
国内で最も多くの導入実績を持つ不正検知サービスを提供するかっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岩井裕之、証券コード:4166)が、消費者のクレジットカード不正利用被害に関する最新の調査結果を公表しました。同社はこれまでにもEC事業者および消費者を対象とした不正被害や対策に関する実態調査を実施してきましたが、今回は消費者のクレジットカード不正利用被害に特化した内容となっています。
なお、国内導入実績No.1については、株式会社東京商工リサーチによる「日本国内のECサイトにおける有償の不正検知サービス導入サイト件数調査」の2024年3月末日時点のデータに基づくものです。
また、同社では2024年にEC事業者実態調査およびEC消費者実態調査も実施しています。
この記事の目次
調査の実施概要
本調査はかっこ株式会社が主体となり、インターネットリサーチの手法で実施されました。調査対象は、ネットショッピングを利用しており、クレジットカード不正利用被害に遭った経験のある全国の20歳以上の男女400人です。調査実施期間は2025年4月となっています。
なお、調査結果については端数四捨五入の関係で合計が100%にならない場合があります。
調査結果の主なポイント
今回の調査で明らかになった主要な結果は以下の通りです。
第一に、クレジットカード不正利用の対象となった商品については、「家電・電子機器・パソコン」が22.5%で最も多く、次いで「食品・飲料・酒類」が16.8%という結果になりました。
第二に、クレジットカード不正利用の発生時期については、夏季(7月から9月)に集中する傾向が見られました。
第三に、クレジットカード不正利用による被害額については、1,000円から3万円未満の被害が全体の42.8%を占めています。
第四に、クレジットカード不正利用被害において、補償されなかったケースが全体では13.8%でしたが、特に20代では30.0%に達しました。
第五に、不正利用対策として最も多く実施されていたのは「利用明細のチェック」で61.0%、EMV3-Dセキュアの登録は28.0%でした。
不正利用の対象商品について
不正利用により購入された商品の内訳を詳しく見ると、最も高い割合を示したのは「家電・電子機器・パソコン」で22.5%、続いて「食品・飲料・酒類」が16.8%となりました。家電製品類は高額であり換金性も高いため、不正利用の標的になりやすい傾向があると考えられます。
一方、食品類については保存性や換金性が低いことから、従来は不正利用の対象になりにくいとされてきました。しかし近年では、日本酒や日本産ウイスキーといった高級嗜好品に対する海外需要の増加や、2024年における米不足に伴う買い占めによる転売などが影響している可能性があると推測されています。
不正利用の発生時期の傾向
不正利用被害が発生した時期を分析すると、7月から9月が19.0%で最も多く、次いで4月から6月が17.8%となり、春から夏にかけて被害が集中する傾向が確認されました。

この傾向は、旅行や大型連休など消費活動が活発になる時期と一致しており、不正行為を行う者がこうしたタイミングを狙っている可能性が考えられます。ただし、不正利用は商品の需要動向によって突発的に発生することも多く、必ずしも特定の時期に限られるものではありません。
被害額の状況
不正利用による被害額に関しては、「1万円から3万円未満」が22.0%、「1,000円から1万円未満」が20.8%となっており、1,000円から3万円未満の被害が全体の42.8%を占める結果となりました。前回調査の47.1%と同様に、比較的少額な被害が多数を占める傾向に変わりはありません。

また、2024年には国内の特定のカード会社において、数万円未満の不正利用が相次いで発生し、その被害者が数万人規模に及ぶ深刻な事態が起きていました。今回の調査結果とも一致するこのような事例は、少額であっても不正利用が広範囲に拡大するリスクを示すものといえます。
補償状況と世代間の差異
不正利用被害に対する補償状況については、全体の86.25%が「補償された」と回答した一方で、20代では「補償されなかった」という回答が30.0%に達しており、他の世代(10%台)と比較して著しく高い割合となっています。

この背景としては、20代がキャッシュレス決済を日常的に利用していることで、利用明細の確認が疎かになり、不正利用に気づかずに補償期間を過ぎてしまうケースが増加している可能性が指摘されています。
NIRA総合研究開発機構の調査によれば、18歳から29歳のQRコード・バーコード決済の利用率は77%で、他の年齢層よりも高い水準にあります。また、20代は日常的な買い物や外食といった様々な場面でコード決済を積極的に活用しており、今後もキャッシュレス決済の利用拡大に伴ってリスクも相対的に高まることが予測されます。
不正利用対策の実施状況
不正利用対策として実施されている内容については、「カード明細の確認」が61.0%で最多となり、次いで「利用通知サービスの登録」が37.0%、「EMV3-Dセキュアの登録」が28.5%という結果になりました。

EMV3-Dセキュア(本人認証サービス)は、2025年3月を目途に導入が推奨されていたこともあり、前回調査と比べて登録率は4ポイント増加しました。しかしながら、依然として3割未満にとどまっている状況です。
さらに、年代別の結果を見ると、40代以降の世代ではEMV3-Dセキュア登録率が年齢とともに低下する傾向が見られ、中高年層における認知度向上や登録促進が今後の課題となっています。EC事業者側ではEMV3-Dセキュアの導入が着実に進んでいる一方で、消費者側での登録・活用については、なお一定の啓発や支援の余地があると考えられます。

なお、利用通知サービスとは、カード会社などが提供するカード利用時に利用内容をメールやプッシュ通知でリアルタイムに通知するサービスのことです。また、EMV3-Dセキュアは、カード会社が提供する本人認証サービスで、ワンタイムパスワード等を入力することでセキュリティを強化するものです。
調査結果のまとめと今後の展望
2024年のクレジットカード不正利用による被害額は過去最高の555億円(一般社団法人日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害額の発生状況(2025年3月)」より)に達しており、不正被害がますます身近な問題となりつつあります。
今回の調査では、食品などの生活必需品が不正利用の対象となるケースが増加していることや、若年層で補償を受けられないケースが多かったことなどが明らかになりました。
消費者が不正利用の被害を防ぐためには、日頃からのカード明細の確認や、EMV3-Dセキュアの登録などの対策が重要です。
かっこ株式会社は、今回の調査結果を通じて不正被害の実態をさらに深く分析し、広く情報を発信することで、消費者の不正対策への意識向上に努めていくとしています。また、EC事業者に対しても継続的な調査と分析を行い、具体的な対策・支援を提供することで、事業者と消費者の双方にとって安心・安全なオンライン取引のインフラを構築し、不正撲滅に取り組んでいく方針です。
かっこ株式会社について
かっこ株式会社は、「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに」という経営ビジョンを掲げ、セキュリティ・ペイメント・データサイエンス技術をもとに、アルゴリズムおよびソフトウェアを開発・提供し企業の課題解決やチャレンジを支援することを目指しています。
オンライン取引における「不正検知サービス」を中核サービスとして位置づけており、不正会員登録や不正ログインから不正注文対策まで対応可能な国内での導入実績数No.1の不正検知サービス「O-PLUX」や、金融機関や会員サイトにおける情報漏洩対策の不正アクセス検知サービス「O-MOTION」、フィッシング対策サービス等を提供しています。
データサイエンスサービスでは、製造業やアパレル、建設業など様々な業種において、データ活用・分析を通じ、コスト削減・業務効率化・利益向上などに貢献しています。
出典元:かっこ株式会社












