
コスモヘルス株式会社が運営するシニア専門のマーケティングプラットフォーム「コスモラボ」(本社:東京都港区、代表取締役社長 小塚 崇史氏)は、シニア層を対象とした『節約・物価高』に関するアンケート調査のレポートを公開しました。
この調査は、50歳以上のシニア層829名を対象に実施されたもので、「物価高によって負担が増えた分野」「節約行動の変化」「削る支出と守りたい支出の優先順位」「今後の買い方や公的支援への期待」について詳細に調査されています。シニア世代にとって、節約が単なる我慢ではなく、生活防衛と安心確保のバランスをどのように取っているのかが明らかになる内容となっています。
この記事の目次
調査で明らかになった主なポイント
食料品と光熱費が家計圧迫の中心に
負担が増えたと感じる分野では「食料品」が93.0%と圧倒的に高く、次いで「光熱費」が58.7%、「交通費(ガソリン・公共交通)」が44.0%という結果になりました。日常生活に欠かせない支出ほど影響が大きく、物価高は生活全体にじわじわと広がる圧迫感として受け止められていることが分かります。
節約行動は既に日常習慣として定着
物価高を受けて節約行動が「変化した」と答えた人は67.8%に達しました。具体的な内容では「特売・まとめ買いが増えた」が58.7%、「外食・デリバリー回数を減らした」が45.4%、「電気・ガスの使用を抑えるようになった」が44.0%と続いています。多くのシニアが値上がりを前提として、買い方や生活習慣を具体的に見直していることが明らかになりました。
削る一方で食と健康は守る姿勢が顕著
最も削っている支出は「食費」が23.8%、「外食・娯楽」が22.8%、「衣料・美容」が19.8%と拮抗しています。その一方で、守りたい支出では「食費(品質・安全・栄養)」が36.5%、「健康・医療」が30.6%と高くなりました。節約志向が強まるほど、単なる安さよりも生活の質と健康をどう維持するかが重要視されていることが分かります。
直近1年で家計の負担が増えたと感じる分野について
有効回答者数829名を対象とした調査において、家計の負担が増えていると感じる支出は「食料品」が93.0%と圧倒的に高い割合を示しました。続いて「光熱費」が58.7%、「交通費(ガソリン・公共交通)」が44.0%、「日用品」が42.7%となっています。生活に欠かせない支出ほど値上がりの実感が強く、特定の嗜好品ではなく日常の基礎コストが家計を圧迫している状況です。
この結果から、シニア層にとっての物価高は選択可能な出費ではなく、避けることが難しい固定的な負担として認識されていることが読み取れます。節約提案や商品訴求を考える際には、贅沢品の削減よりも先に生活必需領域の負担軽減が求められていると考えられます。

物価高を受けた節約行動の変化状況
有効回答者数829名のうち、物価高を受けて節約行動が「変化した」と答えた人は67.8%と、「変化していない」の32.2%を大きく上回りました。物価高が多くの人の行動変容を促していることが明確に示されています。値上がりは意識レベルの問題にとどまらず、実際の購買行動や暮らし方の見直しへと繋がっているとのことです。
注目すべき点は、節約が一部の家計防衛意識の高い層だけの動きではなく、シニア層全体の標準的な行動になりつつあることです。これからの提案では「節約している人向け」ではなく、「既に何らかの調整を始めている人向け」という前提が必要になると考えられます。

具体的な節約行動の内容
節約行動が変化したと答えた562名を対象に、具体的な変化の内容を調査したところ、「特売・まとめ買いが増えた」が58.7%で最も高く、「外食・デリバリー回数を減らした」が45.4%、「電気・ガスの使用を抑えるようになった」が44.0%、「日用品の購入頻度/量を減らした」が37.2%と続きました。買い物の工夫と日々の使用量抑制が、節約の中心となっています。
ここから見えてくるのは、我慢だけではなく「選び方を変える」「使い方を変える」という実務的な節約へのシフトです。単に安いものを探すだけではなく、日常の運用全体を見直して支出を抑える姿勢が強く、継続しやすい節約設計への関心が高いと考えられます。

最も優先して削っている支出について
節約行動が変化した562名を対象に、優先的に削っている支出を調査したところ、「食費」が23.8%、「外食・娯楽」が22.8%、「衣料・美容」が19.8%、「旅行・レジャー」が18.3%と拮抗しており、特定の一項目に偏らず幅広い支出が見直されていることが分かりました。特に健康に生きる上で欠かせない食費まで削減対象に入っている点が印象的です。
本来は削りにくいはずの食費が上位に入ることから、シニア層の節約がかなり現実的な段階へ進んでいることがうかがえます。ただし、単純な支出削減は満足度低下にもつながりやすく、次の「守りたい支出」とのせめぎ合いが重要なポイントとなります。

物価高でも削りたくない、守りたい支出
一方で、物価高でも極力削りたくない支出として、「食費(品質・安全・栄養)」が36.5%で最も高く、「健康・医療」が30.6%と続きました。交際費や趣味よりも、まず身体を支える支出を守りたいという意識が明確に表れています。
ここから分かるように、シニア層の間で節約志向が強まっても、何でも切り詰めたいわけではありません。むしろ、健康や安心に関わる領域は最後まで守りたいと考えており、価格訴求だけではなく品質、安全性、継続利用の納得感が選ばれる条件になっていると考えられます。

物価高による買い方や選び方の軸の変化
全回答者829名を対象に、物価高が顕著になっている近年、シニア層の買い物の軸がどのように変化したのかを調査しました。「価格重視になった」が59.3%で最多となり、「品質・安全性重視になった」が30.9%、「長持ち・コスパ重視になった」が25.5%、「まとめ買い/定期購入が増えた」が22.1%と続いています。安さを重視しながらも、単なる最安値志向ではなく総合的な納得感を求めていることが分かります。
この結果は、シニア層が「安いから買う」よりも「結果的に無駄が少ないから選ぶ」方向へ寄っていることを示しています。価格だけを前面に出した提案よりも、品質や持続性も含めて合理的であることを伝えるほうが受け入れられやすいと考えられます。

特別なものや体験への支出金額の変化
この1年で、たまに買う特別なものや体験への支出金額がどう変わったかを調査したところ、「変わらない」が32.6%で最多でしたが、「少し減った」が26.2%、「かなり減った」が15.7%となり、合わせると41.9%に達しました。これは増えた層を大きく上回る数字で、特別な消費は維持よりも縮小の方向へ傾いていることが分かります。
日常の負担増が続く中では、ご褒美消費や体験支出は最初に調整しやすい領域になっているようです。一方で完全に消えてはいないため、節約下でも納得して選べる「価値ある小さな贅沢」には、まだ需要の余地が残っていると考えられます。

値上がりが続くことで今後の買い方はどう変わるか
物価高の傾向が今後も続きそうな中、今後の消費傾向について尋ねたところ、「いるものだけ買って、ムダな出費は減らしたい」が73.5%と突出し、「不安があるので、なるべく買い物を控えたい」が13.1%と続きました。今後の購買行動は、より慎重で必要最小限へ向かう見通しが強まっています。
この結果から、シニア層が短期的な節約ではなく、中長期的にも支出管理を引き締めるつもりでいることが分かります。今後は衝動買いを促す訴求よりも、「本当に必要か」「長く役立つか」を納得できる説明がますます重要になると考えられます。

物価高対策として国・自治体・企業に期待すること
物価高対策として国や自治体に期待する支援について調査したところ、「生活必需品の価格抑制/補助」が28.6%、「社会保障(年金・医療)制度の安定」が28.5%とほぼ同率で並び、「減税や給付金」が23.2%と続きました。目先の補助と将来不安の軽減、その両方が求められていることが分かります。
単なる値引き支援だけではなく、生活の基盤そのものに安心感を持てる仕組みが求められている点が特徴的です。シニア層にとって物価高は消費課題であると同時に、老後不安や制度不安と結びついたテーマであり、経済支援と安心設計の両面から捉える必要があります。

調査の総評
今回の調査から、シニア層にとって物価高は単なるニュース上の出来事ではなく、日々の暮らしに直接響く現実的な圧迫として受け止められていることが明らかになりました。特に「食料品」が93.0%、「光熱費」が58.7%と負担感が突出しており、生活必需支出の上昇が家計全体の緊張感を高めています。
その結果、多くの人が既に節約行動へ移っており、「変化した」人は67.8%に達しました。特売活用、外食削減、光熱費の抑制など、節約は単発の工夫ではなく日常運用の見直しとして定着しつつあります。今後も「いるものだけ買って、ムダな出費は減らしたい」が73.5%という意識が強く、慎重消費は続く見通しです。
一方で興味深いのは、削減対象として「食費」が23.8%と上位に入るほど切り詰めが進む一方、守りたい支出では「食費(品質・安全・栄養)」が36.5%、「健康・医療」が30.6%と高くなっている点です。つまり、シニア層は安さだけを追い求めているのではなく、健康や安心を損なわない範囲で節約したいと考えています。
買い方の変化でも「価格重視になった」が59.3%で最多でしたが、「品質・安全性重視になった」が30.9%、「長持ち・コスパ重視になった」が25.5%と続きました。これらは、価格だけの競争ではなく、納得できる支出を求める傾向が強まっていることを示しています。企業側には、安いことそのものよりも、長く使えること、無駄が少ないこと、安心できることをどう伝えるかが問われています。
総じて、物価高下のシニア消費は「削る」と「守る」を同時に行うバランス型へ向かっています。生活防衛意識は強いものの、健康、食の質、将来の安心に関わる領域は簡単には手放されません。価格訴求だけではなく、安心感、継続しやすさ、暮らし全体の納得感を備えた提案が、これからのシニア市場ではより重要になると考えられます。
同社は、このような調査結果を踏まえて、企業のマーケティング活動を支援していく方針です。
コスモラボについて
コスモラボは、シニアに特化したマーケティングサービス全般を提供しています。主に60歳以上の約30万人のシニア会員を対象に、広告、アンケートリサーチ、インタビュー調査、ホームユーステストなど、多彩な調査手法で企業のマーケティング活動を支援しています。
調査概要
調査方法:ネットリサーチ
調査地域:全国
対象者:「コスモラボ」のアンケートモニター
回答総数:829名
調査対象期間:2025年12月3日
会社概要
社名:コスモヘルス株式会社
代表者:代表取締役社長 小塚 崇史
本社:東京都港区新橋1-12-9-10F
設立:1984年7月1日
資本金:1億円
出典元:コスモヘルス株式会社プレスリリース(PR TIMES)











