SNSマーケティング支援サービスを提供する株式会社ホットリンク(本社:東京都千代田区、証券コード:3680、代表取締役:内山幸樹、以下ホットリンク)は、X(旧Twitter)のデータを分析し、Xに投稿されたバレンタインに関するUGCを調査しました。
【調査結果サマリー】
・「バレンタイン」を含む言及数について。
バレンタイン当日は約291万件、1月15日~2月15日は約1,336万件で、いずれも直近4年間で最多となった。
・「バレンタイン」を含むUGC数について。
バレンタイン当日は約53万件、1月15日~2月15日は約163万件で、いずれも直近4年間で最少となった。
・「バレンタイン」を含む投稿のリポストについて。
2024年はリポスト数のTOP30が、すべて企業によるキャンペーン投稿となった。
・「バレンタイン」を含むUGCのうち、「もらった」「あげた」の相手を分析すると、いずれも「自分」の割合がもっとも高かった。
※本調査では、リポストや返信なども含めた全ての投稿を「言及数」、リポストや返信を除いたオーガニック投稿を「UGC数」と表します。
※詳細な調査結果はホットリンクのコラムをご覧ください。
1.「バレンタイン」に関する投稿数比較

以上の結果から、「バレンタイン」を含む言及数は過去4年間でもっとも多く、UGC数は過去4年間でもっとも少なかったことがわかりました。
2.「バレンタイン」を含む投稿のリポストランキング

これまでも企業アカウントからのキャンペーンが多かった中、2024年はTOP30の全てが企業アカウントによるキャンペーン投稿となりました。
3.実際にもらった人・あげた人の傾向
2月14日当日にチョコレートなどのプレゼントを「もらった」「あげた」というUGCの傾向を調べました。
「バレンタイン」を含むUGCの中で、「もらった」「いただいた」などのキーワードを含むものを『もらった側』、「あげた」「渡した」などのキーワードを含むものを『あげた側』と分類しました。さらにその中から、『誰』に対してなのかを6つのキーワードで分類しました。

2月14日における「バレンタイン」に関するUGC数534,290件のうち
・もらった側:9,660件
・あげた側:12,750件
※いずれもサンプリングデータを10倍にした件数を記載
もらった側・あげた側のいずれも、「自分」がもっとも多い割合となりました。
もらった相手の上位を占めたのは、「自分」「家族」「学校・職場・同僚」で、いずれも約2割でした。あげた相手としては「自分」の割合が3割を超え、「家族」「恋人」が続きました。
4.本調査を担当したホットリンクのアナリスト・辻元気より
データからもわかる通り、バレンタインなどの一般的なモーメントは、多くの企業がキャンペーンを実施し、SNS上で盛り上がりを作ります。一方で、UGC数の減少から、ユーザーの関心が薄れている可能性や、このような大きなモーメントでのキャンペーンに慣れてしまっている可能性も考えられます。
Xでは、「他の企業では実施していないが、実は大きく盛り上がるモーメント」や「自分たちの商品・サービスにぴったりなモーメント」なども数多く存在します。このような状況も加味しながら、企業のSNS担当者は、改めて自社のブランディングやターゲットとするユーザと向き合い、どのようにSNSを活用していくかを考える必要があるでしょう。
【プロフィール】

辻 元気
株式会社ホットリンク ソーシャルメディアコンサルティング本部 / 開発本部
データアナリスト。2018年に入社し、ソーシャルリスニングツールのセールス・カスタマーサクセスに従事。現在はSNSの分析を強みに、大手企業アカウントのコンサルティングを複数社経験。ホットリンク社内の分析スキル向上も推進。分析のなかでも、エンタメ業界のトレンド分析が得意。MarkeZineにて、「ソーシャルリスニング2.0 - TwitterからはじめるSNSのデータ活用」を連載。
【本件調査の狙い】
ホットリンクは、知識循環型社会のインフラを担い、人と情報を結びつけて“HOTTO(ほっと)”できる世界の実現に務めています。弊社の強みは、ビッグデータの分析と活用。その一つの手法として、ソーシャルネットワークサービス(SNS)上の情報をリアルタイムに収集・蓄積・解析し、生活者の本音の声を把握することです。生活者の本音を循環させることで情報社会をより円滑にすることができると考えています。
今後も、季節イベントを始めとする様々な分野でSNS上のクチコミ量を調査し、有益な情報を発信してまいります。