
Loycus株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:嶽本泰伸)が提供するLINEを活用した顧客エンゲージメント支援サービス「Loycus(ロイカス)」が、サイボウズ株式会社が提供する業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」とのデータ連携機能を大幅に強化したことが発表されました。今回のアップデートにより、LINEでの友だち追加時にkintone上のレコードをリアルタイムで自動生成する機能や、kintone上のデータをLoycusで活用したセグメント配信やリッチメニュー出し分けなどの自動アクション機能が実装されたとのことです。
この機能強化によって、従来は手作業で行われていた煩雑なデータ連携作業が不要となり、マーケティング担当者はより迅速かつ効果的な顧客コミュニケーションを実現できるようになります。また、ノーコードで設定可能なため、専門的な知識がなくても容易に運用できる点も特徴です。
この記事の目次
機能強化の背景と目的
近年、企業のCRMや顧客情報の一元管理ツールとしてkintoneを活用するケースが増加しています。一方で、コミュニケーションチャネルとして注目されているLINEとの連携については、多くの企業が手動でのオペレーションを強いられており、マーケティング施策のスピードや精度に課題を抱えていました。
このような現場の声に応えるべく、Loycus社は自社サービス「LOYCUS」とkintoneの間の双方向データ連携機能を強化したとのことです。これにより、LINEマーケティングにおける即応性と自動化を実現し、企業の顧客エンゲージメント向上を支援していくとしています。
特にLINEを活用したマーケティング施策においては、リアルタイム性と個別最適化が重要となりますが、従来はデータ連携の手間がボトルネックとなっていました。今回の機能強化により、こうした課題を解決し、より効果的なLINEマーケティングの実現が期待されます。
主なアップデート内容
kintone ⇄ LOYCUS間双方向連携に対応
今回のアップデートでは、kintoneとLOYCUS間でのデータの双方向同期が実現しました。これにより、LOYCUSを通じて取得したLINE友だち情報や属性データをkintoneへリアルタイムで反映させることが可能になったとのことです。
また、逆にkintone側で管理されている顧客情報やステータスなどのデータをLOYCUSに取り込むことで、LINE上でのマーケティング施策に活用できるようになります。これにより、オンラインとオフラインの顧客データを一元管理し、より包括的な顧客理解に基づいたコミュニケーションが可能となります。
友だち追加時のレコード自動生成
LOYCUSを利用している企業のLINE公式アカウントに新規ユーザーが友だち追加した際、kintone側に該当するレコードが存在しない場合でも、自動でレコードを生成する機能が追加されました。
これまでは友だち追加後に手動でデータ登録を行う必要があったケースも、今後は自動化されることで運用負荷が大幅に軽減されるとしています。また、リアルタイムでのデータ連携によって、データの整合性が保たれるため、常に最新の顧客情報に基づいたコミュニケーションが可能になります。
この機能により、例えばキャンペーンなどでLINE友だち数が急増した場合でも、すべてのユーザーデータをスムーズにkintoneに取り込み、迅速なフォローアップが可能となります。
活用例
Loycus社は、今回の機能強化によって実現可能になる具体的な活用例として、以下のケースを紹介しています。
- kintoneの誕生日情報を活用し、誕生日当日にクーポンを自動配信
kintoneに登録されている顧客の誕生日情報を基に、LOYCUSを通じて誕生日当日に自動でクーポンやお祝いメッセージを配信することが可能です。これにより、パーソナライズされたコミュニケーションが自動化され、顧客満足度の向上につながります。 - 「内定日」の1日前に、LINEでリマインド配信
採用管理などでkintoneを使用している企業は、内定者に対して内定日の前日にLINEでリマインドメッセージを自動送信することができます。これにより、内定者とのコミュニケーションを強化し、入社までのエンゲージメントを高めることが可能です。 - 顧客ステータスごとにリッチメニューを出し分け
kintoneで管理している顧客のステータス(例:新規顧客、リピーター、VIP会員など)に応じて、LINE上で表示されるリッチメニューを自動的に出し分けることができます。これにより、顧客セグメントに合わせたUIを提供し、顧客体験の最適化が実現します。 - アンケート回答やLINE友だちの行動履歴をkintoneへ連携し、スコアリングや対応管理に活用
LINEを通じて収集したアンケートデータや、友だちの行動履歴(メッセージ開封、リンククリックなど)をkintoneに自動連携することで、顧客のスコアリングやフォローアップの優先順位付けに活用できます。これにより、マーケティングや営業活動の精度向上が期待できます。
これらの活用例は、マーケティング部門だけでなく、人事や営業など様々な部門での業務効率化や顧客接点の強化に貢献するものとなっています。
ノーコードで即運用。マーケティングの現場を強力に支援
LOYCUSとkintoneの連携設定は、開発不要のノーコードで完結することが特徴です。これにより、ITやエンジニアリングの専門知識がなくても、マーケティング担当者が自ら施策を設計・運用できるようになります。
設定画面はわかりやすいインターフェースを採用しており、直感的な操作で連携設定が可能です。これにより、アイデアから実装までの時間を大幅に短縮し、スピード感のあるPDCAサイクルを実現することができます。
また、連携設定後は自動的にデータ同期が行われるため、日々の運用負荷も最小限に抑えられる点も大きなメリットです。マーケティング担当者は、データ連携の煩雑な作業から解放され、戦略立案や分析などの本質的な業務に集中することができます。
さらに、LOYCUSはkintone以外にも、ECforceやShopify、Salesforceなど多様な外部ツールとの連携も可能としています。これにより、企業が既に導入している様々なシステムと連携し、顧客データを軸とした一気通貫のCRM施策を構築することができます。
例えば、ECサイトの購買データ、CRMシステムの顧客情報、そしてLINEでの顧客行動データなど、複数チャネルのデータを統合して活用することで、より精緻な顧客理解と効果的なコミュニケーション戦略の実現が期待できます。
今後の展望
Loycus社では、今後もLOYCUSの機能強化を継続的に行い、特にkintoneをはじめとした外部ツールとの連携拡充に注力していく方針とのことです。企業のマーケティング活動におけるデータ活用の重要性はますます高まっており、異なるシステム間でのシームレスなデータ連携は、その基盤となるものです。
また、単なるデータ連携にとどまらず、連携されたデータを基にした自動化やパーソナライゼーションの機能強化も予定されているようです。これにより、マーケティング担当者の業務効率化と、エンドユーザーとの深いつながりづくりを同時に支援していくことを目指しているとのことです。
特に、企業とユーザーを繋ぐタッチポイントとしてのLINEの重要性は年々高まっており、その特性を最大限に活かした施策の実現をサポートすることで、企業のDX推進と顧客体験の向上に貢献していく考えだということです。
出典元:Loycus株式会社 プレスリリース