
ECマーケットデータを提供する株式会社Nintは、EC事業に携わる担当者から経営層まで合計100名を対象に実施したアンケート調査「EC業務のAI活用 実態調査 2026」を公開しました。
今回の調査によって明らかになったのは、「AIを使うかどうか」という問いはすでに議論の対象ではなくなっている一方で、業務プロセス全体をAIに委ねる段階には、多くの企業がまだ到達できていないという実態となっています。
調査ハイライト
個人のAI利用は「ほぼ毎日」が71%に到達
生成AIの利用頻度について尋ねたところ、「ほぼ毎日」と回答した割合は71%に達しており、「週に数回」までを含めると93%という高い数値になりました。「使ったことがない」という回答はわずか1%に留まっています。
しかしながら、「業務のAI化」については手つかずの状態が続いています。開発系AIツールに関しては、59%が未使用という結果になりました。
チャットで質問する習慣は定着している一方で、集計・レポート・監視といった業務プロセス全体をAIに任せる段階には、6割の企業がまだ入り口にすら立てていない状況です。
個人利用が93%であるのに対し、業務の自動化・開発系AIツールの利用は32%に留まっています。ここに「個人のAI」と「業務のAI」の大きな断層が存在しています。
定型業務に週5時間以上を費やす回答者が半数を占める
集計・レポート・調査などの定型業務に週5時間以上を費やしていると回答した割合は51%に達しました。そのうち10時間以上と答えた方は24%となっています。
週5時間を年間で換算すると約240時間に相当し、1人あたりおよそひと月分以上の労働時間が集計作業と資料作成に使われている計算となります。
時間を取られている業務の上位としては、データの集計・転記が37%、社内向け報告・会議資料の作成が36%、売上・実績レポートの作成が31%という結果になりました。
やりたいのに手が回らない第1位は「競合・市場データを活かした戦略立案」で68%
「重要だと分かっているものの手が回っていないこと」について尋ねたところ、第1位は競合・市場データを活かした戦略立案で68%という結果になりました。続いて、新商品・新チャネルの開拓が54%、顧客データの分析・活用が45%と続いています。
日々の運営業務に時間を奪われてしまい、最も戦略的な仕事が最も後回しになってしまうという、本調査において最も象徴的な結果となりました。
2人に1人がAI・デジタル投資を断念、理由の第1位は「費用対効果が読めない」
AI・デジタル投資を断念した経験があると回答した割合は48%に達しました。断念した理由については技術的な問題ではなく経済合理性に関するもので、「費用対効果が読めなかった」「費用が高かった」がそれぞれ50%となり、断念者の半数を占める結果となりました。
これを裏返せば、小規模からスタートして効果を検証できる導入形態であれば、この障壁を越えられる可能性があると言えます。
なお、構成比については小数点以下を四捨五入した整数%で表記されています。サンプル数がn=100のため件数と%は一致しています。複数回答の設問については合計が100%を超える場合があります。また、「AI・デジタル投資の断念理由」については、断念経験がある48名を母数としています。本調査の回答者はEC事業者およびNintサービス利用者を中心としているため、EC業界全体を代表するものではありません。
調査概要
株式会社Nint 会社概要
代表者: 吉野順子
所在地:東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 住友不動産新宿グランドタワー37F
設立:2019年2月
事業内容:ECデータ分析サービスの提供 / EC支援ソリューションの提供
Nintグループは「データで世界を自由にする」というミッションのもと、急拡大するEC市場において、誰もが最適なマーケティング施策を実現できるECデータ分析プラットフォームを提供しています。
中国・日本のEC市場で10年以上にわたり、EC市場動向に関する推計データを独自に蓄積・提供しており、日本国内では約2,300社のサービス導入実績があります。
出典元:株式会社Nint















