オークファン子会社SynaBiz、TikTok Shopとシステム連携でライブコマース市場向け新サービス提供 - 在庫管理自動化やライバー支援を実現

株式会社オークファンが、BtoBマーケットプレイス「NETSEA(ネッシー)」においてTikTok Shopとのシステム連携を開始し、TikTokライバーに対して国内外の商品提供を行うことを発表しました。この取り組みにより、オークファングループはライブコマース市場における新たなサービスを提供し、より多くのビジネスパートナーと共に販路拡大を目指していくとのことです。

展開の背景

オークファングループは、創業以来蓄積してきた膨大な価格相場情報や多数の中小企業・副業ユーザー、EC支援・育成の豊富な実績を強みとしています。数年前から中長期的な事業拡大を見据え、海外BtoB取引市場への展開が不可欠であると認識し、世界各国への流通インフラ構築に向けた海外向けサービス展開にも着手したとのことです。

これにより、成長戦略を海外市場にシフトさせながら、既存の国内事業での継続的成長を目指すとともに、海外向けサービスのシステム開発などにも積極的に投資を行ってきたと伝えられています。

また、同社は中国で活性化しているライブコマースの流れが2025年に市場急拡大することを予想し、それに対応する形で昨年10月よりライブコマース関連事業への取り組みを進めてきたとのことです。

一方、ByteDance社が提供するTikTokは、全世界で15億人以上のユーザーを持つ動画プラットフォームであり、近年ではTikTok内のEC機能「TikTok Shop」が急速に拡大しています。すでに中国版TikTokの「抖音(ドウイン)」をはじめ、アメリカ、イギリスなど世界で急成長を遂げており、流通高も100兆円を超える見込みとなっています。視聴中に商品を即購入できる導線が、若年層を中心に強い支持を集めており、このTikTok Shopが近い将来日本でもリリース予定と言われています。(*1)

*1 日経クロストレンド「新たな購買体験を提供する「ディスカバリーEコマース」」より

ライブコマース新サービスの概要

オークファングループが運営するBtoBマーケットプレイス「NETSEA」において、TikTok Shopとのシステム連携を通じた新たなライブコマースサービスを提供していくとのことです。

同サービスの特徴としては、以下の点が挙げられています:

  • システム連携により、NETSEAのデータと連動して在庫更新や販売ステータスが自動化されます

  • ライバーは自ら在庫を持つ必要がなく、国内外の商品を自由に選択してフォロワーに販売できるようになります

  • 商品代金はオークファングループが運営するTikTok Shopに支払われ、その中からライバーに報酬が支払われる仕組みです

  • 商品はオークファングループ指定の倉庫から直接配送されるため、ライバーは配送業務に煩わされることなく、ライブ配信に集中することが可能です

  • ライバーは数多くの商品の中から自分の好みに合わせて商品を選択できます

  • ライバーの要望により新たな商品の提供も可能となっています

  • OEMによりオリジナル商品を作成することもでき、ライバー独自のブランド展開が可能です

サプライヤーへのメリット

同社では、ライブコマース市場に参入するリソースがない企業に向けてもサポートを提供しています。NETSEAに出店することで、同社提携ライバーがTikTok Shop上で商品の代行販売を行い、新たな販路を確立することができます。

これにより、サプライヤーは簡単な手続きだけで、ライブコマースを通じた販路拡大を実現できるとしています。

今後の取り組み

オークファングループは、メディア運営、スクール運営、マーケティング支援、EC支援ツール提供などのソリューション事業を展開しており、今後さらに以下の取り組みを強化していく予定としています。

  • TikTok Shop情報のメディア

  • ライバー育成スクールでの連動

  • TikTok Shop出店支援や広告運用代行

  • EC一元管理ツールへのTikTok Shop連動

  • ライバーがライブ配信できるスタジオ拠点の拡大

これらの取り組みを通じて、TikTok Shopをはじめとしたライブコマース関連サービスのさらなる拡充を目指していくとのことです。また、検品・物流などの海外輸入に関するオペレーションについても新たな取り組みを進めているといいます。

詳細については各サービスのリリース時に改めて発表される予定です。

オークファングループの企業概要

オークファングループは、社会の様々な「RE」を統合した唯一無二の流通インフラを構築する「RE-INFRA COMPANY」として、国内で300兆円規模、海外を含めると数千兆円規模と推定されるBtoB取引市場において、新たな仕組みやサービスの創出に取り組んでいます。

特に、巨大なポテンシャルを持つ海外市場を重要な戦略エリアと位置づけ、グローバルな視点での事業展開を加速させています。中国をはじめとする商品供給力を強みに、ライブコマース事業にも取り組んでいるとのことです。

オークファングループは、国内外における事業基盤をさらに強化し、BtoB取引市場のリーディングカンパニーを目指しています。

【海外BtoBへの展開】

会社概要

会社名 : 株式会社オークファン
代表者 : 代表取締役 武永 修一
設立 : 2007年6月
資本金 : 9億7,368万円 (2024年9月末現在)
従業員 : 186名 (2024年9月末現在 ※連結)

オークファングループによるTikTok Shopとの連携は、急成長するライブコマース市場において、新たなビジネスモデルの構築を目指す戦略的な取り組みとなります。システム連携による在庫管理の自動化やライバーが在庫を持たずに販売できる仕組みなど、ライブコマースにおける課題を解決する機能が特徴となっています。

特に注目すべき点は、ライバーとサプライヤー双方にメリットのある設計となっている点です。ライバーはライブ配信に集中できる環境が整い、サプライヤーは簡単な手続きでライブコマース市場に参入できるようになります。今後は、TikTok Shop関連のメディア運営やライバー育成スクール、出店支援などさらに幅広いサービス展開が予定されており、オークファングループのライブコマース事業の成長が期待されます。

世界的に急成長を続けるTikTok Shopとの連携により、日本国内におけるライブコマース市場の活性化にも貢献することが見込まれています。オークファングループの海外市場を見据えた戦略と、ライブコマース市場でのポジショニングについて、今後の展開が注目されるでしょう。

出典元: 株式会社オークファン

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