
株式会社クロス・マーケティング(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:五十嵐 幹)が、2025年6月に全国の18~79歳男女3,000名を対象とした「推し活など余暇行動に関する実態・意識調査(2025年6月定点ココロスタイルリサーチ)」を実施しました。この調査は、生活者の意識やライフスタイルの変化の兆しを定点観測することを目的としています。今回は余暇行動編として、余暇の過ごし方に関する意識・態度、動画視聴時間、趣味として行っていること、推し活の実施状況と推しの対象などに焦点を当てて分析されています。
この記事の目次
調査結果
余暇の過ごし方に関する意識・態度
余暇行動についての考え方・態度を4段階で聴取した結果、「非常に+まあそう思う」の割合が高かった項目は、「休日にはなるべく一人で自分の時間を大事にしたい」「遊びや旅行は事前に計画をしっかり立てるほう」「一生続けられる趣味やけいこごとを見つけたい」「都会的な遊びより自然の中で過ごしたい」でした。
特に18~29歳の若年層では、「趣味にはお金をかけるようにしている」「将来のために役立つ資格や技術を身につけたい」「特定の趣味に本格的に取り組んでいる」の割合が他の年代より高く、自身の成長や趣味に対する意識の高さがうかがえる結果となっています。

テレビやインターネット動画の視聴時間
調査では平日・休日別に7区分で動画視聴時間を聴取し、平均値を算出しています。テレビの視聴時間は平日が2.5時間、休日が2.8時間となっており、年齢が高くなるほど視聴時間が長くなる傾向が見られました。特に60~70代では休日・平日ともにほぼ3時間テレビを視聴していることが分かっています。
一方、インターネット動画の視聴時間は平日が2.0時間、休日が2.3時間で、若年層ほど視聴時間が長くなる傾向があります。中でも18~29歳は視聴時間が最も長く、平日2.5時間、休日3.1時間に達しています。この結果から、若年層と高齢者で動画コンテンツの消費行動に明確な違いがあることが示されています。

趣味として行っていること
調査では53項目の趣味を提示して確認を行った結果、最も人気のある趣味のトップ5は「テレビを観る・ラジオを聴く」「旅行・行楽」「音楽鑑賞」「動画共有サービスを観る」「読書をする」となりました。
年齢別の傾向を見ると、「テレビを観る・ラジオを聴く」「旅行・行楽」「散歩・街歩き」「ウォーキング・ジョギング・ランニング」「ガーデニング・盆栽・家庭菜園」などは年齢が上がるほど割合が高まる傾向があります。
反対に「音楽鑑賞」「動画共有サービスを観る」「動画配信サービスを観る」「ゲームをする」「SNSをする」といった屋内外で共通に楽しめる趣味は、若い年齢層ほど実施率が高いことが明らかになっています。これらの結果から、世代によって余暇の過ごし方に明確な違いがあることが示されています。

推し活の実施状況と推しの対象
調査によると、推し活(特定の人物やキャラクターなどを応援する活動)を行っている人は全体の36%にのぼることが分かっています。年代別に見ると、若年層ほど推し活実施率が高く、18~29歳では55%、30代では47%となっています。
推しの対象として最も多いのは「漫画・アニメ・ゲームのキャラクター」「アイドル」「ミュージシャン」「スポーツ選手」「俳優・女優」で、これらが主な推しの対象となっています。特に「漫画・アニメ・ゲームのキャラクター」「アイドル」「YouTuber・配信者」は若年層ほど推しとして支持する割合が高いという結果が出ています。

具体的な推しの人物やキャラクターについても調査が行われました。推しの人物では、「大谷翔平」が男女ともに高い人気を集めており、女性に特に人気があるのは「Snow Man」や「嵐」などのグループであることが明らかになっています。
キャラクターについては、男性が「機動戦士ガンダム」「ちいかわ」「ワンピース」を、女性は「ちいかわ」「名探偵コナン」「ハローキティ、スヌーピー」をトップ3として支持していることが分かっています。この結果から、性別によって推しとして選ぶキャラクターに違いがあることが示されています。

レポート項目一覧
今回の調査レポートには以下の項目が含まれています。
属性設問
性別、年齢、未既婚、居住地、子どもの有無、同居人数、同居家族、同居子ども・孫の学齢、職業、住まい、世帯年収、ポテンシャル・ニーズ・クラスターなどの基本属性情報が収集されています。
調査結果サマリー
調査結果:景況感・生活全体の意識
このセクションでは以下の項目について調査されています。
- 生活満足度
- 生活領域別満足度/注力度
- 生活価値観・意識
- 生活関連の意識
- 現在の暮らし向き
調査結果:推し活など余暇行動について
このセクションには以下の項目が含まれています。
- 自由に使える時間の量/満足度
- 余暇の過ごし方に関する意識・態度
- テレビ・インターネット動画の視聴時間
- テレビやネット動画の好きなジャンル
- 出版物の読み方(紙・電子)※本・書籍/漫画・コミック/週刊誌/新聞の定期購読
- 趣味
- コレクションしているもの
- 推している人・もの・コト
- 「推し」への月間支出額
- 推している人/キャラクター(自由回答)
時系列データ集
参考資料
ポテンシャル・ニーズ・クラスター(PNCL)について
調査概要
本調査の基本情報は以下の通りです。
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査地域:全国47都道府県
- 調査対象:18~79歳の男女
- 調査期間:2025年6月4日(水)~6日(金)
- 有効回答数:3,000サンプル
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります。
会社概要
株式会社クロス・マーケティングは、以下の概要を持つ企業です。
- 会社名:株式会社クロス・マーケティング
- 所在地:東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー24F
- 設立:2003年4月1日
- 代表者:代表取締役社長兼CEO 五十嵐 幹
- 事業内容:マーケティングリサーチ事業、マーケティング・リサーチに関わるコンサルテーション
この調査から、日本人の余暇活動や「推し活」の実態が明らかになっています。特に世代間の違いが顕著であり、若年層ほど「推し活」への参加率が高く、インターネット動画の視聴時間も長いことが示されています。一方で高齢層はテレビ視聴や旅行、自然の中での活動を好む傾向があるなど、世代によって余暇の過ごし方に明確な違いがあることが分かっています。
この調査結果は、消費者行動の理解やマーケティング戦略の立案において重要な示唆を与えるものとなっています。特に若年層のデジタルコンテンツ消費や推し活への積極的な参加は、これからのマーケティング活動において注目すべきポイントといえるでしょう。
出典元:株式会社クロス・マーケティング プレスリリース