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楽天スーパーアフィリエイトとは
楽天スーパーアフィリエイトは、メディア(ブログサイトやSNSアカウントなど)に楽天市場内で掲載されている商品を紹介してもらうことで、商品のアクセス・売上向上を図る仕組みです。楽天市場への出店店舗は自店舗の商品に注文が入り、決済が確定することで成果報酬を支払う必要があります。また、成果報酬は取り扱っている商品カテゴリ(商品ディレクトリID)によって最低料率が異なり、アドバンスサービスを利用することで料率を上げてメディアへの露出を強めることも可能です。
メディアは商品ごとの料率を確認できるアフィリエイトサイト「楽天アフィリエイト」内から紹介したい商品を探します。一定以上の成果を上げているメディア(上位パートナーやプレミアムパートナー)に向けて特別な料率を支払うことで、より高い集客効果を期待できるようになるでしょう。
利用のメリット
楽天市場と独自の結びつきを持つメディアへの認知を広げ、コンテンツを作成してもらうことで、楽天市場内では認知を取りづらいお客様層への露出が可能になります。また、最近ではアプリ商品ページからアフィリエイトリンクが発行できたり、楽天ROOMによるシェア機能を活用する楽天市場ユーザーが増えたりと、メディアに限らず、広く認知を獲得できる施策と言えるのです。
楽天市場内では購入に応じて支払いが発生する、数少ない成果報酬型の広告です。楽天スーパーアフィリエイト以外のアフィリエイトサイトを活用する場合、原則効果測定が行えないため、外部からお客様を呼び込める貴重な打ち手と言えます。
注意点とデメリット
販売している商品カテゴリによって成果報酬の料率が異なります。具体的な料率は後述しますが、自社の主力となる商品カテゴリの料率は必ず確認しておきましょう。
レポートを確認し、成果報酬の支払いが発生していたとしても、メディアが自社の商品を紹介しているとは限りません。ユーザーが楽天アフィリエイトに発行されたURLを介して楽天市場に訪れた場合、最終的に購入された商品にのみ成果報酬が発生します。
他店舗の同カテゴリの商品が紹介されたリンクを介して、楽天市場内でユーザーが比較検討したことにより自社の商品を購入してもらえれば良いですが、自社とは全く関連のない商品URLを介してアクセスしたユーザーにより、元々購入予定だった自社商品にも成果報酬が発生することは念頭に入れておきたい仕様です。
楽天スーパーアフィリエイトの利用プラン
楽天スーパーアフィリエイトは特に申し込みや申請を行わない場合、商品ディレクトリIDごとに楽天市場が設定した2~4%の報酬料率が発生しています。この報酬料率を変更し、露出の機会を高めるには、アドバンスサービスを利用することで、「パートナーへの料率アップ」もしくは「プレミアムパートナー」などのオプション機能を利用できるようになります。
アドバンスサービスは2015年11月分より、月額10,000円(税抜)の利用料が無料となっていますが、クーポン同様、楽天市場の今後の運営状況によっては有料化になる可能性もあるため、注意が必要です。
一般パートナー・上位パートナー
アドバンスサービスの「パートナーへの料率アップ」で報酬料率をアップし、アフィリエイトパートナーに対し、報酬額を上げることでメディア掲載のチャンスを増やすことが可能です。アップ可能な料率は5~20%の範囲内で1%ずつ調整可能です。
19時までに設定を行うと、最短翌日0時から報酬料率が適用でされます。設定期間は最短で14日間で、終了期間には制限がありません。
一般パートナーと上位パートナーは、アフィリエイトパートナーの過去の実績に基づき楽天アフィリエイト側で線引きされています。明確な基準は明らかになっていませんが、一般パートナーへの料率アップは「楽天アフィリエイト」から簡単に閲覧できるため、競合や取引先企業の目が気になる場合は、上位パートナーから料率を上げるほうが良いかもしれません。
プレミアムパートナー
プレミアムパートナーは楽天アフィリエイトが認定するインフルエンサーです。出店店舗から商品を無償提供し、コンテンツを作成してもらうことが可能です。ただし、提供する商品は原則レビュー点数が4.0以上に限ります。また、申請を行う上で、最低でも5点以上の商品提供が可能であること、販売額×在庫数で50万円以上あることが申請の条件です。
申請をすると楽天社側で審査が行われますが、審査を通過したとしてもプレミアムパートナーが宣伝したいと手を上げてくれなければいけません。また、プレミアムパートナーにコンテンツを掲載されたとしても、ほとんどアクセス・売上に繋がらないこともあるため根気強く繰り返し申請・商品提供を行うことが鍵と言えます。
報酬料率は提供商品の商品ディレクトリIDの+2%から設定可能です。商品力が強い商品であれば通常料率でも審査が通過し、プレミアムパートナーに選ばれる可能性がありますが、そうではない場合は、ぜひ報酬料率をアップして挑戦してみましょう。
楽天スーパーアフィリエイトの成果計算方法
報酬料率は、アフィリエイトリンクを介して楽天市場を訪れたユーザーが24時間以内に買い物かごに追加し、クリックから89日以内に商品を購入した場合に支払いが発生します。
ユーザーが店舗Aの商品Aをクリックして流入した際に、楽天市場内を回遊し、24時間以内に店舗Bの商品Bを買い物かごに追加し、即時購入すると、商品Bに設定している報酬料率で店舗Bに支払いが発生します。
商品Bのアフィリエイト料率を20%に設定する場合、アフィリエイトパートナーが商品Bを紹介していなくてもアフィリエイトリンク経由で注文が入ると支払いが多く発生するのです。そのため、ユーザーの視認性が高いランキング上位や広告による販促を強めている商品の成果報酬をアップするのは慎重になる必要があります。
楽天スーパーアフィリエイトにかかる費用
楽天スーパーアフィリエイトは成果報酬とシステム利用料がかかります。システム利用料は成果報酬に対して発生し、成果報酬×適用料率で計算可能です。計算方法は下記のとおりです。
条件:アフィリエイト経由の売上が1,000万円、アフィリエイト料率が10.0%
[成果報酬の計算式]
1,000万円(アフィリエイト経由の売上)×10.0%(アフィリエイト料率)=100万円(税別)
[システム利用料の計算式]
30万円(成果報酬)×30%(適用料率)+70万円(成果報酬)×25%(適用料率)=26万5千円(税別)
システム利用料の計算に必要な適用料率
適用料率は成果報酬額が上がるごとに、設定された金額を超えた報酬額に対し適用料率を掛け合わせて計算できます。前項の計算式と下記の表を見比べることで、求め方がわかるのではないでしょうか。
適用条件 | 適用料率 |
成果報酬のうち、30万以下の部分 | 30% |
成果報酬のうち、30万1円以上100万以下の部分 | 25% |
成果報酬のうち、100万1円以上500万以下の部分 | 23% |
成果報酬のうち、500万1円以上1,000万以下の部分 | 20% |
成果報酬のうち、1,000万1円以上の部分 | 15% |
カテゴリごとの最低料率
報酬料率を変更しない場合、商品ディレクトリIDによって最低料率が異なります。一般・上位パートナーに対し、報酬料率を上げるのは5%以上からになりますが、プレミアムパートナーには最低料率+2%から料率アップが可能なため、事前に確認することをオススメします。
商品ジャンルID | 料率 | 商品ジャンルID | 料率 |
ジュエリー・アクセサリー | 4% | キッチン用品・食器・調理器具 | 3% |
食品 | 4% | 日用品雑貨・文房具・手芸 | 3% |
インナー・下着・ナイトウェア | 4% | 本・雑誌・コミック | 3% |
水・ソフトドリンク | 4% | インテリア・寝具・収納 | 3% |
日本酒・焼酎 | 4% | ホビー | 3% |
靴 | 4% | サービス・リフォーム | 3% |
レディースファッション | 4% | おもちゃ | 3% |
バッグ・小物・ブランド雑貨 | 4% | 住宅・不動産 | 3% |
メンズファッション | 4% | 車用品・バイク用品 | 2% |
スイーツ・お菓子 | 4% | 腕時計 | 2% |
ビール・洋酒 | 4% | TV・オーディオ・カメラ | 2% |
美容・コスメ・香水 | 4% | パソコン・周辺機器 | 2% |
ペット・ペットグッズ | 4% | スマートフォン・タブレット | 2% |
医薬品・コンタクト・介護 | 4% | 家電 | 2% |
ダイエット・健康 | 4% | CD・DVD | 2% |
スポーツ・アウトドア | 4% | 楽器・音響機器 | 2% |
花・ガーデン・DIY | 4% | 車・バイク | 2% |
キッズ・ベビー・マタニティ | 4% | 光回線・モバイル通信 | 2% |
カタログギフト・チケット | 4% | テレビゲーム | 2% |
上記以外 | 2% |
さいごに:条件が整ったらプレミアムパートナーの活用を
自社の商品とアフィリエイト広告の相性が良いと感じる事業者の方は、まずは良いレビューを一定数集めて、プレミアムパートナーに申請することを推奨します。アフィリエイト広告の旨味は、紹介者が実際に商品を利用したうえで魅力や使用方法、注意点などを解説してくれることが挙げられます。特に影響力の強いアフィリエイターにコンテンツを作成してもらえるのがプレミアムパートナーです。最初のうちはなかなか審査が通過しないかもしれないですが、別の施策を実施しながら評価を上げ、根気強く申請しましょう。
一般パートナーや上位パートナーに向けた料率設定は競合商品の商品価格や成果料率などを見比べ、選ばれる可能性がある条件を鑑みたうえで設定しても良いかもしれないですね。
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