拡散にも協力があり、調査開始前の同社Xアカウントのフォロワーは10アカウント未満であったにも関わらず、ここまで大規模な調査が行えたのは、回答者の協力があってのことだとしています。
おかげさまで大変多くの回答が集まり、企業の意識を変えられるほどの力を持ったデータとして、まとめ上げることができたとのことです。
株式会社Hamaru Strategy 企業情報
株式会社Hamaru Strategy(ハマルストラテジー)は、キャラクタービジネス領域に特化した新規事業企画会社です。
柔軟かつ尖った企画力と、こだわりのものづくりが特徴で、キャラクター×クラフトビールのブランド「ChaRAFT BEER」や、アニメキャラクターの制服を等身大サイズで表現する「原寸制服本舗」をプロデュース・運営しています。
多くのメーカーと共創し、様々なアニメコラボ商品の企画から販売までを手掛けています。
- 社名:株式会社Hamaru Strategy(ハマルストラテジー)
- 本社所在地:東京都台東区谷中6-4-5
- 代表取締役:清水和幸
- 社員数:2名
- 事業内容:キャラクタービジネスの新規事業開発・商品企画
- 設立:2020年1月
出典元:株式会社Hamaru Strategy














