日本郵便は2026年10月1日、ゆうパックとゆうパケットの基本運賃などを改定する。ゆうパックの平均改定率は約10%。ゆうパケットは厚さ1~3cmの運賃を360円に統一し、クリックポストは185円から240円へ引き上げる。EC事業者にとっては、薄型商品の送料設計や送料無料ライン、梱包資材の見直しが必要になりそうだ。

ゆうパックは平均約10%の改定

ゆうパックの基本運賃は、サイズと届け先に応じて改定され、平均改定率は約10%となる。重量ゆうパックは改定後の基本運賃に620円を加算し、空港ゆうパックは原則として880円を加算する。ゴルフゆうパック、スキーゆうパックも、参照するサイズ区分が改定後の基本運賃に置き換わる。

あわせて、ゴルフ、スキー、空港ゆうパックは荷物1個当たり30kg以下とする条件が設定される。スキー板またはスノーボードを入れる場合は、荷物1個につき合わせて2組まで同梱できる。

ゆうパケットは360円に一本化

サービス現行運賃新運賃増減
ゆうパケット 1cm以内250円360円+110円(+44.0%)
ゆうパケット 2cm以内310円360円+50円(+16.1%)
ゆうパケット 3cm以内360円360円変更なし
クリックポスト185円240円+55円(+29.7%)

図:ゆうパケットとクリックポストの運賃改定

これまでゆうパケットは厚さに応じて250円、310円、360円に分かれていたが、改定後は厚さを問わず360円になる。特に1cm以内は110円の引き上げとなり、改定率は44.0%に達する。薄型で軽い商品を中心に利用していたEC事業者ほど、配送原価への影響が大きい。

クリックポストは2kgまで対応、窓口差し出しは不可に

クリックポストは運賃を240円に引き上げる一方、重量上限を1kgから2kgへ拡大する。サイズ上限は「3辺合計60cm、長辺34cmかつ郵便差出箱に投函可能なもの」となり、厚さの数値上限は明示されなくなる。

差し出し方法は郵便差出箱への投函に限定され、郵便局窓口への差し出しはできなくなる。重量のある冊子や雑貨など、2kg以内で差出箱に入る商品は対象を広げられる一方、投函できない形状やサイズは別の配送手段を検討する必要がある。

包装用品も価格改定

包装用品現価格新価格改定率
ゆうパック・箱(120サイズ)380円420円+10.5%
ゆうパック・箱(100サイズ)220円250円+13.6%
ゆうパック・箱(80サイズ)140円160円+14.3%
ゆうパック・箱(60サイズ)100円110円+10.0%
ワイン箱・2本用290円320円+10.3%
クッション封筒(小)81円90円+11.1%

ゆうパックの箱、酒箱、ワイン箱、各種カバー、クッション封筒、袋なども値上げされる。発送運賃だけでなく梱包資材費も上昇するため、自社で日本郵便の包装用品を購入している場合は、商品別の出荷原価を再計算したい。

EC事業者が確認したいポイント

最も影響が大きいのは、厚さ1cm以内のゆうパケットを多用している事業者だ。低単価の商品では110円の上昇を吸収しにくく、送料の改定、複数購入の促進、配送手段の切り替え、梱包サイズの見直しが必要になる。

一方、クリックポストは値上げされるものの、重量上限が2kgまで広がる。従来は重量超過で別サービスを選んでいた商品でも、郵便差出箱に投函できれば利用できる可能性がある。運賃だけでなく、重量、形状、追跡、差し出し方法を含めて比較することが重要だ。

今回公表されたのは基本運賃などの改定であり、法人契約の料金への反映は契約条件によって異なる可能性がある。契約運賃を利用している事業者は、日本郵便の担当者に確認しておくとよい。日本郵便は、郵便局アプリの「ゆうパックスマホ割」を通じたキャンペーンも予定している。

まとめ

2026年10月の改定では、ゆうパックの平均約10%の値上げに加え、薄型配送の料金体系が大きく変わる。特にゆうパケット1cm以内とクリックポストの改定幅は大きい。EC事業者は、繁忙期を迎える前に商品別の配送原価を確認し、送料表示や送料無料条件、利用サービスを見直す必要がある。

出典:日本郵便「ゆうパックおよびゆうパケットの基本運賃などの改定」(2026年7月3日)

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