住宅デバイス共創機構、CEATEC 2025でマンション向け「ロボット床下収納システム」を初公開 - 収納問題を解決する新構想

住宅デバイス共創機構設立準備室は、2025年10月14日から17日まで千葉県千葉市の幕張メッセで開催される「CEATEC 2025 Innovation for All」において、開発中の「ロボット床下収納システム マンション向け」を初めて公開することを発表しました。

この新システムは、収納スペースが限られるマンションの住空間を拡張する「マンション地下トランクルーム」という新しい活用方法を提案するものです。会場のブースでは、構想の中核となるロボット床下収納を中心に、実際に収納可能なサイズを確認できるボックスや、荷物運搬ロボットの実物大モックが展示される予定とのことです。

マンション物流ゲートウェイとは

同機構によると、現代のマンションでは、様々な課題が複雑に絡み合い、生活の不便さや資産価値の停滞を招いているとのことです。特に顕在化している問題として、以下の3つが挙げられています。

  • 物流2024年問題による宅配サービスの維持困難
  • 限界まで工夫しても不足する収納スペース
  • マンション価格の高騰に利便性の向上が追いつかない

これらの課題を「物流」と「収納」両面からアプローチで解決し、マンションの利便性・快適性・資産価値を再定義する構想がマンション物流ゲートウェイだと説明されています。

エントランスと地下トランクルームの間で荷物がやり取りされる様子
エントランスと地下トランクルームの間で荷物がやり取りされる様子

マンション向けロボット床下収納の主な特徴

1. すぐそこにある、トランクルーム

この新システムでは、エントランスの端末からいつでも荷物の収納・取り出しが可能となっています。住宅デバイス共創機構が選定した標準パケットサイズ(W450mm×D450mm×H470mm、対応重量25kg)の収納ボックスにより、「すぐに使える・取り出せる」大容量収納を実現しているとのことです。

2. 2Lペットボトル12本も、玄関まで自動配送

最大25kgまでの荷物は、マンション内を走行する自律走行ロボットが玄関まで届けるとされています。セール時のまとめ買いで荷物が増えても、「マンション地下トランクルーム」が宅配のバッファーとなるため、確実な受け取りが可能とのことです。また、大容量のバッファーにより、長期不在時の受け取り・保管も安心して行えるという利点があります。

自動配送対応の荷物サイズ:W400×D450×H250〜320mm

これは、自律走行ロボットのコンパクト化を図るための最適サイズであり、一般的な宅配荷物の大半をカバーできるよう設計されているとのことです。

玄関に荷物を届ける小型配送ロボット
玄関に荷物を届ける小型配送ロボット

3. 使わないなら、貸せる。トランクルームを資産に

マンション地下トランクルームは専有物件として貸し出すことも可能とされています。自宅マンションの購入者でありながら、「トランクルームの大家さん」として副収入を得るという新しい資産活用が実現できるようになるとのことです。

10種のマンション向け新デバイス

住宅デバイス共創機構設立準備室は、今後発表を予定しているマンション向けのデバイスを紹介しています。これらのデバイスは日々の生活をさらに快適にするとともに、有休駐車場などの活用により、将来の資産価値向上も期待できるとされています。

ゴミ出しエレベーター

ゴミ出し専用エレベーターの断面図
ゴミ出し専用エレベーターの断面図

ゴミ出し専用のエレベーターを設けることで、日々のゴミ出し負担を軽減するとのことです。既存物件への設置にも対応しているとされています。

ゴミ自動収集対応エレベーター

各フロアにある集積所からのゴミ収集を省力化・効率化するエレベーターだと説明されています。

自動配送対応エレベーター

小型ロボットがエレベーターで移動する様子
小型ロボットがエレベーターで移動する様子

マンション内の無人配送に対応する、専用設計のエレベーターです。配送用の小型ロボットの階層移動に用いられるとのことです。

共用スペース用 荷物受け取り装置

共用部に設置する荷物の呼び出し端末だと説明されています。荷物のスムーズな受け取り・預け入れが可能になるとのことです。

専有スペース用 荷物受け取り装置

各住戸に設置可能な受け取り装置とされています。ロボットによる自動配送に対応するとのことです。

マンション向けドローンポートエレベーター

屋上のドローンポートに荷物が届けられた様子
屋上のドローンポートに荷物が届けられた様子

ドローンからの荷物受け取りに対応するとのことです。専用エレベーターが、ポートに届いた荷物を受け取り位置まで移動します。既存物件への設置にも対応しているそうです。

マンション特化型小型配送ロボット

マンションの廊下を進む 小型の自動配送ロボット
マンションの廊下を進む小型の自動配送ロボット

マンションの敷地内で荷物の自動配送を行う小型のロボットだと説明されています。運用場所をマンションに限定することで、効率的なラストワンマイル配送を実現するとのことです。

マンション地下トランクルーム専用ロボット

地下トランクルームで荷物の整理を行う、荷物運搬ロボットだと説明されています。マンション内の物流・収納を自動化するとのことです。

地下ピット転用自動配送拠点

マンションの地下ピットを配送拠点に転用し、活用する仕組みとのことです。

平置き駐車場転用自動配送拠点

駐車場の一角を物流拠点として活用する様子
駐車場の一角を物流拠点として活用する様子

マンションの平置き駐車場の一部を物流拠点に転用するとのことです。有休駐車場の活用にも適しているとされています。

マンション物流ゲートウェイ構想を核としたこれらのデバイス群により、「宅配・収納・資産活用」の全てがシームレスに連携し、マンションの価値と利便性を新たな次元に引き上げることが期待されています。

今後の展開

マンション物流ゲートウェイ構想は、単なる収納や宅配ボックスではなく、「住まいと物流をつなぐインフラ」としての役割を担う構想であると説明されています。将来的に、自動配送車両・ロボット・ドローンなどと連携することを前提に、マンション全体の物流最適化に向けた開発が進められているとのことです。

自動配送車が届けた荷物は 地下トランクルームに一時保管される
自動配送車が届けた荷物は地下トランクルームに一時保管される

住宅デバイス共創機構設立準備室

名称   :住宅デバイス共創機構設立準備室
所在地  :〒406-0812 山梨県笛吹市御坂町下黒駒464-1
設立   :2024年7月1日
webサイト:https://www.rdcc-pre.org

出典元:株式会社0 プレスリリース

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