株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)は、消費者の購買行動に関するデータサービス「Point of Buy®(以下、POB)」を使い、会員3,005名に対して「ふるさと納税」に関する調査を実施いたしました。
毎年12月に申し込み期限が迫ることで、ふるさと納税は多くの人々にとって話題となるテーマです。本調査では、利用経験や未利用の理由、好評だった返礼品について調査しました。
この記事の目次
調査結果サマリー
・ふるさと納税の利用経験者は47.7%で、特に若い世代に多く見られます。
・「利用していない理由」では「制度がよくわからない」が最も多く、60代以上では「余裕がない」が目立っています。
・未利用者の約4割が「今後、利用してみたい」と考えており、特に若い世代でこの傾向が強いです。
・利用者が評価する点では「返礼品の内容の満足度」が全世代で最も高いとされています。
・高い満足度を得た返礼品として「肉類」「魚介類」「米・パン」「果物・フルーツ」が上位に選ばれています。
・ふるさと納税の寄付金がどのように使われるかに対し、8割が関心を示しています。
利用経験者は47.7%!若い世代が目立つ結果に

調査の結果、ふるさと納税の利用経験がある方のうち、現在も利用している人が38.6%、過去に利用したことがある人が9.1%で、合計で47.7%の方が何らかの利用経験があると回答しています。特に若い世代において利用経験が目立ち、60代以上ではその半数以上が未経験であることが示されました(図表1)。
未利用の理由は「制度が不明瞭」。高齢者は「余裕がない」

ふるさと納税未利用者1,572人に「利用していない理由」について尋ねたところ、最も多かった理由は「制度についてよくわからない(35.2%)」で、そのほかに「税金控除の手続きが難しそう(31.9%)」「寄付額の計算手続きが難しそう(31.0%)」という回答が続きました。特に年代別では、20代以下が「興味が無い(30.4%)」と答えたのに対し、高齢層は「寄付する余裕がない(32.3%)」といった特徴が見られました(図表2)。
未経験者の4割が「利用してみたい」と回答。特に若年層が顕著

ふるさと納税の利用経験がない1,572人に「今後、利用してみたいか」と質問したところ、全体で「利用してみたい(18.4%)」と「やや利用してみたい(23.9%)」を合わせると42.3%が利用意欲を示しました。特に20代以下では60.7%が利用を考えており、60代以上とは対照的に28.0%にとどまる結果が出ています(図表3)。
利用者が評価する「返礼品の満足度」が全年代で高く評価される
1,433人のふるさと納税利用経験者に「利用して良かった点」を尋ねたところ、最も多かった回答は「返礼品の内容に満足感があった(75.4%)」でした。続いて「寄付先や返礼品を選ぶ楽しさがあった(42.4%)」や「税金の控除による節約効果を実感した(38.8%)」が続いています。年代ごとにみても、強い年代差は見られないことが分かりました(図表4)。
満足度の高い返礼品、重要な品は「肉類」「魚介類」「米・パン」「果物・フルーツ」

ふるさと納税の利用者1,433人に「実際に貰って満足度の高かった返礼品」を尋ねたところ、「肉類(45.5%)」「魚介類(37.1%)」「米・パン(29.2%)」「果物・フルーツ(26.2%)」が上位に挙げられました。年代別では、60代以上で「魚介類(41.1%)」が最も多いものの、主な返礼品の順位には大きな変化が見られませんでした。5位以降では、20代以下で「雑貨・日用品(17.2%)」や「野菜類(7.8%)」が多く選ばれる傾向があり、年齢が上がるにつれ「酒・アルコール」が選ばれる傾向が確認されました(図表5)。
寄付金の使途に8割が関心。今後の透明性も期待される

ふるさと納税の利用経験者1,433人に「ふるさと納税の寄付金の使い道への関心」を調査した結果、「関心がある(34.1%)」と「やや関心がある(45.0%)」を合算すると79.1%が寄付金の用途に関心を示していることが分かりました。年代別に見ると、「関心がある」と「やや関心がある」の比率には大きな差は見られないものの、若年層の「関心がある」比率が高いことが特徴です。一方で、上の年代では「やや関心がある」傾向が目立つ結果となりました(図表6)。
出典元: 株式会社mitoriz プレスリリース