
生体認証や画像認識サービスを展開する株式会社ELEMENTS(本社:東京都中央区、代表取締役社長:長谷川 敬起)は、EC企業向け画像生成AIツール「SugeKae(スゲカエ)」において、商品画像のカラーバリエーション(以下「カラバリ」)をより自然な仕上がりで生成できる新機能の提供を開始したことを発表しました。この新機能により、元画像の生地感やボタン、襟の形などの細部の自然さを保ちながら、質感の再現性が向上したカラバリ画像を自動生成することが可能になるとのことです。これによって、企業は撮影コストの削減と、消費者への自然な商品訴求の両立を実現できるようになるといいます。
この記事の目次
EC現場における課題:1商品あたり数十万円のカラー展開コストと品質の両立
近年のEC市場では、色やサイズ違いなどの商品バリエーションが急速に拡大しており、商品画像制作においては「効率性」と「品質」の両立が大きな課題となっています。多くのEC企業では、カラー展開ごとに個別の撮影を行うことが一般的で、1商品あたり少なくとも数十万円程度のコストがかかることが多く、企業にとって大きな負担となっているようです。さらに、従来の画像編集ソフトによる手作業での色調整では、質感や色の自然な再現に限界があり、ブランドイメージにも影響を与える可能性があるとされています。
「SugeKae」はこれまでも、商品画像のカラバリを簡単に生成できるツールとして、多くのEC現場で活用されてきました。今回のアップデートでは、質感や形状にこだわるブランドからの要望を反映し、より自然で実用性の高い商品画像を生成できるようになったとのことです。
実際のECサイトで使える高品質な画像を実現した新カラバリ生成機能
新しくなったカラバリの生成機能は、元となる商品画像と参照するカラー画像をアップロードするだけで簡単に利用できます。今回のアップデートでは、元画像が持つ繊細な生地感や立体感、ボタンや襟の形などの細かなディテールまで、より自然に再現できるように改良されたということです。
この技術改良により、AIによる生成画像にありがちだった「のっぺり感」や「不自然な歪み(デフォルメ)」が大幅に解消され、実物に近い見た目で商品を訴求できる品質を実現しているとのことです。撮影や煩雑な編集作業に頼ることなく、色やサイズごとの商品バリエーション(SKU)に必要な高品質な画像を効率よく準備することが可能になりました。
また、表現の自然さやディテールの再現力が向上したことで、質感へのこだわりが強いファッションブランドなどにおいても安心して導入できるようになり、ECサイトにおけるコンバージョン率の向上や返品率の抑制といった効果も期待されているようです。
使いやすい料金体系
「SugeKae」では、導入企業が納得のいく画像だけを使えるよう、生成した画像のうち実際にダウンロードした枚数のみを課金対象としています。本機能は、1ダウンロードあたり200円(税抜)〜という利用しやすい価格で提供されているとのことです。
EC企業向け画像生成AIツール「SugeKae(スゲカエ)」の機能
「SugeKae」は、特別な画像編集技術を持たない方でも、元データと参照画像をアップロードするだけで、背景やコーディネート、商品のカラーを簡単に「すげ替える」ことができるAIツールです。複雑なプロンプト(指示)を入力する必要がなく、誰でも簡単に商品画像のリメイクなどが行え、撮影にかかる工数を大幅に削減することができるとされています。その主な機能は以下の通りです。
1. 背景を変える
商品画像の背景を指定した画像や自然な単色の背景にすげ替えることができます。不自然な影の浮きなどを防ぎ、季節やコーディネートに合わせた自然な背景を生成します。
2. 背景を白抜き
ECサイトに最適な白抜きの背景に商品画像をすげ替えます。商品がはっきりと見える白背景を瞬時に生成することができます。
3. カラーを変える
商品画像のアイテムを指定したカラーにすげ替えることができます。1枚の画像をもとに、SKU(最小管理単位)に応じたカラーバリエーション画像を効率的に生成します。参照画像からカラーを抽出する機能により、繊細なニュアンスカラーの展開にも対応可能です。これにより、色ごとに撮影する手間を大幅に削減できるとのことです。
4. 生成ギャラリー
生成した画像をいつでも一覧で確認し、必要なタイミングでダウンロードすることができます。また、チーム内で画像を共有することも可能です。
株式会社ELEMENTSについて
「BEYOND SCIENCE FICTION」をグループミッションに掲げ、個人認証、個人情報管理、個人最適化の3つのソリューションを展開している企業です。金融犯罪や大量生産・大量廃棄などがもたらす社会課題の解決を目指しています。現在の主力サービスであるオンライン本人確認サービスは、金融や通信など幅広い業界で約600社以上に導入されているとのことです。
会社概要
- 所在地:東京都中央区日本橋本町3-8-3 日本橋ライフサイエンスビルディング3 5階
- 代表者:代表取締役会長 久田 康弘、代表取締役社長 長谷川 敬起
- 証券コード:東証グロース市場 5246
- 設立:2013年12月
出典元: 株式会社ELEMENTS プレスリリース